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21世紀、草創期のWebマーケティング事例集

case001 アスクル
2000.03.16東京第1回 事例研究―2

ITを武器に“お客様のために進化する”アスクル

アスクル株式会社 執行役員ECR統括 冨田幸男氏

http://www.askul.co.jp/

アスクル進化の歴史

●現在の基礎となる「気付き」

 アスクルの経緯につきましてお話致します。今日のメインは、私共がお客様とどう対話しながら進化したか、最終的にはCS、お客様満足の追求と仕組みという形をどう創ってきたかをご案内できればと思います。
 最近、ありがたいことにEコマースのアスクルということで営業させていただいていますが、始めからEビジネスを目指したわけではありません。お客様満足追求の効果的仕組みをやっていくと結果的に今のITの進化とともにあるEコマース、Eビジネスにつながりました。
 私共はお客様視点で考えて居りますから、基本的理念は「お客様のために進化するアスクル」すなわちイノベション・フォア・カスタマーであり、オフィスライフのアメニティをご紹介するという形を考えています。
 一方私共では「マーケティング」という言葉は「お客様に新しい価値を提供する」と定義付けています。
 アスクルの市場環境ですが、同業種、異業種、オフィス通販といろいろな方の競合があります。その中で当初は非価格競争、あるいは価格競争と利便性、トータルサービスというように進化してきました。そしてその過程においては、価格破壊,経路破壊、常識の壁を越えてボーダーというものがどんどんなくなっています。
 そして今まさにデジタル情報革命、ITであります。このように市場の環境がたいへん変化していますが、結局ひとつの結論はお客様の信頼を勝ち取ること、言い換えればお客様とともに進化し続けることが唯一勝ち残れる条件です。集客マーケティングのコアはお客様視点である事、これが我々の考え方です。

●アスクルの強み

 なぜアスクルが一定のシェアを得たかというと、オフィスのためのワン・ストップ・ショッピングを実現したからです。アスクルは「明日来る」から「アスクル」というネーミングになりました。まさに時間を約束したサービス。これが非常に受けました。
 現在これが一番新しい3月のカタログです。今回は『当日の無料配送のエリアを考える。』です。
 私共には、リレーションシップセンターという機能があり、本社事務所の中で130席、周辺を含めますと400席のコールセンターがあります。毎日5000件のお問い合わせがあり、今回はカタログで渡しておりますので毎日9500件〜10000件のお問い合わせを戴いています。これがまさに進化あるいは、新しい価値を創造し続けるコアのコンピタンスのひとつです。さらにもうひとつ、所謂、バーチャルビジネスとリアルビジネスといったものがありえるならば、今後Eコマースという形になってくると思いますが、我々の原点はリレーションシップ(CRM=カスタマーリレーションシップマネージメント)で、お客様の価値に沿うように提供できるかという事とロジスティクス、この2つのコアのコンピタンスをしっかり持ち続けていくことが進化しつづけることだと考えています。
 ここに、一種の工場のような物流を東西拠点で設置しています。どんな形でアスクルは進化しているかといいますと、リレーションシップセンターには毎日5000件のお問い合わせ・ご要望があり、3月1日からの新しいサービスとして当日配送エリアの拡大、更に阪神地区にも拡大いたしました。
 またもっと早くきて欲しいということで「キョウクル」、東京23区と大阪市内エリアへは午前11時までにご連絡いただければ、午後5時までにはお届けします。時間ということが非常に貴重なサービス、価値です。更には省資源梱包について、お問い合わせのなかで、この世の中でダンボールというのは、非常にムダであり処分に困るというお声があり、東京23区と当日配送エリアに関しましては袋あるいはポリブクロを利用した脱ダンボールを利用しています。ただこれは一方的な押し付けではございません。社会最適という観点から申し上げますと、お客様によっては私共のダンボーを再利用していただいている方もいて、そういうお客様にはダンボールのままお届けしています。一律のサービス、社会最適は何かということを考えると必ずしも押し付けサービスは必要なく、お客様の声を聞いたサービスをやっていくという形です。
 指定場所へのお届けについて、いままで一切を受付けにお届けしていましたが、総務受付けの女性の方が運ばれるコピー用紙は非常に重いので「コピー機の横まで持ってきて欲しい」と言われればその場所まで運びます。
 もっと品揃えをして欲しいということで、去年の9月のカタログは約8700アイテム、その前は6600ですから1年間で2000アイテム増。今回更に値ごろ感の追求ということで900アイテムを追加し9600アイテムになりました。何よりもインターネットのご注文に関しましては最大5%ダウンです。この基本的な考え方はコスト削減したものは必ず何らかの形でお客様に還元するというシステムにしています。
いろいろなお声を聞いていますとカタログ以外の困った探しものをして欲しい、あるいはこうして欲しいということに対する窓口を設けまた。アスクルの「解決Do!」です。ワントウワンマーケティングはそういうお客様の個別の声に直接お答えしようというサービスです。これは緒についたばかりです。
 一方では180日間の限定保障をさせていただいています。そのように唱っている以上は私共が返品をお引取りに伺っています。
 インターネットをもっと活用していただくために今流行りのフリーピーシーをリースに近い3000円〜5000円でパソコン環境設定して送ってあげるなどというサービスもしています。それから携帯電話のiモード対応もしています。またはインターネットのガイドブックなどでCD−ROMを添付しています。
 ご注文の方法も今ですと、従来のFAXですと14%。この3月に入りまして20%を越えています。
 去年の9月の決算は226億円。今期は400億を越えています。ご登録事業所数65万は去年の5月です。一昨年の5月ですと33億で今現在は順調にシェアをいただいています。
 先ほど追加案が最も基本的な形のあるサービスだと申し上げましたが、データによりますと納期の遵守率が99.7%これをいかに100%に近づけるかが私共の課題です。

