TOYOTA Hilux 4WD 2000 RN36型
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いまも大人気のハイラックス4WD。 それの一番最初のタイプ。 1978年発売当時、私はこの車を売るディーラーにいたが、他のセールスマンからは「こんな車誰が買うの?」とつまはじきにされていた。 私は当時モトクロスをやっていたため、欲しくてたまらなかったのだが。 販売セールのとき,この車の荷台にバイクを載せて展示しましょうという、私の提案は見事に却下された。いや,そもそもこういう車の展示そのものさえだめだった。 「なんで、トラックなんぞを展示するんじゃ。そんなスペースはない!」 セダン全盛の頃。RVブームが起こる、はるか前のお話である。 当時新車価格120万円弱だったこの車は、アメリカで受け入れられはしたものの、国内ではほとんど見かけることがなかった。ノーマルタイヤがトラック用で、太い国産タイヤや,アルミホイールが手に入らなかったのも理由の一つ。(ついているアルミはBSからだいぶ後になって出たRV1。タイヤはBS以外まだ輸入品しかなかった。しかもこのタイヤは違法改造とみなされ、警察の取り締まりの対象となっていた。まだ社外アルミホイールや、215サイズのタイヤは違法だったのだ。) 2人乗りしかなかったこともネックになっていた。(ダブルキャブが設定されたのはこの次の型からである。) まあ、もっとも大きい理由は1年ごとの車検であろう。4ナンバーしかなかったのである。5ナンバーのサーフが出たのはずーーっとあとだ。 2000cc18Rという、乗用車用エンジンを積んだのも画期的だった。 この車はSRパッケージという上級グレードで、タコメーター、油圧計、電圧計を装備、ジープ並みの走破性、乗用車並みの最高速等、トラックという枠をぶち破ったといっていい。 後ろに載っているキャンパーシェルはアメリカ製で、厚さ10mmもあるFRPである。車検のたびにおろすのは大変だった。 この車が今のRVを作り出した最初の1台だということは間違いないと思う。 でもまさか今のような形になるとは思わなかったなあ。 |