(第3回:'98年1月20日掲載) 最近では名刺に、電子メールのアドレス(あて先)を記入してあるのを多く見かけるようになった。企業内のイントラネットでも電子メールは大活躍。イントラネットというのは、企業内のネットワークをインターネットと同じように使えるようにしたもの。電子メールを使いこなすことは企業戦士たちにとっても重要なことになった。あまりに電子メールが便利なので、会社の書類だけでなく、不倫メールなども行き来しているらしい。電子メールに対して今までの手紙を郵政省メール、あるいはもっと皮肉を込めてスネール(カタツムリ)メールなどと呼んでいる。カタツムリの歩みのように届くのが遅いという意味だ。 今回は、実用一点ばりのメールソフト(メールを送受信するためのプログラム)ではなく、もっと遊び心のある、変わり種メールソフトを紹介しよう。 POST PET(ポストペット)は自分の代わりに飼っているペットがメールを届けてくれるというもの。ペットにはクマやウサギ、カメなど数種類の中から選ぶことができる。パソコンの中で飼う、いわば「たまごっち」のような電子ペットだ。メールを出すと、このペットが相手に手紙を届けてくれるのだが、届け先の家で遊び呆けてしまったり、あまりかまってあげないと、家出をしたりしまうから気が気ではない。逆にメールが届くと、相手のペットが自分のパソコンの中に手紙を持って現れる。しばらく遊んだのち、自分の家へ帰っていく。頻繁に特定の人にメールを出すと、お互いのペットどうしが恋に落ちてしまったりもするらしい。 もうひとつの変わり種は「ボトルメール」というメールソフト。無人島に漂着したら人は何をするか。そう、空き瓶(ボトル)に手紙を詰めて海に流す。電子メールは特定の相手に迅速に、しかも確実に届くことが大前提。しかしボトルメールは波まかせ風まかせ、いつ誰に届くかもわからない。自分の流したボトルメールが確実に拾われて読んでもらえるかどうかもわからないのだ。 今回紹介したふたつのメールソフトは、メールを送受信するという目的だけから見ると、本来の目的を逸脱しているかもしれない。しかしあまりに効率主義に陥っている今の世の中、こうした息抜きは必要だよね。 ポストペット(http://www.so-net.or.jp/postpet/) ボトルメール(http://www.kids.recruit.co.jp/bmail/) |