Load Test & レビュー
(テストマシン:PM9500/120)


ビデオカード交換
Xclaim VR/ix3D Ultimate Rez/ProFormance3
(1998年6月、10月と最近のレポートを再編集)

●1998年6月

 PM9500/120 には内蔵ビデオ回路がなく、最初からATI製のグラフィックボード、Xclaim GA(VRAM 2MB)が付いていた。これに VRAM を追加して4MBで使用。
 発売当時は安定性と描画性能でかなり良い評価を受けていたグラフィックボードなのだが、最近の3D技術や描画スピードには追い付けず、ついに交換を考えはじめた。
 決め手はCPUドータボード交換のベンチマークテストで唯一劣っていたのがビデオ性能だったからだ。

 いろいろと調べてみると、やはりATIの製品がAppleのお墨付きもあり安定性には優れているようだ。
 今まで使っていた Xclaim GA の上位機種は Nexus GA なのだが、高価だし使用モニターが17インチではここまでの超解像度は必要無い。そこで同じATI製の Xclaim VR に的を絞って検討。これならば安いし、PM9500に唯一不足しているビデオ機能も備えている。
 丁度ビデオキャプチャーボードの購入も考えていたので、これ1つで全て解決してしまう。なかなか良い選択だ。

 またまた金曜日の会社帰りに秋葉館へ立ち寄り。以前から Xclaim VR が激安で置いてあるのを知っていたので迷わず購入。VRAM4MB搭載で定価\64,800-が\29,800-の超特価で購入。追加であと4MBのVRAMを購入する予定だったが、残念ながら置いてなかった。

 この店は最近、何と金曜日に限り夜12:00まで営業しているのだ。昔の秋葉原(夜7時には人っ子一人いない寂しい町に変貌)からは考えられない事だが、残業帰りに立ち寄ってお目当ての製品を購入、土日の休みでじっくりとセッティング出来るので大変助かる。

 翌日の土曜日にセッティング開始。今までの Xclaim GA と比較するため両方のボードをPCIバスに刺してカバーを外したままベンチマークテストをしようとしたが、ソフトのインストーラが途中でエラーを起こしてしまい何度やってもインストールが出来ない。それならば Disk Copy でイメージファイルに変換してからインストールしようとしてもこれまたエラーを訴えてイメージファイルが作成できない。
 どうもインストールディスクが壊れているようなのだ。しかたなくインターネットでATIのホームページへ接続してソフトのインストーラをダウンロード。英語版だがこれをインストールしてテストを開始した。

 結果はやはり早い!の一言。Xclaim VR の後で Xclaim GA に切り替えると、途端に画面のもたつきが気になり出す。Xclaim VR は大変きびきびとしていて気持ちが良い。Norton System Infoによるベンチマークテストの結果を掲載しておくので参考にしてほしい。

 壊れたソフトのインストールディスクは、あとで交換してもらうつもりだが、とりあえずちゃんと稼動してくれた。他の機能についてはそのうちレポートしたい。


ATI Xclaim VR 交換

 これがマルチメディアアクセラレータボード、 ATI Xcraim VR である。グラフィックチップは最新の 3D RAGE PRO を使用、メモリにSGRAM を使用する事でコストダウン図っている。ただしその結果として最大表示解像度は 1152x870/1670万色までとなっている。
 入出力関係は左から「モニタ出力」「ビデオ出力」「Sビデオ入力」「コンポジットビデオ入力」となっており、ビデオキャプチャーやMacの画面をそのままビデオ・テレビに出力できる。
 ボードの交換が済んだ内部の状態。Xclaim GA よりも1回り小さいが、2Dアクセラレーションと3Dアクセラレーション、QuickTime再生アクセラレーション機能がある。さらにオプションの「Xclaim TV]を接続すればMacでテレビが見られ、さらにキャプチャーする事も出来る。メモリは標準4MBだが、3D CG をフルカラー、高解像度で使う場合には8MBまで増設可能。
 グリーンが Xclaim GA、赤がXclaim VR の Norton System Info によるベンチマークテスト・ビデオ評価結果である。黄色はPM9500/120オリジナルだ。GA よりも35%の評価アップ、オリジナルからは何と2倍近い評価アップとなった。
 ビデオキャプチャー、3D関係についてはそのうちレポートするつもりだが、2Dの体感描画スピードは評価以上に速く感じる。地図ソフトの AtlasMate をフル表示させてハンドでグリグリとドラッグしてみたが、今までと違い画面にまったくケラレが出ないばかりかモタつき無く付いてくる。真にお見事である。


 Xclaim VRにメモリを 4MB 追加して計 8MB に、さらにXclaim TVを繋いでみた。
 メモリは追加しても 2D の描画が向上するわけではないが、3D を表示する際には領域を広くとれる。このメモリは G3Mac用VRAM の SGRAM が Xclaim VR にもそのまま使える。
 Xclaim TV はコンポジットビデオ入力とビデオ音声入力を備えているので音声の処理がやりやすくなる。これにアンテナケーブルを繋いで TV 放送を受信してみたが、電波のゲインが低すぎて綺麗に映らない。しかたなくビデオブースターで電波のゲインを上げてやって、ようやく綺麗に映るようになったが、米国ではケーブルTV が中心なので日本とは規格が異なるせいだと思われる。
 このまま TV放送をハードディスクに録画出来るので、遊びには持って来いだ。ワールドカップサッカーのハイライトでも作ってみようかナ!


