茶業用語の基礎知識



お茶の品種 TOP
 やぶきた ・・・ 杉山彦三郎という品種改良の先駆者が在来種から選抜した品種です。現在約85%がやぶきたという統計があります。なにかと基準にされて、やぶきたとは違うとか、やぶきたより早く摘めるとか、比較の中心です。栽培は病害虫に弱いのでやや難しいです。

 ふうしゅん ・・・ 野菜・茶業試験場で育成された品種の名前です。寒さに強いので、私たちの住む山間地にも向いているかも。春先遅くにでてきます。病気に強い点が山間地での無農薬向きかなと思います。

 さわみずか ・・・ 静岡県立茶業試験場で育成された品種です。当地にも数本あるのですが、植えてから2年目まで生育が悪くて、だめかなと思ってたところ、3年目からぐんぐん大きくなっています。大器晩成型かな。他の品種のお茶が終わってから一息ついてでてくるのが、いまいち広がらない理由ですが、仕上げの際に火を入れやすいそうです。独特の香りがありおもしろそうです。

お茶の種類 TOP
 てん茶 ・・・ 抹茶の原材料です。蒸した葉を揉まずに乾かして作ります。

 抹茶 ・・・ てん茶を石臼でひいて微粉末にした茶。茶の湯などで使用する。

 

お茶の製造 TOP
 荒茶 ・・・ 私たちが畑から採ってきて、製茶工場で揉んで、お茶の形になったの状態を荒茶と言ってます。水分が5%前後有り、変質しやすいのと、形が不揃いなのと、雑味がある細かい部分を分けるために、もう一度仕上げてから皆様にお届けしています。

 手揉み製茶 ・・・ ホイロや釜で茶葉を手で揉みながら乾かしてお茶にする製法のことです。茶葉の水分の加減で手使いをかえていきます。針を混ぜて揉めるようにとか、障子にささるほどピンと伸びるようにとか言われます。機械はこの手の動きを真似たものです。手揉みの技を覚えることで、機械がうまく使えます。

 マンパチ ・・・ お茶を蒸すため、ボイラーの上に網のふるいのようなものを乗せたものです。

 ホイロ ・・・ 製茶をする台のことです。今では大きさが決まっていますが、地方によっていろいろな形があったようです。炭やプロパンガスの上に、鉄板があり、その上に和紙を何枚も張ってさらにのりで強くしてあります。下から火であぶりながら、表面は100度くらい、茶葉が人肌くらいを保つように調節します。

 茶師 ・・・ 江戸時代、てん茶の揉む人のことをさしたそうです。もともと将軍家や禁裏の御用達の人を御茶師と呼んでいたのが、後に茶の製造にかかわる人をさすようになった。当地では茶の製造にかかわるひとを茶師とよんでいます。

お茶の仕上げ TOP
 仕上げ ・・・ 荒茶はそのままでは水分が多いので変質しやすいのと、急須に入りにくいので、選別して切断して火を入れます。この火入れがそれぞれのお茶屋さんの腕の見せ所です。水分と雑味部分をのぞくことで、荒茶から88%の量になります。

 選別 ・・・ これは2つの理由があります。一つは荒茶にまじる微粉末の粉が、味にやぼったさをだすのでそれを除いたり、茎の部分を取り除くこと。もう一つは細かい茶葉と大きな茶葉では、火がはいるまで時間が違うために、それぞれベストにいれることができるようにです。

 火を入れる ・・・ 乾燥機で、50度くらいから100度以上まで徐々に温めていき、内部の水分を3%前後まで落とします。そうすることで、長持ちがするとともに、香ばしい香りがします。

 火香(ひか) ・・・ 火を入れる際に100度以上にしたあとに、でてくる香ばしい香りです。お茶の種類によって火香のつけかたが違います。上等なお茶の新鮮な若葉の香りを大事にする際は、火香はつけないようにします。逆に番茶や棒茶はその匂いより、火香の方がおいしく感じるので、強めに入れます。