旦那から見た出産記録(中編)
この記録は,山本夫婦が迎えた初出産の模様を私(旦那)の目で捕らえたドキュメントです。
それは、平成7年6月初旬のこと・・・

●出産直後

ようやく生まれた我が子は女の子であった。
特徴の現れる場所を見たとき不覚にも男の子だと思ってしまったが、ようく見ると確かにキ○タ○は無い。(しっ、失礼!!)

しまった、かなり前から男の子だと決め付けていたので、名前を考えていない。考えていた名前は「龍之介」である。大きなお腹に向かってすでにそう呼んでいた。「命名」の紙ももうできている。しょうがない、「おまえは龍之介だ!!」・・・というわけにもいかないので、あとで考えることにしよう。

出産後の処置があるために一時私は分娩室の外に出された。

立ち会ってみて気が付いたことがある。
産婦人科の医者と助産婦の役割のことだ。分娩のほとんどは助産婦さんの仕事で、医者は腕を組んで見ているだけだった。医者のすることはというと、酸素吸入の指示と会陰切開と縫合の外科的処置のみであった。やることがはっきりと別れているのが、よく分かった。

この時間を利用して実家に電話をかける。

●ご対面

我が子が産湯をつかって奇麗になって帰ってきた。
ここで、あらためて入室を許される。
さっきまでは、血まみれのグロ的な見栄えだったが、あらためて見ると色白でいいではないか!!というのが夫婦そろっての第一印象。指も細くて長いと思ったのだが、数ヶ月もするとブクブクと太ってその面影は消える。
冷静に見ると頭が大きい。(これにはショック)
実は、 夫婦揃って頭が大きい(顔がでかい)ので、顔のでかいのだけはご勘弁をと願っていたわけだが、遺伝子の力には勝てなかった。恐れていた通りになってしまい、キョンキョンのような小顔の美人の夢は、はかなく消えたのだった。

目の前に子どもが寝ているわけだが、徹夜続きで風呂にも入っていない私は、かなり汚い。子どもをこの手で触る勇気がなかった。こんなことで病気になったら困る。

●初孫を見に来る

私、妻、どちらの家でも初孫である。
飛んで来た。(は、早い)

かわるがわる記念写真を撮っている。
出来上がった写真を見ると子供もカメラを見ている。この時から、常にカメラ目線で写真におさまっている気がする。(どうして?)

●分娩終了

ようやく、分娩作業はすべて終了。
時間が経ち、落ち着いたところで、妻は病室に、子供は新生児室に移される。
妻はまだ自力では起き上がれない。ベットに寝かされたままの移動となった。

私も、どっと疲れが出てきた。
よし、帰って寝よう。
帰り際に妻が見送りに歩いて出てきた。股間が痛いそうで、ぎこちない動きである。男には分からない。出産を無事に終えた妻の雄姿を写真に収めて帰途につく。
ここから先の記憶が無い。バイクで帰ったのだと思う。

続く


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