ここでは、レインボーが発表してきたオフィシャル・アルバムの作品を取り上げてます。

 アルバムだけ取り上げるのも詰まらないので、日本公演の日程及び演奏曲の基本セットリストを掲載しました。<encore>は、会場によってセットリストの変動があったりしている為、基本のセットリストのみを掲載しました。また、リッチーが即興演奏した曲は割愛しました。

【Ritchie Blackmoreについて簡単な前置き】
 本名はRichard Hugh Blackmore。1945年4月14日イングランド西部の保養地、ウェストン・スーパー・メアで生まれる。11歳の誕生日にスパニッシュ・ギターを父親からプレゼントされ、その後、クラシック・ギターのレッスンを約1年間受ける。14歳の時、初めてエレクトリックギターを手にし、初めて人前で演奏を披露した。近所に住んでいたギタリスト、ビッグ・ジム・サリヴァン からギターを習い腕前を向上させていった。
 1960年、初のプロ・ユース・エレクトリックギター、ギブソンES335を手に入れる。その後、学校を卒業した彼はロンドンのヒースロー空港で技師として働き始めるが、音楽への情熱を捨てきれず、ジャズ・ギターの練習やザ・ドミネイションズやザ・サフォナイツ、ザ・デトネイターズ、マイク・ディーン・アンド・ザ・ジェイウォーカーズといったローカル・バンドでセッションを行っていた。その後、ドイツのハンブルグに渡った時、スター・クラブ でスクリーミング・ロード・サッチと出会い、ロード・サッチ・アンド・ヒズ・サベージスに加入。
 1963年からは、RGMスタジオのセッション・ミュージシャンとなり、トム・ジョーンズやジョー・ミークの下で多くのセッション活動し、ハインツの伴奏を務める。ジ・アウトローズに加入。1964年5月に脱退。1965年にロード・サッチ・アンド・ヒズ・サベージスに再加入している。
 1966年には、スリー・マスケティアーズを結成するが、すぐに解散、この頃クリス・カーティスやイアン・ペイスと知り合っており、当時、サーチャーズでドラムスとボーカルを担当していたクリス・カーティスが、新しいバンドを結成するためのメンバーを探し始めたところ、候補に挙がったのがリッチー・ブラックモアとジョン・ロードだった様です。やがてクリス・カーティスが辞め(タバコを買いに街に出たところを見計らって辞めさせた?チトせこいじゃん・・・)、ボーカルにロッド・エヴァンス、ドラマーにイアン・ペイスが加入する。
 この時にバンド名をサーチャーズから「ディープ・パープル」に改め、アメリカのテトラグラマトン・レコードと契約を交わし、1968年に「Hush」でデビュー。幾度のメンバー交代しながらも、1975年4月7日のパリ公演を最後に脱退。

【参考文献】
■「リッチー・ブラックモア 狂気の雷舞」 シンコー・ミュージック 著者;三木千寿
■「リッチー・ブラックモア読本」 シンコー・ミュージック ミュージック・ライフ編集(ムック)
■「ROOT OF HEAVY METAL 1(復刻版)」 音楽専科
■「別冊Burrn!炎」 RAINBOW関連巻号 シンコー・ミュージック・バーンコーポレーション
■「beatleg magazine」 有限会社レインボウブリッジ

 シンコー・ミュージックから1976年3月に出版された、「ブリティッシュ・ロックの王者=ディープ・パープル」(初版)です。
 この本のお陰でギタリスト「リッチー・ブラックモア」に深く入り込んだきっかけとなった愛着本です。バンド結成から解散寸前(出版された時は、まだトミー・ボーリンは生きていました)に至るまで書かれたもので、文字も大きくて読みやすいのが特徴(笑)。愛着もあって、かなりボロボロに痛んだ本になっちゃってます。
 ディスコグラフィも公式盤から海賊盤、サウンド分析、年表、譜面まで掲載されている。モノクロ写真ですがメンバーの写真も載ってますし、当時としては充実した本でした。

 シンコー・ミュージックから出版された「リッチー・ブラックモアのディープ・パープル編」(左側)と「リッチー・ブラックモアのレインボー編」(中央)。ディープ・パープル結成25周年の記念本として新書版から文庫化になった本(って帯に書いてありますけど...笑)。書店のカバーをかけていた為、綺麗な形でお目見えできた次第...笑。
 実は同出版社より、「リッチー・ブラックモア - 狂気の雷舞」(右側)が源本となっており、増補版として出版された文庫書籍。正直言って文字がぎっしりなんで、読みにくい...笑。まぁ、どっちも自分にとっては、たいへん貴重本となってます。

 シンコー・ミュージックから2007年12月に出版された、「BLACK KNIGHT」(初版)です。著者はJERRY BLOOM氏による自伝本です。
 上西園誠氏が翻訳を担当。シンコーミュージックから、待望の出版物が登場したと言う事になります。
 内容は、リッチーの生い立ち、アマチュア時代がかなり詳しく掲載されており、ディープ・パープル、レインボー、ディープ・パープル再結成、レインボー再結成、ブラックモアーズ・ナイトまで、元バンドのメンバーや当時担当していたスタッフの証言をもとに、「More Black than Purple」誌の協力を得て、リッチー・ブラックモアに関する内容がびっしり詰まった感じの本なので、読み物としては、かなり濃いものになってます。
 また、ディスコグラフティもかなり充実しており、2006年まで新しくリリースされた作品がびっしりと掲載されています。ハードカバーで少々重い書籍ですが、データ的にも充実しているので、たいへんな貴重本です。

