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●ツーリングからMTB、トレッキングまで
特筆すべきは、やはり2万5千分の一の詳細地図が搭載可能となったこと。これは、別売りのマップソースとしてCD-ROMメディアでリリースされている。日本詳細地図の他、これにTOPO(等高線情報)を組み込んだ「日本地形図」も発売されている。日本地形図は、登山道データなどは収録されていないが、国土地理院の2万5千分の一地形図と同様の使い勝手で、登山、トレッキングに最適だ。登山道のデータは、PC上で自分で書き入れるなり、WEB上に公開されているデータを利用するなどできる(製品についての詳細は「OBT Select」へ)。 今回は、夏至の日に伊勢から元伊勢を辿る旅で使用するために、近畿と北陸エリアをインストールしてもらった。詳細地図がカバーしているエリアまでは高速道路と主要国道を経由していったので、20万分の一の地図で、まったく問題なくナビゲーションができた。近畿エリアに入ってからは、レイラインという直線になるべく沿う形で進むために市町村道レベルまでカバーした詳細地図が非常に役立った。これは、トレッキングなどでもとても重宝しそうだ。
そして、Vistaの大きな特徴は、電子コンパスを装備したことだ。停止状態で、GPSを向けた方角が、そのままディスプレイのコンパスに表示される。写真は、この電子コンパスをオンにした状態。ちょっとわかりにくいが、液晶の外側の黒い枠部分の上下に白いポイントが打ってあり、GPSを目線の高さに掲げて、二つのポイントを合わせて目標物に照準を合わせると、その方位が正確にわかる仕掛けになっている。そこで照準を合わせた目標をフィックスして、そこまでのナビモードに入ることもできる。
気圧は天候の変化によって変動するので、その様子から天気を予測することもできる。Vistaでは、その変化がログとして記録されるので、一目瞭然なわけだ(写真は、ほぼ平坦なところを移動した短時間のログのため、平坦になっている)。 GPSは、せっかく高機能でも、GPS衛星の電波をキャッチできなければ十分な機能を発揮できない。だが、このVistaはあえてアナログ機能を盛り込んで、従来のコンパスや高度計と同様にも使用でき、ますます登山やトレッキング用途でも強い味方になってくれる。唯一の問題は電源。ニッケル水素電池とソーラーチャージャーを組み合わせて、予備電池を常に充電しておけるようになれば、長い山行でも荷物が重くならなくていいのだが...。
本格的にMTBに乗る人なら、この機能だけでもe-Trexを購入する価値があるだろう。ちなみに、ベーシックなモデルでもトリップコンピュータ機能を装備している。
このログは、人気のファイル名がつけられてメモリが一杯になるまで保存されている。そのファイルの中から必要なものを保存したり、不要なものを消去することもできる。VistaとLegendは、このログを地図上に表示させることもできて、非常に便利。そういえば、アメリカでは、このログ機能を使って、実際に自分で道を辿って地図上に動物の絵を書いたりする遊びが流行っているらしい。ジオキャッシュといい、GPS一筆書きといい、こうしたツールを遊び道具にする発想にならって、何か面白い遊びをオリジナルで考えてみたい。 それはともかく、ログの話だが、今回は2日半で1500kmも移動するツーリングの間ずっとログをオンにしておいたが、当然のごとく、全てのログを記録しておくにはメモリーが足りなかった。かろうじて残っていたのは、終盤の300kmだけ。これは、WindowsCEマシンのような他の記録メディアを持ったデバイスを使って、メモリが一杯になる前に転送しておきたいところだ。 ●今後の課題 とりあえず、今回はファーストインプレッションということで、Vistaの機能の概略とMTBやオートバイへのマウント方法などを紹介するに留まったが、次は、トレッキングや登山での使い勝手と、PCとリンケージさせたデータ管理の方法などを試して報告してみたい。
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