●社会最適システム

 アスクルの進化として、アスクルは当初プラスの事業部として7年前に発足しました。そのとき文具という業界をみた場合、いろいろな開発した商品が非常に良い評判にあるにも関わらず、なかなか店頭に展開できません。そういった事を議論していくと本当にお客様は今まで「小売店」だと思っていたが実際のお客様は消費者そのものである、ということに気付きました。
 従来のチャネルが社会的な最適な仕組みになっていたことも確かです。しかし一方で発想はまさにプロダクトアウトいわゆるプッシュの発想です。ですから製品に関してはいいに違いないからお客様にお届けする。例えば電話でキングさんのファイルの方がよいという場合に、プラスで同じ商品で更に価値がありますよという会話をします。お客様はその場では「わかりました。じゃあそうします。」といいますが、決してご注文なさいません。その場でお取引が終わってしまいます。それはプロダクトアウト的な発想だからです。
 社会的な仕組みの中で、お客様を議論するにあたって、結果的にデータとしては、最終の市場ターゲットとして660万事業所です。必ずしも特定できておりませんので此れ以上あると思います。その中でも30人以上のいわゆる大企業は5%。30人未満は95%です。
 30人以上大企業の方はダイショー,コウフクヤ文具店さんはフルサービスを提供しています。中小企業もそこそこのサービスを受けられている場合もありますが、10人未満という小規模の事業所は自分で店頭へ買いにいかなければなりません。お茶だったらコンビニへ、コピー用紙だったらホームセンターへ行かなければならない。そこに全くの巨大な真空マーケットがありました。ここに社会的最適な仕組みが構築できました。
 一方、社会最適な仕組みのひとつとして、エージェント制をとっています。顧客開拓、配達と回収機能は全国63万人のエージェントに任せています。その代りコアである我々はピカピカに磨いた商品をあるいはサービスを進化させています。
 更に、次の進化の過程でいったんは500アイテムぐらいの通販、カタログをやっていましたが、プラスだけでやっておりましても結果的には発展しません。
 我々は文具を売っていたつもりだったのですが、その当時からトイレットペーパー,ティッシュペーパーも扱っていて、お客様にとっては文具もあるけれどもトイレットペーパーに興味を持たれたのですね。さしみのつま的なトイレットペーパーがもっと安くならないかという問い合わせが多かったのです。そこでプラス以外の商品の取り扱いをもっとやらなければいけなくなりました。その当時、今の今泉社長が社内の反対を押し切って、最終的にはプラスの商品がゼロになってもいいという結論を出しました。その当時の文具業界というのは正価販売が当たり前だったのですが、ここでは値ごろ感という事をやっていました。プラス内ではその当時いろいろあったらしいですが、ただ本当のお客様にだけ支持されれば我々は生き延びられることができる。これが、今泉社長と現社長岩田の決断でした。そして順調にいきましたので97年5月、 アスクル株式会社として独立しまして現在に至っております。単なる流通屋からカスタマーエージェント、情報サービス産業へと進化しようとしています。