 待望の書籍を海外から入手しました、Roy Davies著のHelter Skelter Publishingから出版された、「Rainbow -RISING- THE STORY OF RITCHIE BLACKMORE’S RAINBOW」です。
 1975年から1984年、1995年から1997年までの RAINBOWのツアーデートがまとめられています。データがやや矛盾している個所があるとはいえ、資料としての価値はとても高い書籍です。

RAINBOW SONG LYRICS
 Ritchie Blackmore's Rainbow から 最近のBlackmore's Knightまでの歌詞が表示出来ます。どこかのウェーブ・サイトで見つけたもの...笑。
 但し、Acrobat 7.0以上のソフトが必要となります。ダウンロードして見てね...笑。


1975
Line-Up:
Guitar : Ritchie Blackmore
Vocal : Ronnie James Dio
Bass : Craig Gruber
Keyboard : Mickey Lee Soule
Drums : Gary Discoll

POLYDOR RECORD RITCHIE BLACKMORE'S RAINBOW (邦題;銀嶺の覇者)

1975年 8月発売
1. Man On The Silver Mountain [銀嶺の覇者]
2. Self Portrait [自画像]
3. Black Sheep Of The Family [黒い羊]
4. Catch The Rainbow [虹をつかもう]
5. Snake Charmer [へび使い]
6. Temple Of The King [王様の神殿]
7. If You Don't Like Rock 'N' Roll [もしもロックがきらいなら]
8. Sixteenth Century Greensleeves [16世紀のグリーンスリーヴス]
9. Still I'm Sad
Produced by Ritchie Blackmore,Martin Birch,Ronnie James Dio
Mixed by Martin Birch
Recorded between the 20th of February and the 14th of March 1975 at MUSICLAND STUDIOS, Munich, Germany.
【概略】
 本作品は、RAINBOWのデビューアルバムです。

 Ritchie Blackmoreが、DEEP PURPLEのアルバム「Stombringer」にQuatermassのBlack Sheep Of The Familyをレコーディングしたいと持ちかけたところ、メンバーがオリジナル以外は収録したくないと断られたため、ソロ名義でのアルバム製作に取り組みます。それがこの「RITCHIE BLACKMORE'S RAINBOW」なのです。ソロアルバムのレコーディングを行なった時点では、実はRitchie BlackmoreはまだDEEP PURPLEに在籍していたことも書き記して置きましょう。

 このアルバムにELFのメンバー起用したいと言うことで、(Ian Paiceを通じて?)メンバーとコンタクトを取り、これを承諾。ギタリストを除く全員でレコーディングに踏み切りました。曲調に関しては、割と軽めなハード・ロック作品に仕上げっています。個人的には言わせてもらえば、DEEP PURPLEのアルバム「Stombringer」の延長上を感じさせる感じです。

【レビュー】
 Man On The Silver Mountainは、ミドルテンポ調のハードロックナンバーです。この曲は後に長い期間ライブで演奏される曲となります。Black Sheep Of The Familyは、Quatermassのカバー曲でハードロック調に仕上がっています。Catch The Rainbowは、クラシックの要素を持ったバラード調でDioの切ない歌唱力とBlackmoreの泣きのギターが絶妙に合った曲です。また、女性のコーラスが聞こえる箇所がありますが、Shoshanaという女性コーラスを起用しています。Temple Of The Kingは、Soldier Of Fortuneを彷彿とするメロディアスなハードロックナンバーです。If You Don't Like Rock 'N' Roll(邦題;もしもロックが嫌いなら)は、とても軽快なハードロックナンバーで、DPの「Stombringer」に収録されているHigh Ball Shooterの様なロックン・ロール調になっています。16th Century Greensleevesは異色で中世をイメージしたハードロックナンバー。Still I'm Sadは、Yardbirdsのカバー曲なのですが、Ritchie Blackmoreらしくハードロック調にアレンジされたインストゥルメンタル曲になっています。しかしライブでは歌詞を入れており、更にKeyboard SoloやDrum Solo等の展開もあって重要なレパートリーとなる曲です。

【備考】
 このメンバーでツアーは行っていない。
 アルバム発表後、Ronnie James Dio以外のメンバー全員を解雇。初めてメンバーの首切りが始まる。
 Craig Gruber<B>は1984年頃(Victim Of Future)にツアーメンバーとしてGary Moore Bandに加入していた。
 Gary Driscoll<Dr>がピストルによる事故で死亡。

Ritchie Blackmore's Rainbowのセッション風景


1975-1976
Line-Up:
Guitar : Ritchie Blackmore
Vocal : Ronnie James Dio
Bass : Jimmy Bain
Keyboard : Tony Carey
Drums : Cozy Powell

POLYDOR RECORD RAINBOW RISING (邦題;虹を翔ける覇者)

1976年 7月発売
1. Tarot Woman
2. Run With The Wolf
3. Starstruck
4. Do You Close Your Eyes
5. Stargazer *
6. A Light In The Black
* Munich Philharmonic Orchestra Conducted and Scored by Rainer Pietsch
Produced by Martin Birch
Recorded at Musicland Studios Sometime in Feb, '76.
【概要】
 本作品はRAINBOWの2作目のアルバムです。
 Ronnie James Dio<Vo>のみを残し、他のメンバーを全員解雇。新たなメンバーで製作したアルバムです。新メンバーにCozy Powell<Dr>、Jimmy Bain<B>、Tony Carey<Key>の3名が加入。前作と比べてかなりへヴィーな作品になっています。
 1975年11月10日より「Ritchie Blackmore's RAINBOW」に担うUSツアーを短期間で行なっています。既に「Rainbow Rising」から何曲か演奏されています。そして1976年2月にニュー・アルバムのレコーディング入りするためドイツに飛び、ミュージックランド・スタジオでレコーディングを行い(レコーディングの最中にRitchie BlackmoreのみSWEETと飛び入り競演するなどもありますが…)、レコーディングが終わると、1976年5月には、ツアー・リハーサルを行い、1976年6月より全米ツアーがスタートし、1976年9月には欧州ツアー、1976年12月には待望の来日公演を果たします。その中でドイツ公演と日本公演でライブレコーディングも実施されました。