●1998年10月

 雑誌でix3D Ultimate Rezが半額セール中!との広告を見つけ、雑誌のバックナンバーを調べてみると何と今年の4月頃に新製品レポートが掲載されている最高級のグラフィックアクセラレータボードだった。

 発売当時10万円、最近でも8万円前後で売られている、対応解像度と2Dの描画スピードでは他を圧倒するスペックを誇るプロシューマ向け製品だ。VRAMはG3マックにも使われている安価なSGRAMではなく、高解像度対応、描画スピード最速のEDO VRAMを8MBも搭載。これだけでもそうとうな金額になるはずなのに期間限定で半額セールを行うという。6月にXclaim VRを購入したばかりだが、期間限定のうちに購入しておいて損はないと判断し、いつもの秋葉館ホームページを覗くとやはりありました。しかも\36,000-とさらに安い価格を提示。

 またまた金曜日の会社帰りに秋葉館へ立ち寄り、お目当てのix3D Ultimate Rezを購入。この店は金曜日に限り夜12:00まで営業しているので仕事帰りに立ち寄るには大変都合が良い。

 翌日の土曜日にセッティングを開始。Xclaim VRとix3D Ultimate Rezの両方をセットして切り替えてテストしてみたが、画面のシャープさにビックリ。Xclaim VRを使ってずいぶん文字が見やすくなったと思っていたのだが、ix3D Ultimate Rezでは全然違う世界なのだ。文字のにじみがまったく出ない。一瞬文字が細ったように見えるが、これはにじみが無いから細く見えるだけなのだ。

 現在私の使っている17インチモニタの最高解像度、1152x870(Ultimate Rezは1600x1200までフルカラー対応。残念ながらモニタが対応できないオーバースペック!)まで上げてみたが、今までモニタの性能不足のせいで見づらいのかと思っていたのがまったくの間違えだったことを痛感。十分使える。しかも全然目が疲れないのだ。これはリフレッシュレートが100Hzまで対応しているため、私のモニタの対応75Hzで使用しても十分に余裕があるため画面のちらつきが無いせいだろうと考えられる。

 またPhtoshopで大きな画像を開き、ハンドツールでグリグリと動かしてみても再描画のために画面がけられる現象が全く起きない。かなり無茶な動かし方をしてみてもしっかり付いてくるのには全く驚きである。当然解像度は1152x870、フルカラーでの表示である。

 これからは1152x870の画面(21インチ相当)で快適に17インチモニタを使う事が出来る。高価だったが無理して購入したNANAO FlexScan56T.Sが、ix3D Ultimate Rezのおかげでようやく本来の性能を十分に発揮出来るようになったのだ。買っておいて損はない、どころではない。本当に買って良かった!

 皆さんも手持ちのモニタの性能をフルに引き出すために、是非安い今のうちにix3D Ultimate Rezの購入を検討していただきたい。(当初1998年10月31日までの期間限定だったが、1998年12月31日まで延期との事。今のうちお早めに!)

注)MacOS8.5で使用する際は、新しいドライバソフトをIXMICROからダウンロードの上、そちらを使用願いたい。
ダウンロード先:
http://www.ixmicro.com/

 残念ながら現在 ixMicro は業務を停止してしまい、このグラフィックカードは在庫のみしか手に入らない。2D描画ではなかなか良いグラフィックカードだったのに残念である。(ダウンロード)


●2000年6月

 コンピュータ業界は「ドッグイヤー」と良く言われるが、技術の進歩は本当に早いと感じる。少し前まで最速のビデオカードだったix3D Ultimate Rezが今となっては遅くてストレスを感じるようになってしまったのだ。

 CPUを交換してもあまり体感速度が上がらないので、奮発して現在最速のProFormance3(32MB)を導入してみたところ、これがなかなか早くて良い。
 ビデオ端子は一昔前のMacの「D-SUB 15ピン-2列-」ではなくG3、G4 と同じ「D-SUB 15ピン(ミニ)」なのでアダプタが不要だし、付属のドライバの調整で最近の高解像度モニタの性能を十分に引き出すことが出来る。(最適解像度のテスト機能付き。)

 つい興味のままに仕事場の PM G4(AGP/500) とベンチマークテストを行ったところ簡単に勝ってしまったのには驚いたが、ベンチマークの詳細を調べてみたところ「テキスト表示」が群を抜いて高速であり全体のパフォーマンスを引き上げている事が判明。

 このビデオカードの特徴として、大量に搭載した VRAM の一部を「FontCashe」として利用しテキスト表示の高速化を図っているのだが、ベンチマークテストでこの効果がはっきりと現れた結果だと考える。

 ただ、使用していて気になるのが表示の一部に「・・・」が現れて再描画するまで消えなくなったり、3D描画で一部に変なテクスチャが描画される事、またモニタのキャリブレーションが従来のビデオカードと極端に異なる為再調整が必要となる事だが、これだけのスピードが出るならこんな問題はほんの些細な事として片付けてしまって余りある性能である。


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