2016年 一番茶 今年のお茶の様子です
 一番茶の生産が終わり、二番茶の準備と樹の若返り作業、そして草取りの毎日です。

 今年は3月下旬に冷え込んだものの、霜が降りずに順調に育ちました。4月20日ころからの気温がぐんとあがり、一気に伸び始めたので、今年は早くから始まって短期集中型かと、構えておりました。ところが、収穫を開始するころには、すっかり涼しくなり、5月もそれほど気温が上がらず、雨も夜間降って、翌日午後には収穫でき、取り遅れることも早すぎることもなく、順調に収穫できました。

 特に味と香りが、平年よりよかったと思います。これは芽数が少なく、充実した芽が多く収穫できたことかと思います。

 一方でやや形がしっかりしていて、いつもより浅蒸しで粉が少なくなっています。実は、揉み方も少し工夫しまして、芽を傷めないように蒸すようにして、より丁寧に揉むように心がけました。

 葉も十分に「みるい」のですが、葉の表面がやや硬化していて、平年より粉になりにくかったこともあります。ところで一般的な葉の硬化は品質劣化を伴いますけれども、今回はちょっと違っているようです。4月後半に気温と日射が強かったため、茶の樹がそれに対応しようと、ポリフェノールを生産し表面をコーティングしたものの、その後の気温の低下によって、消耗や内部の硬化はゆっくりになったようです(棒の様子から推測)。

 特に夜温がぐんと下がり、昼夜の温度格差があったのも、香味が良いことにつながったかと思います。

 収量は平年並みに近かったのですが、水分が多くく、荒茶は少な目になってしまいました。

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