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− 2001.03.17 −_

 

 4年ほど前、友人宅でベースを弾かせてもらったことがある。といっても右利き用のベースで左利きに何ができるはずもなく、15分ほど教授してもらったものの音ひとつまともに出せなかった。
 友人のベースは tetsu が使用しているような形ではなくボディが四角形をした小型のものだった。このとき初めて知ったが、ベースはとても重い。持った瞬間、ドシッと腰に来た。ベーシストはこんな重いものを抱え2時間も立ちっぱなしでライブやってたのか! と、カルチャーショックを受けたほど重たかった。

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 2000年、秋。大学時代バンドをやっていた上記とは別の友人に「今、ラルクにはまっている。彼らの楽曲は実に素晴らしい。ラルクを知っているか?」と自慢気にいったら「今まで知らなかったのか」と逆に呆れられた。…すんません。それならと、友人は先日あった大学時代のサークルの同窓会でのことを聞かせてくれた。

 各バンドがそれぞれ数曲ずつライブを披露する中、サークルいち巧いベーシストが所属するバンドがラルクを2曲演奏した。演目は「自分は別にラルク=ファンではないから、いちど曲名聞いたくらいでは覚えていない」だと。演奏を終えてからそのベーシストが「tetsu のベースラインは難しい」と評していたといい、「自分も tetsu には一目置いている。あのベースは本当に凄い」と続けた。
 いったい誰の話をしているのか、ポカンと聞いているしかなかった。tetsu はそんな難しいことを、コーラスをしたり、えらい重いベースを抱え、飛んだり跳ねたりしながらやっていたというのだ。

 ラルクを聴き出して半年が過ぎていた。すっかり tetsu を知った気になっていた。が、それは tetsu のセンスについてであって、テクニックについては及びもしていなかったことを思い知った。tetsu に備わる魅力の半分しか楽しんでいなかったのだ。tetsu に限らず hyde も ken も yukihiro も。そしてこの先も半分しか楽しむことができない。…ガーン。

 tetsu の良さを解さぬ友人には tetsu の凄さがわかり、tetsu の良さを解す自分には tetsu の凄さがわからない。これが、楽器演奏ができる者とできない者の差である。

 以来、tetsu の頭上には「実は凄い」という名の冠が輝いている。当サイトで tetsu の名を見たら、心の中で「実は凄い」冠を捧げつつ読み進めていただきたい。表記するとなぜか間抜けになるため、いたしません。

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