【レビュー】
 Tarot Womanは、Tony Careyの壮大なスケールのキーボードソロから始まり、宇宙空間を飛び回る様なシンセサイザーを駆使した展開で始まります。BlackmoreのギターとCozy Powellのドラミングが次々とリズムを刻んでくるヘヴィーなロックナンバーで、オープニングに相応しい曲です。Run With The Wolf、Starstruck、Do You Close Your Eyesとハードなロックナンバーが揃っています。Stargazerは、シンフォニック・オーケストラを導入したクラシカルなハード・ロック・ナンバー。A Light In The Blackは、Cozy Powellのツインバスドラの音が大きいためJimmy Bainのベースギターが擦れてしまう程の重低音なサウンドが印象的です。Ronnie James DioがStargazerとA Light In The Blackの説明によると、この2曲はコンセプトになっており、内容はエジプトの奴隷達が空を操る魔術師のために石塔を立てるが、出来上がるとその魔術師は偽者と分かり、その塔から転落死してしまう、見失った奴隷達は目的を失って当惑していると暗闇から閃光が見えると言った話をしています。

【備考】
 「Rising」発売後、ツアーオープニングにTarot Womanでいくつもりだったらしく、メンバーでは、この曲の演奏をライブでは無理だと判断。早急にオープニングの新曲(Getaway後のKill The King)に取り掛かる。
 本ツアーからステージにセットされた巨大な虹のライトショーが披露される。
 1976年USツアーまでStargazerとA Light In The Blackをセットで演奏していたが、Cozy Powellの演奏に負担がかかるということでA Light In The Blackがセットリストから外される。
 日本公演後、Jimmy Bainが解雇。Tony Careyも解雇の対象となるが、暫く見送りとなる。

===1976年来日公演日程===
1976/12/2(木) 東京都体育館
1976/12/5(日) 大阪厚生年金会館 大ホール(追加公演)
1976/12/7(火) 名古屋市公会堂
1976/12/8(水) 大阪厚生年金会館 大ホール
1976/12/9(木) 大阪厚生年金会館 大ホール
1976/12/10(金) 京都会館 第一ホール
*
1976/12/13(月) 九電記念体育館(福岡)
1976/12/14(火) 広島市公会堂
*
1976/12/16(木) 日本武道館 大ホール 昼の部(追加公演)
*
1976/12/16(木) 日本武道館 大ホール 夜の部
===SET LIST===
1. Kill The King
2. Mistreated
3. Sixteenth Century Greensleeves
4. Catch The Rainbow
5. Man On The Silver Mountain
6. Stargazer *
7. Still I'm Sad
<encore>
Do You Close Your Eyes
*

* A Light In The Blackの演奏について
3箇所の公演でStargazer、Do You close Your eyesを差し替えたりして演奏しています。


UNIVERSAL INTERNATIONAL Rainbow On Stage

1977年 7月発売
1. Kill The King
2. Medley: Man On The Silver Mountain [銀嶺の覇者] / Blues / Starstruck
3. Catch The Rainbow [虹をつかもう]
4. Mistreated
5. Sixteenth Century Greensleeves [16世紀のグリーンスリーヴス]
6. Still I'm Sad

Produced by Martin Birch
【概要】
 本作品はRAINBOWの初のライブアルバムです。
 当初の目的は、DEEP PURPLEの「LIVE IN JAPAN」に匹敵するようなライブアルバム製作するために来日。但し、12月5日の大阪公演をレコーディングしたかどうかはわかりませんが、12月8日と9日の大阪公演はライブを録音しています。演奏に不満があった様でボツ。このライブアルバムに使われた日本公演とドイツ公演の音源で埋め合わせされています。どの日のどこの公演の音源を使ったのかこのアルバム解説書には一切明記されていません。(後で謎解きしますね)

【レビュー】
 本作品の完成に至るまで、日本公演の音源では難関だった様です。結局ドイツ公演を利用することで、ライブアルバムが完成した形になっています。曲の長さ、音質を考慮し2LPの収録時間を考えたからなのでしょうか、演奏での数箇所でカットがあったり、継ぎはぎしての完成した形となった作品に仕上がってしまいました。演奏や音質は最良です。
 残念ながら、DEEP PURPLEの名盤「LIVE IN JAPAN」に匹敵する様なライブ演奏には至りませんでした。

【備考】
 このアルバムには、アナログ盤と同じ仕様による初回盤のみの特典が入っています。ミニチュアの再現です。写真入りインナーの内袋2枚と8ページに及ぶ写真集が同梱されています。歌詞カードにRonnie James DioのMCの入った英文と翻訳、歌詞と対訳、リリース当時のライナーが再現されています。この様な当時の特典があるのが、唯一救いになっている作品。それが無くなってしまうとこの作品の価値も薄れてしまいそうです。

RAINBOW ON STAGE音源検証室 ここをクリックすると、このライブアルバムがどの日の音源を使用したのか検証サイトに移ります。

===1978年来日公演日程===
1978/1/11(水) 名古屋市公会堂
1978/1/12(木) 広島県体育館
1978/1/13(金) 熊本県体育館
1978/1/14(土) (福岡)九電記念体育館
1978/1/16(月) 大阪厚生年金会館 大ホール
1978/1/17(火) 大阪厚生年金会館 大ホール
1978/1/18(水) 京都会館 第一ホール
1978/1/20(金) 大阪厚生年金会館 大ホール
1978/1/21(土) 日本武道館 大ホール
1978/1/22(日) 日本武道館 大ホール
1978/1/24(火) 郡山市民会館
1978/1/27(金) (札幌)中島スポーツセンター
*Accident!
1978/1/29(日) 秋田県民会館
1978/1/31(火) 新潟県民会館
1978/2/1(水) 金沢厚生年金会館
*Cancel
1978/2/3(金) 日本武道館 大ホール(追加公演)

