Mac改造大作戦

緊急!Macウイルスレポート
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2.とうとうインターネットを始めたぞ!

インターネットとの出会い
 1995年5月、雑誌MAC POWERでインターネット特集記事が掲載され、付録のCD ROMにインターネット接続ソフトや仮想接続が盛り込んであった。とりあえず仮想接続を行ってみたが、絵や写真が出て楽しそうだがいまいちピンと来なかった。

 以前からインターネットと言う名前だけは聞いていたのだが、どうも接続料金が高いとか難しいとかの悪評ばかり耳にする。確かに雑誌の広告で接続業者の料金を見ると確かに高い。月に3万円とか1分30円の料金だ。個人で負担するにはいささか高すぎる。おまけにその時は2400bpsのモデムしか持っていなかったのだ。最低でも14400bpsのモデムが必要との事なので、インターネットを始めたとして新たにモデムを購入しなければならない。

 でも、興味はある!文字だけのNifty Serveよりも写真や絵の出るwww.とか言う方が楽しそうだ。しかもどういう仕組みか判らないが世界中にアクセス出来るらしい。まずは相手を知らなければ始まらない。インターネットとは何なのか、何が出来るのか、どうすれば良いのか、何が必要か、費用はどのくらいか、Nifty Serveと何がどう違うのか、私でも出来るのか!

 本屋へ行ってINTERNETと名の付く物を探し回るがどうも良い資料がない。まだ日本ではあまり普及していないのだから専門誌しか無い。やっと何冊か見付けて読んでみると今度は用語の説明ばかり。www.とは何か、http.とは何か、html.とは、URLとは。さすがアメリカで開発されただけあって頭文字を並べた用語ばかり。英語の辞書を片手に意味を調べながら一つ納得しては次へと進む。おぼろげながら何となく判ってきた。

 いつかは始めるつもりでいたので、とりあえずモデムを買いに秋葉原へ出かけた。目的は最速の28800bpsのモデムだ。何件か店を覗いて、アイワのモデムを購入。せっかく来たのだからインターネットの情報を集めようと探しまくる中に、Mac専門店に置いてあったインターネットスタートキットなるCDを発見。値段は確か千円台だったと思うが、何かの参考にはなるだろうと購入。

BEKKOAMEに申し込みをする
 自宅へ帰り買ってきたCDを覗いてみると、インターネットの接続ソフトや説明が入ってはいるが、元を正せばプロバイダーのプロモーションCDだった。BEKKOAME INTERNET!なかなか怪しい名前である。しかし料金体系を見ると確かに安い。申込時は年30,000円かかるが、翌年からは年10,000円で使い放題。謳い文句にインターネットの最低料金で質の高いサービスを実現!などと言っている。

 確かに他のプロバイダーに比べてはるかに安いが、はたして年3万円払ってそれだけの価値があるのかしばらく考える事にした。何せその当時、珍しくも個人が商売抜きでインターネットを始めようと言うのだ。当時はまだ企業が試験的にインターネットを研究している状況であり、プロバイダーも企業相手に商売していたのだから高いのは当然。個人が首を突っ込むにはそれなりの覚悟が必要なのだ。

 やがて新聞で東京のとあるプロバイダーが個人が猥褻写真を掲載したために摘発されたとの記事を発見。風の噂で摘発されたのがベッコアメだと聴き、摘発されてもプロバイダー側から規制する事は一切しないとの発言に感心。確か入会規則には公序良俗に反する内容の公開は禁止する書いてあったはずだが、それよりも個人の自由を尊重すると言う考えに強く惹かれたのだ。別に私は公序良俗に反する事を公開したい訳ではなかったが、この経緯が決め手となり申し込む事にした。

 申し込みは通信ソフトを使ってベッコアメのBBSサーバへ接続。カード支払いなら通信で全て申し込みが完了する。誠に簡単である。
 しばらくして私の個人情報が送られて来ていよいよインターネットに接続、と思ったがこれがなかなか上手く行かない。設定が結構難しいのだ。BEKKOAMEのプロモーションCDを見て設定しようとするが、設定画面を開くとCDの内容を先に進められなくなる。途中で設定を中止してはCDの内容を進めてまた設定画面へ戻って設定の続きを行う。ようやく設定が終わって接続出来ると、今度はブラウザソフトがおまけで付いて来たMacWebなので文字と映像を別々にロードしてはデスクトップにただ並べるだけでページとしてちゃんと体制が整わない。しかたなく次の休みにネットスケープナビゲーターを買いに行くはめになってしまった。

 苦労の末ようやくまともにホームページを見ることが出来るようになったが、次にメールやニュースの設定が残っている。これを済ませなければインターネットの三種の神器が揃わない。何とか設定を済ませ、とにかくインターネットを始める所までは漕ぎ着けた。あとは雑誌やベッコアメの紹介URLを適当に覗いては「まっ、こんなもんか!」などと悦に入っていた次第である。当時はまだメールを送る相手も無いし、ニュースを見ても英文ばかりで良く判らない。結局ネットサーフをするしか私には使い道が無かったのだ。

