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2日目
 朝、ホテルの窓の外は突風が雨の塊を真横に運んでいる。当初予定ではこの日はちょっと離れた小島まで海水浴ツアーがあったのだけれど、当然船は欠航でオプショナルツアーは中止。それでも子供たちは興奮しているのか目覚ましのアラームも鳴らぬうちから起きだしてくる。もっとも前の晩、独りでエキストラベッドで寝るのは嫌だと言い張った若干一名は、夜の間に三回もベッドから落ちたといささか情け無さそうだった。バイキングなホテルの朝食の後、土産物屋を冷やかす。子供らの目はココ椰子の半身で作った小さなウクレレから離れない。持って帰るお土産はこれで決まりかな?と思いつつ、買うのは帰る前にしなさいと護摩化す。

 外の雨風は収まる気配を見せないので、ホテルの室内プールで泳ぐ事にする。浮き輪を膨らませ、子供たちは結構上手く扱っている。そして私も妙な発見をするのだ。そう、私は泳げる。幼い頃父親から海軍の古式泳法を教わったお影で、スピードは出ないが、ゆらゆらふわふわ泳ぐのは得意だったのだ。が、昔と違って体力が無い。子供らに付き合いつつの水の中は、ずっと歩いていてもなかなかに疲れるのだ。で、若干一名が小さなウォータースライダーに取り憑かれている間に、浮き輪をちゃっかり拝借した。これにつかまりつつ、水面に浮いていると、これが非常に楽なのだ。軽く足を煽るだけですーっと進んでいく。なる程、体力温存のためのアイテムとして、浮き輪は最高の物件なのだねぇ。知らんかった。

 途中サウナに入ったり、打たせ水みたいなところで肩こりをほぐしたりし、子供らの唇も紫に変わってしまったのを潮時にプールを引き揚げる。昼過ぎ、雨は一旦止み、薄日が射してくる。本日のお昼は一路国際通りを目指す事にする。国際通りと言えば、公設市場が面白いと聞きつつも、迷ってしまって行き着けない。結局市場のある通りに入った時にはちと足も痛くなっていて、手近のお店でお昼に。沖縄そば、ソーキそばを味わい、気を取り直して公設市場へ。そして、たどり着いた異様な雰囲気の公設市場に、我々はすっかりハマってしまった。

 市場通りにはゴーヤ(ニガウリ)やウコンを始めとする野菜売り、洋品店、そして土産物屋などが軒を連ねるのだが、公設市場は、主に肉と魚の市場だ。そして、この肉屋が本土と全く違う様相を見せる。沖縄といえば豚肉。その豚を鉈みたいな包丁でガシガシと切って売っている。でっかい三枚肉やレバーの塊は言うに及ばず、有名な豚足もそのままの姿で売り台に積み上げてある。買う人の必要に応じてその場でぶつ切りにしてくれるのだ。「中味」というまんまな名前の臓物料理用の内蔵も、バットの中でとぐろを巻いている。

 そして中でも一番目を引いたのが、豚の顔である。それは耳も鼻も付いたまま、目だけがくり貫かれた様な、もろに豚の肉面なのだ。それが大きな金具で2枚3枚と引っ掛けてある。実は子供たち、これが一番気に入ってしまったらしい。一緒に並んで写真を撮って、大喜びしていた。海の向こうの大陸では、足のあるヤツなら、椅子と机以外何でも食べると言うけれど、沖縄は豚に関しては捨てるところが本当に無いらしい。ちなみにこの豚の顔、そのままの形で燻製にしたモノも売っていた。ま、一般的には一度茹でで細切りにして、野菜と一緒に炒めるのだそうですが。脂が少なくて美味いよ、というのはタクシーの運転手さんの弁。実はこの公設市場の上が食堂になっていたのね。下の魚屋で買った魚介を持って上がると、それを料理してくれるというのもあったようです。結局この公設市場も、日参する羽目になるのですが、それはまた次の話。

 この日はその後も国際通りの散策を続ける。子供らはいい加減飽きて来てるのだが、大人は探索に余念が無い。美味しい泡盛を探し一軒の酒屋を発見。地下へ降りるとずらっと並ぶ酒瓶。10年物15年物の試飲をして店員の蘊蓄を聴く。凝った作りの容器に入ってるのは観光客向け、中身は最初から水で割った25度くらいの泡盛。お勧めはやっぱり45度の原酒だねぇ、と。方々へのお土産を仕入れて、その店が営業する呑み屋さんの開店を待って夕食に。子供らはいささか疲れて拗ねてましたが(ごめんな〜)。そうそう、ホテルで目を付けていたココ椰子のウクレレは、市場通りの土産物屋でほとんど半額で売っていたので、そこで買いました。やっぱホテルはなんでも高いわ。

 帰りはバスで帰る事にする。が、バスの運転手に聞いてもホテルの近辺まで行くバスは無いと言う。そうなのだ、普通の人は国道のバス停からホテルまで15分以上も歩くような事はしないのだね。しかし我が家は歩きなれている。結局バス停からタクシーを乗り継いで・・と運転手が言うバスに乗って、国道からは歩いて帰りました。さすがにハードな一日だったねぇ。でも、明日くらいはビーチに出たいものだ。2日目も9時前には就寝。

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