* 1978/1/27 北海道公演のステージで後方の観客が前に押し寄せて来たため、将棋倒しになり、前列にいた女子大生が下敷きになってしまい死亡するという事故が発生。そのため金沢公演はキャンセルとなる。
===SET LIST===
1. Kill The King
2. Mistreated
3. Sixteenth Century Greensleeves
4. Catch The Rainbow
5. Long Live Rock 'n' Roll
6. Man On The Silver Mountain
7. Still I'm Sad
<encore>
Do You Close Your Eyes


1977
Line-Up:
Guitar : Ritchie Blackmore
Vocal : Ronnie James Dio
Bass : Mark Crark
Keyboard : Tony Carey
Drums : Cozy Powell


1977-1978
Line-Up:
Guitar/Bass : Ritchie Blackmore
Vocal : Ronnie James Dio
Bass : Bob Daisley
Keyboard : David Stone
Drums : Cozy Powell

POLYDOR RECORD Long Live Rock 'n' Roll (邦題;バビロンの城門)

1978年 3月発売
1. Long Live Rock 'n' Roll *
2. Lady Of The Lake *
3. L.A. Connection *
4. Gates Of Babylon [バビロンの城門]**+
5. Kill The King
6. Shed (Subtle)
7. Sensitive To Light *
8. Rainbow Eyes **-
* Blackmore is Bass Guitar Playing
** Scored by Rainer Pietsch
**+ Bavarian String Ensemble / Concert Master; Ferenc Kiss
**- 1ST Violin; Ferenc Kiss / 2ND Violin; Nico Nicolic / Viola; Ottmar Machan / Cello; Karl Heinz Feit / Flute; Rudi Risavy / Recorder; Max Hecker
Produced by Martin Birch
【概要】
 本作品はRAINBOWの3作目のアルバムです。
 中世の様式美とポップなサウンドが入り混じった楽曲になっており、アメリカンマーケットを意識した作品になっています。実はこの作品でBlackmoreがGuitarとBassの両パートを弾いています。その背景には、相次ぐ脱退劇があり、Jimmy Bain(B)の後任にMark Crark(B)が加入するが脱退。そしてついにTony Carey(Key)も脱退。この時点でベースが決定していない状況の中、残ったメンバーでBlackmore、Dio、Powellの3名でレコーディング。そこで録音した曲が、Long Live Rock 'N' Rol、,Lady Of The Lake、L.A. Connection、Sensitive To Lightの4曲だと言われています。その後、Bob Daisley(B)とDavid Stone(Key)が加入し、ワールド・ツアーを行ないます。しかしツアー中にいろんな事件に遭遇してしまい、ウィーン公演でBlackmoreの逮捕劇、札幌公演で演奏中にファンの事故死など悲惨な事故が起こりました。日本公演が終わると、再びレコーディングに入り、本作品がリリースされます。その後はREO SpeedwagonやChip Trickの前座を勤めながらツアーを続け、ツアーが終了するとBob Daisley(B)とDavid Stone(Key)が脱退。更にポップ路線に傾倒したBlackmoreの曲作りについていけなくなり、Ronnie James Dioまでもが脱退。ここで三頭政治が崩れ、BlackmoreとPowellの2人だけのメンバーになってしまいます。

【レビュー】
 Long Live Rock 'n' Rollは、このアルバムの中では、ポップなハードロック調のロックンロールで、馴染みやすく歌い易いナンバーです。Lady Of The Lakeは、ミディアムで変調なハードロックナンバー。 L.A. Connectionは、超ミディアムな曲であるが、あまり馴染みが無い曲です。Gates Of Babylonは、中世のダークなイメージをもったハード・ロックナンバー。この作品の中では、RAINBOWのイメージを継承している唯一の作品。
 Kill The Kingは、ライブでお馴染みのハード・ロック・ナンバー。このアルバムでスタジオ版として出来上がったのだが、「RAINBOW On Stage」と比較すると、かなり地味な仕上がっている様に感じます。Shed (Subtle)は、ミディアム調のハード・ロックナンバー。Sensitive To Lightは、ポップなハード・ロック・ナンバーです。Rainbow Eyesは、静かでメロディアスなバラード調のナンバー。クラッシック音楽を導入しており、様式美を強調した様に感じられます。

【備考】
 「No Thanks To Baal.」レコーディング中に幽霊が出て、突然テープが回ったりしたそうです。(幽霊っているのか?誰かが悪戯したんじゃないの?)
 1977年10月20日ミューヘン公演をビデオに収められ、テレビ番組ROCKPALASTで放映、翌年にNHKがダイジェスト版としてTV放映。
 プロモーションビデオ撮影(Long Live Rock 'N' Roll、L.A.Connection、Gates Of Babylon)
 1978年USのツアーでは、メインアクトとしてではなく、チープ・トリックやREOスピードワドンの前座としてライブ活動を行ない、演奏時間も1時間程度に凝縮した演奏となる。
 1978年USツアー終了後、David Stone<Key>、Bob Daisly<B>が脱退。
 後任のベーシストに元JEFF BECK GROUPのClive Chaman<B>を迎えてたが、セッションするだけで終わる。
 Ronnie James Dio<Vo>、音楽の方向性の相違を理由で脱退。Cozy Powellも便乗して脱退してしまう恐れがあるということで、プロモーターがCozy Powellを引きとめたというエピソードもある。
 Ronnie James Dio(本名:Ronald James Padavona)が、2010年5月16日胃癌のため死去。