パートナーシップ

●お客様と供に進化するアスクル

 アスクルはいろいろなパートナーシップをもっています。すなわちお客様の声を反映しながらメーカー,消費者,あるいは協力会社がサプライチェーンあるいはオープンなシステム、我々はすべてプラットホームを提供するという形をとっています。具体的にお客様のためのパートナーシップとはこんな形になっていく、すなわちお客様ニーズを追求しお客様のためにともに進化していくというパートナーシップという事業にしています。
 これは松下電器さんと共同企画した商品です。女性が夏場クーラーで足が冷えたとき靴を履いたままできる足温器です。スペースをとらず夏冬関係なく結構便利なヒット商品です。これは食器乾燥機です。オフィスライフでみるオフィスの洗い場はたいへん狭く、食器乾燥機にはカレー皿をいれるような大きな乾燥機はいりません。コーヒカップのソーサーやコーヒーカップがメインです。これもみなお客様の声からです。
 こういうお客様の声から、パートナーシップ、すなわちサプライさまメーカーさまといっしょに協力します。
 また逆にお客様にあわせたプロモーション研究をします。アスクルは事業部として設立以来、全顧客の購買履歴を持っています。何月何日どの商品をお買いになったかということが全部わかります。従ってそのデータペースからどうしたら最小コストで最大限のリスポンスを得られるかというマーケティング・パートナーシップを、例えばコカ・コーラさんと結んでいます。
 これは、ダイレクトメール商法のテスト説明です。 いろいろな種類のダイレクトメールを作成しそれのリスポンス率はどれが一番いいのか、見込み客から固定客までどう展開していけばいいのか、そのための販促事情としての検証がいるのか、製品紹介のみでいいのか、という形でコカ・コーラさんとやっています。
 社会最適のシステムを支える最新テクノロジーとしては、FAX−OCRとWebサーバーによる受注です。物流センターのデジタルピッキングシステムへの連動。細かく申しませんが受注を受けて15分後に出荷できる体制をとらせていただいています。また毎日数万件の受注を正確に迅速に対応します。
 それのCTIコンセプトまだ1例あまっていますが、このお客様から電話があった場合、前回誰がお受けして、どんなお返事を申し上げ、そのお客様はどんな購買をしていたか、全てのお客様の履歴が瞬時に判るシステムを作っています。従って事業構造と致しましては、メーカーからお客様までの流通関連のロスを無くし、社会最適なシステムを作っています。単にコストミニマムでしたら部分最適になります。
 我々の使命というのは社会最適です。全体最適を考えていますということで、情報のロス、物流のロス、在庫のロス、人のロス、機会のロスなど、まさに、ディフェンス・プロセス・リエンジニアリング、私共の言葉でいえばディマンドチェーン・マネンジメントというシステムを構築しています。

