東京国際マラソンフル(2002.2.10)未完走記

 完走できなかったが、今後のために「2002東京国際マラソン未完走記」として残すことにした。

 土曜日は受付のため、13時過ぎに家を出発し、14時20分頃にに国立競技場に到着する。すでにハートブレイクの清田君が受付を終えて中身の確認をしていた。私も受付を済ませる。今年の参加賞は4色ボールペンとそのボールペンを首からぶらさげられるようにしたペンキャップのみという大変質素なものであった。恒例のバッグはなかった。バッグをもらえると思っていたために何も持たずに来たのでスペシャル用ボトルはスーパーの買い物袋に入れて持ち歩くことになってしまった。

 明日は寒そうなのでいいウエアでもないかと清田君と競技場下のスポーツ店を覗きに行こうとしたところに岡村君と岡村夫人(さっちゃん)が登場する。岡村夫妻にスポーツ店に入ることを伝え、清田君とスポーツ店に行く。ちょうどいい感じの黒の長袖Tシャツがあったので購入する。

 4人でお茶でもしようと駅に向っていると青木君が登場。5人で新宿にお茶をしにいく。私はチョコレートシフォンケーキとホットコーヒーにする。16時頃に店を出ると少し雪がちらついていた。明日はもっと寒くなりそうだ。皆はみよちゃんと合流して食べに行くとか飲みに行くとか言っているので、私はそこで皆と別れる。

 そのまま家に帰ろうかと思ったが、町田のB&Dに寄ることにし、小田急線で町田へ行く。B&Dでポリエステル100%の手袋と膝用テープを購入し、家へ帰る。

 夕食、子供達の入浴、子供達の就寝と付き合ってから明日の準備にとりかかる。スペシャルボトルの準備やナンバーカード付け、RCチップの装着他、いろいろとやっているうちに24時近くになってしまった。今からネットに接続していると寝るのが何時になるかわからないため、ネット接続は我慢し、就寝する。

 当日、起床は5時20分。今年は少し朝練をしてみることにした。20分ぐらいジョグしたが、身体はあまり軽い感じはしない。とりあえず流しを2本入れて朝練を終える。スペシャルボトルにVAAMの缶を半分ずつ入れ、15kmから40kmまで6本を準備する。

 スペシャルドリンクの受付が9時半までなので、7時半前に家を出発し、自転車で橋本駅に向う。橋本駅下の牛丼店でうどんとご飯を食べる。コンビニでおにぎり3個と水、缶コーヒーを購入して、京王線8時17分発の電車に乗って新宿へと向う。競技場には9時15分頃に到着。控え室に行くと既に青木君と鈴木君が来ていた。荷物を置き、スペシャルドリンクの受付を済ませる。

 ヨーコさんからよったんが到着したけど中に入れないという電話がかかってきたのでスタンドに入れることを教える。控え室でおにぎり2個と大福1個とゼリー1本を食べる。しばらくしているとこんちゃんが登場。しばらく話をしているとりかねんさんが現れたので少し話をする。そこへよったんから電話が入り、ヨーコさんとみぃちゃんと一緒にスタンドにいるということなので、りかねんさんと清田君と3人でスタンドへ行く。

 スタンドは結構寒い感じがした。しばらく話をしたり写真を撮った後、控え室に戻る。11時頃から第一コールが始まる。今年は例年ほどのチェックの厳しさはなかった。コールを終えると皆アップを始めたが外は寒そうなので、中でじっくりと体操をする。朝練してきたからそんなに焦る必要もないだろう。11時半頃からトラックを4周程度と軽い流しを2本入れて終える。

 だんだん時間が迫って来て皆の動きがあわただしくなってきた。ウエアに着替え、その上からジャージを着て、招集所に向い、最終コールを済ませる。雪が舞っている。風も上空はややある感じがする。気温も低い感じだ。長袖Tシャツの上にランシャツの重ね着。下はランパン、左膝にはテーピングといつもの圧迫固定用のサポーター。手袋は綿のものとポリエステルの2重。お腹にはみぃちゃんからもらった使い捨てカイロを入れて寒さ対策をする。