1979
Guitar : Ritchie Blackmore
Drums : Cozy Powell
Keyboard : Don Airey
Bass : Jack Green

1979-1980
Line-Up:
Guitar : Ritchie Blackmore
Vocal : Graham Bonnet
Bass : Roger Glover
Keyboard : Don Airey
Drums : Cozy Powell

RAINBOW企画実験室 ここをクリックするとRAINBOW企画実験室に移ります。
内容は、旧盤と新盤の比較検証等、なんちゃって?レインボーの企画実験室を設けてみました。超激レアかも?(笑)。

POLYDOR RECORD DOWN TO EARTH

1979年 8月発売
1. All Night Long
2. Eyes Of The World
3. No Time To Lose
4. Making Love
5. Since You Been Gone
6. Love's No Friend
7. Danger Zone
8. Lost In Hollywood
Producer: Roger Glover
Recorded at Chateau Pelly De Cornfeld, Somewhere in Reance, 1979 With The Maison Rouge Mobile Studio And Thenks to Bernie
【概要】
 本作品は、RAINBOWの4作目のアルバムです。
 Ronnie James Dio<Vo>、Bob Daisley<B>、David Stone<Key>の3名が脱退。新メンバーに、Cozy Powellの紹介で元Colosseum UのDon Airey<Key>が加入。その後、Ritchie Blackmoreが試したいベーシストがいるということで、Jack Green<Bass>が加入。しかしJack Greenは、短期間で脱退。プロデュースをに元DEEP PURPLEのRoger Gloverに申し出をしたが、Bassも兼任することになった。
 難航するリードボーカル探しをよそに、そのままレコーディングを再開。実は、Ritchie BlackmoreはIan Gillanのもとを訪ねている。勿論、リードボーカルとしてRAINBOWに迎え入れるためだったが、DEEP PURPLE再結成の噂が飛び交う恐れがあったためお流れ。
 Cozy Powellのシングルレコードの数あてゲームでGraham Bonnet<Vo>が当たり、オーディションに呼び寄せ(この時に歌った曲がMistreatedだったとのこと)、Graham Bonnetをリードボーカルに採用することが決まった。

 前作と比べ、更にポップ路線に傾倒した作りになっており、曲も短く中世の楽曲も見えなくなり、アメリカン・マーケットを強く意識したアルバムになっています。この頃に音楽の方向性についてRitchie BlackmoreとCozy Powellが言い争っていて、特にSince You Been Goneのレコーディングについて、激しい討論があった様です。

【レビュー】
 All Night Longは、ポップ・サウンドなハード・ロックで始まります。3オクターブのあるBonnetの実力を発揮しており、ボーカルを強調した作品になっています。Eyes Of The WorldはレインボーのEyeシリーズになっている(?)曲で、異色的なクラシカルなハードロックサウンドになっています。特にイントロ部分のAireyのキーボードソロが素晴らしく、アルバムの中では様式美を強調した作品だといえます。ちなみにBacking VoにGloverとAireyが参加しています。ライブ於いては、オープニングに起用しています。No time To Loseは、ノリの良いハード・ポップ・ナンバー。Making Loveは、バラード調に変わる…ちょっと違和感が個人的には感じている。
 Since You Been Goneはラス・バラードのカバー曲でハード・ロック調にBlackmoreがアレンジしたちょっとした傑作。Love's No Friendは、ハードなミディアムテンポでどことなくダークなバラード調になっている。Danger Zoneでは一変して単調なハードロックナンバー。Lost In Hollywoodは、Blackmore/Powell/Gloverの作品で、Cozy Powellの凄まじいドラミングから始まり、スピード感溢れるメロディアスなヘヴィ・メタル・ナンバーです。

【備考】
 1979年のツアーでは、相変わらず前座扱いだったが、徐々に昇格していき、1980年になると単独ツアーに切り替わり1時間半以上の演奏となる。
 1980年の日本公演後、Cozy Powellの脱退が決まり、セットリストに「Stargazer」が復活する。その後、いくつかのライブ公演でも演奏された。
 1980年の夏に開催された第1回目「Monster Of Rock Festival」をビデオに収められる。
 プロモーションビデオ撮影(All Night Long、Since You Been Gone)
 「Monster Of Rock Festival」を最後にCozy PowellとGraham Bonnetが脱退。
 Cozy PowellはMSGに加入。Cozy PowellのサポートでGraham Bonnetはソロ活動を行う。

===1980年来日公演日程===
1980/5/8(木) 日本武道館 大ホール
1980/5/9(金) 日本武道館 大ホール
1980/5/12(月) 日本武道館 大ホール

1980/5/13(火) 大阪フェスティバルホール
1980/5/14(水) 大阪フェスティバルホール
1980/5/15(木) 大阪フェスティバルホール(追加公演)
===SET LIST===
1. Eyes Of The World
2. Love's No Friend
3. Since You Been Gone
4. Man On The Silver Mountain
5. Catch The Rainbow
6. Lost In Hollywood
<encore>
All Night Long
Will You Still Love Me Tomorrow
Long Live Rock 'n' Roll
Kill The King


1981
Line-Up:
Guitar : Ritchie Blackmore
Vocal : Joe Lynn Turner
Bass : Roger Glover
Keyboard : Don Airey
Drums : Bob Rondinelli

POLYDOR RECORD Difficult To Cure (邦題;アイ・サレンダー)