さようなら”ブラインド・マーケティング“

●「お客様の声に耳を澄ます」

 お客様の声をいかに聞いていくかということですが、私共は平たく言えば通信販売なんですね。通信販売というのはお客様の顔が見えません。ブラインドサービスになっています。店舗も構えていません。従って「お客様の声に耳を澄ます」リレーションシップセンターがコアになっています。どんなお客様からどういうご要望があったのかといことを毎月経営会議で議論しています。このコミニュケーションチアメントとしてはCRMのデータベースです。データマニュアルシステムと顧客対話支援システム、オペレータマネジメントシステム。特にオペレータマネジメントシステムというのは120〜130のオペレーターがどのように何度通話しているか、1,2分で終わるものが5分通話しているとモニターをして対応に問題がないかなどがわかります。そこで対応が悪ければスーパーバイザーが確実に代って適切にお客様へ対話するということです。
 何よりもリレーションシップセンターでやっているのは対話をするということより、まず真剣に聞くことが基本的な姿勢だということを徹底しています。本当に心から真剣に聞けば、いろいろな場合もあるわけですから90%以上のお客様に納得していただけます。
 インターネットは3年前からやっていました。なぜインターネットを3年前からスタートしたかというと、1995年にFAXでアンケートをとったときインターネットで発注したいというお客様は2%でした。ところが翌年になりますと44%になっています。インターネットというのは固定サービス対象です。
 同じように1996年44%になったということから、できればカタログをインターネットのホームページに載せて欲しいというアンケートです。あるいは20代のお客様がアスクルに入会していると、期待するサービスとしてはすべての商品を検索できる。ホームページはその当時からあったのですが「開いてみて発注できると思っていたのに全く発注できなかった。がっかりした。」というお声をいただきました。
 また「ネット上で注文できることはとっても便利である。」ということが常にでてきます。これは2月までのメニューです。こういうメニューを作成しています。アスクルのEビジネスの第一歩としてはインターネット受注から入っていったということです。いまのインターネットショップとしては99年10月これは古いですが約5億2千万、現状はすでに8億を超えています。年商は100億ですから日用雑貨の構成としてそこそこの規模まできたかなというところです。先ほどご覧のように10月で58826件、すでに10万件突破しています。
 ビジネスの流通経路としては、双方向性、インタラクティブコミュニケーション、情報相互方向で即座にでき、また何度も自由です。また便利さと時間です。便利さの提供が瞬時にできます。
 そして一番大きいのは時間のボーダレスです。いつでもご発注でき、そしていろいろなビジネスプロセスが簡単になりこれを還元しますから、コストが安くなるということです。
 双方向性です。例えば、これは古い例ですが、アスクルのカタログです。「大変お待たせしました。アスクルの最新カタログが3月11日より発刊されます。インターネットが3月10日にオープンしますよ。アスクルが明日来るではなく、今日来るになりましたよ。」いろいろやっていきますと、「すごいですね、ライバル会社を抜いて頑張ってください。」「ちなみにアクセスしましたが注文していません。」「インターネットが使えるアスクルがやっぱり便利です。」「もはやアスクルはアシタクルではなくなります。」「ものを注文する前に届く」とか、あるいは「キノウクル、なーんちゃって」など反応がEメールである訳です。ここでは、「今、翌日の10時というのは無料ではありません。どうして無料じゃないんですか」「一律無料じゃなくても、次々ご利用いただければ何回無料だとか何ヶ月の購入には無料」などそういう具体的な事例の提案があります。
 これはFAXです。これは手書きのOCRオーダーシートですからそのたびに書かないといけません。お客様の住所、電話番号というのがありまして、今ではお客様の声を印刷したFAXオーダーシートをおいてあります。「銀座にこんな店がオープンしてますよ、頑張ってくださいね。」というような、お客様方の会話で進化しています。
 それまでもお取引が多かった江崎グリコさんです。「江崎グリコの蔵前と申します。この度インターネットの商品のシステムでオフィスで働く女性を対象にしたバランス栄養食‘ライトミール’アーモンドですがこれを開発します。ぜひ一度ご紹介させて戴きたくメールを送りました。突然のメール失礼致しました。」と。今でいうEプロピアメントというのですが、E調達ということが言われていますがそれを意識する、これは2年前のものですが、これもヒット商品です。こういうようなことも早速取り上げさせていただきます。
 このWebの世界というものの双方向性というのは大アスクルという形でお客様だけではなく、いろいろなパートナーシップを含めた形でこういうものがあります。Eメールでも充分であるということです。

新しい価値の創造

●Eビジネスの便利さと時間

 アスクルにおけるECの実践としては簡単便利でクイックな注文法があります。事業所の購買プロセスにあったサポートサービスの提供。バーチャル・リアルの更なる早さということで、時間短縮を徹底的にやっています。例えば、今インターネットの画面を開いていただきますと、予算管理サポートというものがあります。ご発注の購買の方が経理部の事務消耗品の予算は10万円だとしますと10万円になるとそれ以上は発注できなくなるようにしてます。このサービスもお客様の声からです。
 いろいろな発注担当者の会社のリクライメント。「いつも忘れてしまい2回開くのが面倒である。」というお声がありましたのでいわゆる購買の履歴の設定です。お客様が一番多く購買されるという履歴を頻度順に並べています。ご発注について、今回何を忘れているかなどがわかります。
 時間はボーダレスで24時間営業です。660万事業所とういう登録事業所数で、いわゆる会社登記されていない会社(SOHO)の方もいらっしゃいます。
 「現在SOHOでの仕事をしているのですが会社ではありません。個人でも利用できるとありがたいのですが」ということでこれもヤフーさんと提携してさらにはポーターアスクルで個人向けも合わせて提供します。ヤフーさんもアスクルをメインにおいていなければ、検索でマウスでクリックしてアスクルに繋いでいただければすぐに具体的な商品がわかります。