ついにホームページを開設
 しばらくしてネットサーフだけでは物足りなくなりホームページ作りに挑戦!どんな事を盛り込むか構想を練りはじめたがどうやって作れば良いのか判らない。
 調べるうちにHTMLなるプログラム言語らしき物で作る事までは判ったが、そのHTMLが判らない。当時はまだホームページ作成ソフトなど無く全てHTMLを1行づつ書くしか方法が無かったのだ。
 近所の本屋を探し回り「ホームページの作り方(エーアイ出版)」なるテキストを購入。いよいよ悪戦苦闘の始まりである。

 通勤の合間にテキストを読んでは帰宅後自宅で実験開始。HTMLはワープロ、エディター何で書いてもかまわないと記述してあったのでSimpleTextで実験。ところが途中でMacがフリーズしてしまう現象が多発。せっかく書いたHTMLは復旧出来なくなってしまうのだ。ワープロで試しても同じ事が起こる。
 原因は判らないが、どうもHTMLを書き間違えて保存を実行すると起こるらしい。しかたなく1行書いては保存を繰り返し、フリーズしたらそのHTMLは書き間違えと判断して作り直し。
 ようやくHTMLの書き方を理解し、いよいよホームページを作ろうとするが今度は画像の材料が無い。(その当時ホームページの材料集など無かったのだ)自分で作るしか無いので、当時持っていたハンドスキャナ(NiscanSpectra)でスキャンしてPhotoshopLEで加工しながら材料を作成。幸い35mmフィルムスキャナを買ったばかりだったので写真は何とかなる。作った材料はフリーウエアのグラフィックコンバータで変換しておいた。

 何とか入り口のページと準備中のページを作り上げ、自分のコンピュータ上で検証を終えてからいよいよbekkoameのホームページスペースへ転送。「ホームページの作り方」にbekkoameへのホームページ開設手順が載っていたので恐る恐るFetchで転送開始。ホルダーごとまとめて転送出来ると書いてあるのだが途中でエラーが起こり転送が止まってしまう。しかたなく書類を1つづつ転送を繰り返す事にした。
 無事転送を終えいよいよネットスケープでアクセスしてみると、アレレ!私のホームページの文字が化けている。しかし無事ホームページは開設出来たようだ。原因を調べるとどうも文字コードにはJISとShift-JISがあり、改行コードもCRとLFがあって組み合わせで違うらしい事が判った。さっそくJCCONV-DDなるソフトを入手してHTMLを変換。UNIX形式(文字コードJIS、改行コードLF)にして再度転送し直してみると今度は問題なく表示出来た。やれやれである。

 その後少しづつ内容を充実。ジャズのページ、水中写真展のページを作り上げ、midiデータのバックグラウンドミュージックを埋め込んだりして行った。

DTI(ドリームトレインインターネット)に申し込みをする
 水中写真展のページを充実させて行くうち、bekkoameの回線が混雑時に繋がりにくい事に不満が出はじめた。28800Mbpsモデムで、しかも沢山の写真データを使ったページにアクセスするのではしかたないかもしれないが、それにしても遅い。
 丁度雑誌の広告でDTIを発見。従量制料金だが月額3,500円で打ち切り。回線はドメイン毎に人数を制限していて混雑はほとんど無いとの内容だ。インターネットが判ってきた時点だったので色々なプロバイダー情報と比較検討の末、DTIに申し込みを決定。調べている内に気が付いたのだが、bekkoameのユーザースペースは何と20MBの大容量を解放していたのだ。DTIは基本で5MBのスペース、スペースを増やせるが追加料金がかかる。

 そこで私は考えた。bekkoameはそのまま契約を続けてジャズのページ専門にし、DTIに水中写真展のページを移行。データ量の大きな高精細写真はbekkoameに置き、サーバー代わりにして画像にリンクをかけて持って来る。内容の充実が進んで5MBを越えそうな時には、さらにデータ量の多い順に写真をbekkoameへ移行してリンクをかけてしまう。こうすれば合計25MBの大容量のスペースを自由に利用できるのだ。個人のホームページでそう簡単に使い切れる容量ではない。しかもDTIではCGIが使えてサポートもしっかりしている。判らないことをメールで質問するとすぐに返答が送られてきて気持ちが良い。
 幸い現在はbekkoameも回線が整備され、繋がり易くなったのでこれでまったく問題は無くなった。E-メールアドレスも2つ持つ事になり、使い分けが出来るので大変便利である。ホームページの作成もPageMillなるソフトを使い簡単に行えるようになった。これで足りないHTMLタグをJeditと言うエディターで編集してやれば完璧。Jeditは漢字コード、改行コードの異なる文書でもMac用に変換して読めるように表示し、しかもコードをUNIX(JIS/LF)、Windows(S-JIS/CR+LF)、Mac(S-JIS/CR)、その他自由(EUC,NEC-JIS,ACOS,CIS-JIS)に変換出来るので大変便利だ。

 月額合計4,500円で、接続回線混雑無し、E-メールアドレス2つ、ホームページスペース25MB、CGIが使えてサポートも充実、が高いか安いか?私は大変安いと考えるが、皆さんどうお考えでしょうか。


注  意
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tomokazu@venus.dti.ne.jp

(1999/2/1より.or.jpドメインは上記.ne.jpドメインへ変更されます。)