1981年 2月発売
1. I Surrender
2. Spotlight Kid
3. No Release
4. Magic
5. Maybe Next Time
6. Can't Happen Here
7. Freedom Fighter
8. Midtown Tunnel Vision
9. Difficult To Cure [治療不可]
Producer: Roger Glover
【概要】
 本作品は、RAINBOWの5作目のアルバムです。
 この頃になるとだいぶ、本格的にアメリカン・マーケットを意識したサウンド作りになっています。Cozy PowellとGraham Bonnetがバンド去り、新メンバーに迎えたのは、Fandangoでボーカルを担当していたJoe Lynn Turner<Vo>とBobby Rondinelli<Dr>が加入します。厳密に言うと、Cozyの後任にBobbyの加入が決まっていて、「Difficult To Cure」のアルバム製作中にGrahamが多少加わっていたと伝わっています。しかもレコーディングが殆ど終わっていたにも関わらず、Ritchieとこれ以上仕事をしたくないと理由で、Grahamが脱退したとのこと。その後、Joeの加入が決まり、新たにボーカル取りを行い、アルバムの完成に至ったと言われています。

 「DOWN TO EARTH」のヒットで、更によりポップ路線に変わり、一般的に馴染みやすい曲が揃う様になっています。この作品おかげで、I Surrenderもかなりのシングル・ヒットしたり、アメリカン・マーケットに衝撃を与えるようになりながら、バンドの知名度も上がり、Joe Lynn Turnerの甘いルックスとハスキーな声質を売りに、新たな女性ファンも多くなってきました。

【レビュー】
 I Surrenderは、Since You've Been Goneと同様、ラス・バラードのカバー作品です。新人のJoe Lynn Turnerをアプローチするには、彼の声質に見合った選曲したと思われます。
 Spotlight Kidは、ポップなハードロックになっており、ノリの良い曲です。この年から以降、オープニングに起用しており、1982年以降のライブでは、Kill The Kingと同様な6連のキメに変えて演奏をする様になります。No Releaseでは、唯一Don Aireyが作曲に参加している作品です。Can't Happen Hereは、I Surrenderに続く2ndシングル・カットされた曲です。これまたポップな仕上がりになっています。Freedom FighterとMidtown Tunnel Visionでは、Joeが作詞に参加しています。(今後、Blackmore/Glover/Turnerの3人による作品が増えていきます) Midtown Tunnel Visionを聞いたとき、Blackmoreのギターのリフが、Jimi Hendrix風で始まるので、Red HouseかMachine Gunでも演奏するのかと思ってしまいそうな、マイナーな曲調ですが、ジミ・ヘンぽくてカッコイイ曲です。
 本作品のアルバムにはインストの曲が2曲収録しています。Maybe Next Timeは、メロウな曲でコンサートではアンコールの際に使われています。最初はテープを流しながら徐々にバンド演奏に変わっていく、なかなか面白い思考です。Difficult To Cureは、今までは、ライブでベートヴェンの第9番をモチーフにしたBlackmore's Soloとして1977年のライブ以降インクルードで演奏されていましたが、今回アルバムに収録するとは驚きました。演奏終了後のあの笑い声の意味は?

【備考】
 プロモーションビデオ撮影(I Surrender、Can't Happen Here)
 ツアーのみ、Lin RobinsonとDee Bealeの2名の女性コーラス隊を起用。以後、解散までツアーに同行。
 Don Aireyが脱退、後にOzzy Osbourne Bandに加入。Cozy Powellの脱退に関して衝撃が大きかった様子。Bobby Rondinelliとの仲違いも原因?

===1981年来日公演日程===
1981/8/18(火) 福岡サンパレス *
1981/8/20(木) 大阪フェスティバルホール
1981/8/21(金) 大阪フェスティバルホール
1981/8/23(日) 名古屋市公会堂
1981/8/24(月) 京都会館第一ホール
1981/8/26(水) 日本武道館 大ホール
1981/8/27(木) 日本武道館 大ホール
1981/8/28(金) 日本武道館 大ホール(追加公演)
===SET LIST===
1. Spotlight Kid
2. Love's No Friend
3. I Surrender
4. Man On The Silver Mountain
5. Catch The Rainbow
6. Can't Happen Here
7. Lost In Hollywood
8. Difficult To Cure
9. Long Live Rock 'n' Roll
<encore>
Maybe Next Time
All Night Long
Since You Been Gone
Smoke On The Water
Kill The King

Fire(福岡公演のみ)

Chorus
Lin Robinson & Dee Beale


1982
Line-Up:
Guitar : Ritchie Blackmore
Vocal : Joe Lynn Turner
Bass : Roger Glover
Keyboard : Dave Ronsenthal
Drums : Bob Rondinelli

POLYDOR RECORD STRAIGHT BETWEEN THE EYES (邦題;闇からの一撃)

1982年 4月発売
1. Death Alley Driver
2. Stone Cold
3. Bring On The Night(Dream Chaser)
4. Tite Squeeze
5. Tearin' Out My Heart
6. Power
7. Miss Mistreated
8. Rock Fever
9. Eyes Of Fire
Producer: Roger Glover
【概要】
 本作品は、RAINBOWの6作目のアルバムです。
 Don Airey(Key)の後任に、David Rosenthal(Key)が加入。前作と殆ど同じポップ路線の延長上の作品ですが、若干ヘビーなサウンドも取り混ぜた楽曲になっています(これもNWOBHMを意識したサウンドと言うべきか)。このアルバムに対して、当時のRitchie Blackmoreのコメントに、「Rising」に匹敵する仕上りと語っています。確かに早い曲が多い様に感じます。Iron Maiden、MSG、Ozzy Osbourne Band、Gary Moore Band等の新たなギターヒーローの出現もあり、このような音楽作りになったんだと思われます。
 11月にカナダのスタジオで初のディジタル録音によるアルバムの製作が始まります。当時は、LP盤で帯に書いてあった「デジタル」の音の内容が、針を落として何度聴いてもさっぱり分かりませんでした(笑)。

