1 はじまり
1998.3
劇作家の別役実が、100本の戯曲を書くことを目指していると言っていたことがある。そして、どうやら達成したようだ。
100本の戯曲というが、簡単なことではない。5〜6年前だったか、年間100本の映画を(もちろん映画館で)見ようと決心したことがある。大変だった。一日にロードショウのハシゴをしたこともあった。しかし、結局70本ほど見たところでタイムアップ。100本には達しなかった。
それでも、そういう目標をたてなければ、おそらくその年に10本の映画も見なかったかもしれない。100本見るという「企画」には意味があるわけである。
それで、100のエッセイという自分なりの企画をたててみた。これから、できれば2年以内に100のエッセイを書こうというわけである。題材は、何でもいい。とにかく書くのだ。それを次々にホームページにアップしていく。
字数制限を設けたほうがいいと思い、800字以内とした。何か、大学入試の小論文みたいだが、この800字というのはなかなか味なものである。400字では短い。しかし、800字を越えるとどことなくだらだらしてしまう。
そういえば、「800 ツーラップランナーズ」という映画があった。800メートル走に賭ける青春を描いたものだ。普通の陸上トラックは一周が400メートルで、それを2周なので、ツーラップなのだとか言っていた。詳しくは知らないが、しかし、2周というのはなかなか辛いらしい。かえって、マラソンなどの方が楽なのかもしれない。
この「企画」の話を友人にしたら、すぐにネタ切れになるんじゃないの?というようなことを言われた。そうかも知れない。しかし、書こうといつも思っていれば、書く材料は無限にあるような気もしている。とにかくスタート。どうぞ、ご愛読とご批判をよろしく。