●自己否定から真のEコマースへ

 クイック=時間。いかに早く情報を提供するか。またわかったことは、Eビジネスにおける可能性について、まさに革命でして参加しなければ判らない。まずやってみる。一人ではできないので信頼できるパートナーを選ぶことが大事です。いわゆる大アスクルという最近の気づきですが、昨年の夏ぐらいからEコマースのアスクルとしてとりあげられつつあったのですが、ちょうど去年の10月、会議でいろいろ議論したのですが、なぜEコマースということで取り上げられるのかということで、世間で言われるほど我々はEコマースは何もやっていないのではないか。まさに経営のメンバーが自己否定をしました。すなわちインターネット受注はEコマースではない、という結論に達しました。その自覚からEビジネスをやっています。しかも今後Eコマースをやっていくにあたって、デジタル革命であってもやるべきことはアナログの部分をきちんと対処整理しなければいけない。先程申し上げましたとおりお客様との対話です。技術先行ではだめで、システムには躍らされない。むずかしいことは、お客様もむずかしいと思っているわけですから、お客様の声を聞き続けることです。

”Net-gen Company”

 最後にまとめとして、大切なお客様にとって何が便利かというと、普通の会社のために便利なサービスを提供する。従ってリザベーションに対して更に新しい価値を創造する。すなわちEマーケティングカンパニーを目指すということです。
 新しいプラットホームというものを提供しようとしています。すなわちこれは従来のオフィス用品を中心としたサプライメンテナンスとトータルサポートを提供するものです。すなわちEマーケティングという形で昨年来からビジネス・カスタマイゼーションというものを提供しています。これは3つの作業がありまして、Eオークション,Eセレクション,Eソリューションというものです。これは、やっと緒についたばかりで本格的には今期からやっております。ビジネスマシンの新品のオークションとしては、はじめてのマーケット参入です。Eセレクション、これはお買い得商品がすぐに選べる。何よりも重要なのが、Eソリューションです。いま、中小規模事業所が多いのですが、それまでの小規模事業所からのお声を聞いていますと、「20人くらいですが、今流行りのインターネットをやりたいので10台くらいパソコンをまとめて買いたい、どのように購入したらいいか」お困りになったことに対して、我々は現在20数社、IBM,NEC,富士通など一応名の通ったメーカ―さんと提携しております。24時間以内にご要望に応じた見積もりをお届けするということも非常に反響を呼んでいます。これまではパソコン買う人が10台まとめて秋葉原で買うということは大変なことです。それが出来たとしても、そこからイントラを築くとかLANで繋ぎたいとか、どうやっていけばいいのかわからない訳ですね。いまEソリューションがお客様に一番関心を持たれています。もちろんこのサイトをひらいていてだければわかりますが、高水準で揃っています。ソリューションというのが確かに今後のキーワードといえます。
 Eビジネスを展開するにあたって、唯一のコアは「お客様」です。従って、リレーションシップセンターは今後も拡充していきます。毎月この1月から新たな気付きとして、毎週従業員の半数以上が集まって(私共の従業員数は役員含めて105名です。そのうち50名ほどが毎週集まります)お客様の生の声を聞くCRAO会議というものをやっています。全役員は毎回出席しています。マネージャーも全員出席です。そこで生の声のテープを聞くなどして今のビジネスプロセスに何か問題があるのかなど、リレイーションシップの担当がいかに真剣に対応しているかがわかりますので、本当に涙が出るというか頭が下がる思いです。
 真剣にお聞きし、真剣に対応するとお怒りのお客様も劇的に声が変わります。FAXでも非常に緻密なご提案があります。A4の便箋に具体的にこうやればいいとびっしりと商品提案が書かれていたりします。Eメールでも非常に具体的な提案があります。我々はEメ―ルのご提案には基本的に1時間以内にお答えしています。まさにチャットの利用です。今どんどん進化しているということがわかります。ITというのはあくまでも道具であって、今後コアであるのはロジスティクスとCRMです。これをピカピカに磨き上げていくことがどんどん進化していくことであるということです。それが”Net-gen Company”としてのアスクルの生きる道であるという考え方をしています。(文責:事務局)


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