【レビュー】
 1曲目は、Death Alley Driverで始まります。曲調はDEEP PURPLEのHighway Starを彷彿とするドライブ感のあるハードロック超で始まります。特にRitchie Blackmoreのギタープレイと新人のDavid Rosenthal<Key>が素晴らしい演奏をしています。2曲目は、Stone Coldです。メロディアスでありながらスローテンポになっています。3曲目は、Bring On The Night (The Chaser)は、アップテンポのロックン・ロールになっています。Tite Squeezeでは、ミディアムなマイナー調の曲でリフがちょいと暗めになってます。Tearin' Out My Heartでは、メローなハードロックになっています。内容は失恋ソングの様です。ライブではLove's No Friendに変わる曲になります。
 Powerでは、力がみなぎるような軽快なロックンロール調です。Miss Mistreatedでは、DEEP PURPLEのMistreatedとは、全く楽曲もテンポも違います。似たリフさえ出てきません。メロウなロックンロール・サウンドになってます。Rock Feverでは軽快なメロウなハードロック・サウンドになってます。なかなかJoe Lynn Turnerのボーカル力にハクがついてきた感じもする曲です。Eye Of Fireは、暗めサウンドになってます。本作品からBlackmore/Glover/Turnerの三名がメインで曲作りになっています。

【備考】
 本ツアーからステージ上に大きな目玉のライト・ショーが披露される。
 1982年8月18日テキサス州サン・アントニオ公演のライブ撮影。2006年にユニバーサルよりオフィシャルリリース
 プロモーションビデオ撮影(Death Alley Driver、Stone Cold)
 Bobby Rondinelliが突如脱退。原因は不明。

===1982年来日公演日程===
1982/10/12(火) 大阪フェスティバルホール
1982/10/13(水) 大阪フェスティバルホール
1982/10/14(木) 大阪フェスティバルホール
1982/10/16(土) 京都会館第一ホール
1982/10/17(日) 福岡サンパレス
1982/10/19(火) 名古屋市公会堂
1982/10/21(木) 日本武道館 大ホール
1982/10/22(金) 日本武道館 大ホール
===SET LIST===
1. Spotlight Kid
2. Miss Mistreated
3. I Surrender
4. Can't Happen Here
5. Tearin' Out My Heart
6. All Night Long
7. Stone Cold
8. Power
10. Long Live Rock 'n' Roll
<encore>
Maybe Next Time
Since You Been Gone
Smoke On The Water


1983-1984
Line-Up:
Guitar : Ritchie Blackmore
Vocal : Joe Lynn Turner
Bass : Roger Glover
Keyboard : Dave Ronsenthal
Drums : Chuck Burgi

POLYDOR RECORD BENT OUT OF SHAPE (邦題;ストリート・オブ・ドリームス)

1983年 9月発売
1. Stranded
2. Can't Let You Go
3. Fool For The Night
4. Fire Dance
5. Anybody There
6. Desperate Heart
7. Street Of Dreams
8. Drinking With The Devil
9. Snowman
10. Make Your Move
Producer: Roger Glover
【概要】
 本作品は、RAINBOWの7作目のアルバムです。
 事実上、本作品がラストアルバムとなります。

【レビュー】
 本作品では、かなりポップなハードロックを意識した作品の様な気がします。特にポップなメロディを重視したAOR色の内容になってきており、Stranded、Can't Let You Go、Fool for the Night、Fire Dance単調なハード・ポップ・サウンドになっています。Anybody Thereは、インスト曲でMaybe Next Timeを彷彿する曲になっています。
 Desperate Heartでは軽快なハードロックで、Street of Dreamsはメロウなラブ・ソングになっています。Drinking with the Devil、Make Your Moveもヘヴィメタルなサウンドであるが軽快なポップサウンドに留まっている。Snowmanに関しては、カバー曲でHoward Blakeというピアニストが作曲したものをBlackmoreがアレンジし、BlackmoreのギターとDavid Rosenthalのキーボードで演奏した静かな曲。

【備考】
 プロモーションビデオ撮影(Street Of Dreams、Can't Let You Go)
 1984年3月14日の日本武道館公演を最後にRAINBOW解散。この武道館公演をビデオに収められる。TOEI VIDEOよりリリースされたが廃盤。
 解散に至る経緯は、1983年からDEEP PURPLEの再結成の話が持ち上がっており、BlackmoreやGloverもこの再結成には賛成していた。そしてメンバー集結のために、Ian PaiceはGary Moore Bandを脱退、Jon LoadもWhitesnakeを脱退、Ian GillanもBlack Sabbathを脱退。こうして水面下で、DEEP PURPLE再結成に向けて進展していたと思われる。
 解散後、Joe Lynn TurnerとChuck BurgiはJoeのソロプロジェクト(アルバム「Rescue You」をリリース)へ、David Rosenthalも独自のプロジェクトに着手していた様である。

===1984年来日公演日程===
1984/3/11(日) 大阪城ホール
1984/3/13(火) 日本武道館 大ホール
1984/3/14(水) 日本武道館 大ホール(Last Show)
===SET LIST===
1. Spotlight Kid
2. Miss Mistreated
3. I Surrender
4. Can't Happen Here
5. Catch The Rainbow
6. Power
7. Street Of Dreams
8. Fool For The Night
9. Difficult To Cure
10. Stranded
11. Death Alley Driver
<encore>
Maybe Next Time
Fire Dance
Since You Been Gone
All Night Long
Smoke On The Water


