ファンはバンドの歴史の生き証人(1)

 『sakura は DEAD END 解散前の1年間、彼らの所属事務所でアルバイトをしていました。仕事内容はドラマーの湊さんのローディーです。ローディーとはバンドに付いて楽器準備ほか色々な雑用をこなす、いわゆる「ボウヤ」。
 一方、サポートとはバンドの編成に欠員が生じたとき、外部から招いてその楽器を演奏してもらう助っ人。プロのバンドのサポートはプロのスタジオ=ミュージシャン、またはプロのセッション=ミュージシャンに依頼するのが慣例となっているようです。

 一部の書籍等に「tetsu が初めて sakura の音を聴いたのは DEAD END のライブ」という旨の記述があります。それを見て「ライブに於いてローディーが演奏することがあるものか否か?」という疑問が。
 しかし、ライブ当日、湊さんが突然体調を崩して倒れ、急遽代理として sakura に叩かせたというような突発事態があったことも考えられるので、念のため彼らの熱心なファンで、よくライブに行っていたという人にお願いして、当時の詳しい話を教えてもらいました。

 『sakura が DEAD END のサポートメンバーとして彼らのライブでドラムを演奏したというようなことは、過去、一度もないそうです。ただしローディーの人達の演奏で MORRIE が一曲だけ歌うという、スタッフ=バンドの一員としての出演は2、3回あったとか。けれどもそれは、アンコールが終わり、アンコールのアンコールも終わり DEAD END としてのライブがすべて終了した後の余興だったので、これを指してサポートとはいえないでしょう、とのことです。
 さまざまな情報が口伝でファンの間に広まるうち、いつのまにか「DEAD ENDでサポートとしてドラムを叩いていた」に変わってしまったようです』




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