 スタートラインに整列する。ナンバーが151のため、インコーススタートである。中に入る手間が省けるので良い。12時10分号砲一発でスタート。無理せずゆっくりとインを走る。前に神宮ACの足立君がいるのでその後を走っていく。ややゆったりとした感じで1周目84秒ぐらいで通過。2周目も同じく84秒ぐらい。1km地点を3分32秒ぐらいで通過し、競技場の外へと出て行く。右折して上りに入ると身体が重いと感じる。また昨年の二の舞か。周りに必死に付いていくがもうほとんど最後尾の感じである。足立君と同じ感じであわせながら走る。集団は大集団で前の方にはokuchanがいるのがわかる。りかねんさんもしっかり前に付いていて身体が動いている感じだ。2km地点を7分04秒で通過。広い通りに出てきたあたりから集団のペースがあがり始める。四谷の下りではかなりのペースになるがここは付いていくしかないと頑張る。

 かなりの集団で5km地点を通過。17分09秒(記録表では17分11秒)。ここで集団がやや分裂し始める。前に付こうか一瞬迷ったものの足立君は付かないのでやめる。飯田橋あたりからこの集団に付くのもややつらくなり、足立君と一緒に3mぐらい置いて行かれ始める。ここで離されると厳しいので何とか粘り、東京ドームを左手に見ながら右折したあたりで、ヨーコさんとみぃちゃんの大きな声が左側から聞こえる。応える余裕は既に無く、顔を向けただけで走りすぎる。数m前に2人いるので何とか付こうとするが苦しくて付ききれない。そこへすーと足立君が前へ出てくれたので後に付かせてもらう。このまま20kmまで一緒に行ければいいのだが。東京駅が近づいてきたあたりで前から関西電力の筒井選手が落ちて来ているのを発見。後からは清田君が追い付いてきているのもわかった。

 4人同じような感じで10km地点を通過。34分28秒(記録表では34分31秒)。この5km17分19秒。ここもまずまずである。このまま行ければ20km関門は大丈夫そうだ。筒井選手が粘って引っ張るので合わせていると11kmまで3分37秒かかり。ちょっとやばい感じがしたところへ足立君が前へ出る。前からこんちゃんが落ちてきて追い抜く。調子が悪そうだ。清田君とはかなり離れてしまった。足立君の後をひたすら付いていく。御成門あたりでhiroshikunの声援を受けるが反応できず。その後にnobbyさんも発見。このあたりも3分30秒はキープ出来ていない感じだ。

 15km地点を通過。52分11秒(記録表では52分12秒)。この5km17分43秒。うーん、このままペースが落ちると20km関門が危ない。給水地点がやってくるが、ここでハプニングが起る。足立君のナンバーが121のため、テーブルが同じである。事前にマイクで「121」「151」とコールしているが、給水係の人が足立君のボトルだけを持って前に差し出しているため、自分のボトルがどこにあるかがわからない。テーブルを過ぎる直前に自分のを確認できたがテーブルの奥にあり、手には触れたものの掴むことができず、給水失敗。この給水失敗があとあと響くことになる。せめてテーブルの前に出してくれていればとれたのにと悔やむ。ゼネラルは水しかなく水は取りたくないのでやめる。

 16km品川駅前ではたくさんの応援に人でいっぱいである。品川駅前で再びヨーコさんとみぃちゃんの声援を受けるがここも反応できず。ペースが落ちているのがわかる。このままでは関門通過ができないと思い始め、八つ山橋の上りから足立君の前に出て前を追いかけ始める。坂の途中でぬまっちが応援してくれるが、ここも顔を向けるのが精一杯。八つ山橋の下りを利用して何とかペースを上げる。

 18km地点通過が1時間03分丁度。関門閉鎖まで7分。キロ3分半ペースで走らないと駄目だ。まずい。でもここで頑張ればこの後は5キロ19分でいいので、何とかここをしのげればという気持ちで頑張る。