Ritchie Blackmore is Best Guitar Player

RAINBOW On Stage 1980 RAINBOW On Stage 1981
Guitar : Ritchie Blackmore
Vocal : Graham Bonnet
Bass : Roger Glover
Keyboard : Don Airey
Drums : Cozy Powell
Guitar : Ritchie Blackmore
Vocal : Joe Lynn Turner
Bass : Roger Glover
Keyboard : Don Airey
Drums : Bob Rondinelli
RAINBOW On Stage 1982 RAINBOW On Stage 1983
Guitar : Ritchie Blackmore
Vocal : Joe Lynn Turner
Bass : Roger Glover
Keyboard : Dave Ronsenthal
Drums : Bob Rondinelli
Guitar : Ritchie Blackmore
Vocal : Joe Lynn Turner
Bass : Roger Glover
Keyboard : Dave Ronsenthal
Drums : Chuck Burgi


【Ritchie Blackmore's Rainbow Rising Again】

 1984年にRitchie BlackmoreとRoger Gloverが、DEEP PURPLE Mk2時期の再結成のため、RAINBOWを解散させて、DEEP PURPLE Mk2の黄金期のメンバーを集結させて再結成し、Deep Purple Reunionとしてスタートします。

 1984年に「Perfect Strangers」をリリース、1987年に「The House of Blue Light」とリリース、1988年にライブアルバム「Nobody's Perfect」をリリースしていくが、Ian Gillanが酒の飲みすぎ等で声が出なくなったり、歌詞を忘れたり、Ritchie Blackmoreの指示でIan Gillanを解雇に導きます。そして後任にJoe Lynn Turnerが加入。アルバム「Slaves And Masters」をリリース。しかしJon LordとRoger Gloverが、Joe Lynn Turnerの行動に不満と疑問が生じはじめる。アメリカン・サウンドを強調し過ぎていることで、DEEP PURPLEには不似合いだという理由とDEEP PURPLE結成25周年あることから、Joe Lynn Turnerを解雇(Blackmoreは、仕方なく同意)。Jon Lordの説得でIan Gillanが再復帰。その後、アルバム「The Battle Rages On...」をリリース。Ritchie Blackmoreが、Ian Gillanと行動を共にすることに我慢出来ず、1993年11月にDEEP PURPLEを脱退。

 音楽活動を再スタートさせるに当たって、バンド名に「RAINBOW」を使わず、「MOON」というバンド名で始めるつもりでしたが、「Ritchie Blackmore's Rainbow」で音楽活動を始めます。レコーディング時のメンバーは、Doogie White<Vo>、John O. Reilly<Dr>、Greg Smith<B>、Paul Morris<Key>にフィアンセのCandice Night<Chorus>のラインナップで、アルバム「Stranger In Us All」をリリース。ツアー目前でJohn O. Reillyが突然ツアーに出れなくなり、急遽Chuck Burgi<Dr>を迎えて全国ツアーに出ることになります。そして日本公演を無事にこなしていきます。暫くして突然Chuck Burgiが脱退。後任にJohn Micelli<Dr>が迎えられたが、4月にBlackmore's Nightのレコーディングとツアーを敢行してしまい、宙ぶらりん状態の「Ritchie Blackmore's Rainbowは、1997年の5月31日デンマークで最後のギグを行い、解散に至ります。

1995(ORIGINAL RECORDING MEMBER)
Line-Up:
Guitar : Ritchie Blackmore
Vocal : Doogie White
Bass : Greg Smith
Keyboard : Paul Morris
Drums : John O. Reilly
*Chorus : Candice Night

BMG Stranger In Us All

1995年 9月発売
1. Wolf To The Moon
2. Cold Hearted Woman
3. Hunting Humans(Insatiable)
4. Stand And Fight
5. Ariel
6. Too Late For Tears
7. Black Masquerade
8. Silence
9. Hall Of The Mountain King
10. Still I'm Sad

[BONUS TRACK]
11. Emotional Crime
Producer: Pat Regan & Ritchie Blackmore
【レビュー】
 暫くお待ちください。

===1995年来日公演日程===
1995/11/11(土) 代々木オリンピックプール
1995/11/12(日) 代々木オリンピックプール
1995/11/14(火) 京都会館第一ホール(追加公演)
1995/11/16(木) 大阪府立体育館
1995/11/17(金) 名古屋国際会議場 [センチュリーホール]
1995/11/19(日) 大阪フェスティバルホール
1995/11/20(月) 九州厚生年金会館
1995/11/22(水) 横浜文化体育館
1995/11/23(木) 東京ベイN.K.ホール(追加公演)
===SET LIST===
1. Spotlight Kid
2. Too Late For Tears
3. Long Live Rock 'n' Roll
4. Black Night
5. Hunting Human
6. Wolf To The Moon
7. Difficult To Cure
8. Still I`m Sad
9. Man On The Silver Mountain
10. The Temple Of The King
11. Black Masquerade
12. Ariel
13. Since You Been Gone
14. Perfect Strangers
15. Hall Of Mountain King
<encore>
Stone Cold
Street Of Dreams
Burn
Smoke On The Water
Rainbow Eyes
Maybe Next Time
Woman From Tokyo
Cath The Rainbow


1995-1996 LIVE TOUR MEMBER
Line-Up:
Guitar : Ritchie Blackmore
Vocal : Doogie White
Bass : Greg Smith
Keyboard : Paul Morris
Drums : Chuck Burgi
*Chorus : Candice Night



1997 LIVE TOUR MEMBER
Line-Up:
Guitar : Ritchie Blackmore
Vocal : Doogie White
Bass : Greg Smith
Keyboard : Paul Morris
Drums : John Micelli
*Chorus : Candice Night