 19km地点通過が1時間06分30秒。この1km3分半。やばい。がんばっているのに3分半でしか走れていない。沿道でよったんが声援しながら走ってくれるがよったんにも負けている。前に一人が見えている。あの一人に追いつければ何とかなるはずと、腕振りをしっかりし、ひたすら前を見据えながら必死のスパートとなる。残り100mぐらいで前の一人に追い付くが時計を見る余裕もなく、そのまま関門まで突っ走って時計を押し、すぐにペースを落とす。

 20km地点通過は1時間09分48秒(記録表では1時間09分49秒)で何とか関門通過。この5km17分37秒。ペースを落として走っていると先ほど抜いた人に抜き返され、この後方は皆、20km関門に捕まったためにこの時点で最後尾。途中、今度はしっかりと給水を取り、21km地点まで4分07秒ぐらいかかり、中間点は1時間14分17秒で通過。折り返しに向うあたりからそろそろペースを上げないとと思いながら折り返すと結構な向い風である。ペースをややあげて抜かれた選手を抜き返したもののいまひとつペースがあがらない感じだ。前半でかなり脚を使ったのとやはり18kmあたりからのスパートが効いている。だんだん焦り始めるがペースがあがらない。やばい。25km関門で捕まるとまた品川まで帰れない。もがくが向い風が予想以上に強くペースがあがらない。

 24km地点で25km関門閉鎖まで残り3分半。先ほどとは違って向い風と一度使ってしまった脚の疲労が重なり、ペースが上がらない。横には収容バスが付き始めた。150mぐらい前に一人いるのだが追いつけそうもない。その一人が通過し、私の通過が1時間29分以内は無理と判断したとたんに審判員は関門の前に出てきて赤い端で×の表示。もうペースを落とすしかない。審判員には「マットは踏まないで!」と制止され、マットの横から収容バスへと収容される。関門閉鎖まではわずか10秒ほどであった。

 バスに乗り込むと足立君も筒井君もこんちゃんも既に乗っていた。結果的に20km関門通過と同時にペースを落し折り返しまで流してしまったのがこの10秒差で関門を通過できないという大きな代償を払う結果となってしまった。

 バスでは足立君の隣に座り、いろいろと話をしながらレースをテレビと生で眺めていた。バスの中は暖かいお茶と毛布のために寒さを感じることもなく結構快適であった。後半は向い風と気温が低いこともあって体力を消耗する選手が多く、予想以上に完走率は悪かった。ハートブレイクも完走者無しという残念な結果に終わってしまった。

 レース終了後はチームメイトやネット仲間、ML仲間とアフターやパーティで大変楽しい時間を過ごすことができたが、やはり記録表をもらうときに2年連続で完走証をもらえない淋しさがこみ上げてきた。

 これでとうとう東京国際マラソンの参加資格も無くなってしまった。来年、参加するためには今年中にどこかの大会で2時間半を切らなければならない。年齢的にはだんだん厳しくなってきたが、もういちど東京国際マラソンのスタートラインに立つために今年は昨年、走れなかった夏場にしっかりと走り込み、秋から冬にかけてのつくばや防府あたりでサブ2時間半に挑戦しようと思う。今回、53歳の保坂選手も完走できなかったが、レース後に来年のこの場所での再会を約束した。

 左膝は膠着状態で完治することはないと思う。今の状態で自分の走れる形を見つけるしかない。今回もたくさんの方にささえられ、応援してもらい、走れたことは大変幸せであった。応援したもらった方々に報いるためにも必ず復活し、完走する自分を見てもらいたいと思う。42歳、後厄年も終わり、これからが頑張り時である。

 応援していただいた皆様、本当にありがとうございました。完走できなかったのは自分の力不足です。この結果をしっかりと受け止め再び精進し、力を付けて戻ってくる所存ですので、今後とも応援よろしくお願いいたします。