80年 YAMAHA XT250

木曾の御嶽山へ行く途中。
後ろは雪。
Gパンに980円のウィンドブレーカー。
当時はこんな薄着でも大丈夫だった

GL400のツーリング向きの特性に飽き、XL250S(当時は弟のものだった)といっしょにどこでも行けるバイクを物色中に発売されたXT250。
それまでヤマハは2サイクルしか作っておらず、XL250Sの飛ぶような売れ行きをだまって指を加えているわけにもいかず、とうとう4サイクル250を発表したのです。
さすが、XLに遅れる事2年。十分にライバルを研究して発表されただけあり、いろいろ優れたところがありました。
まず、車重が114kg。軽量を誇った初期型XL250Sよりさらに4kgも軽い。
サスペンションストロークは、XL250Sより確保してあるにも関わらず、シート高が異常に低い。これは、後輪に17インチを採用した事が大きい。(もっとも250Sは18インチの後輪のみならず、巨大な23インチの前輪を抱えていたからね。)
リアサスペンションにヤマハが誇るモノクロスを採用。XLと較べても悪路での直進性はすごかった。
さらに最高出力が1馬力多い21馬力ある。
加速ポンプ付きキャブレターを採用し、低速からのピックアップに優れ、簡単にフロントが浮いた。
燃焼効率がいいのか燃費がどんなときもXLより5km/リッター良かった。最高45kmぐらい走った事がある。125ccよりも良かったね。
今現在、結構見かけるXL250Sと比べ、ほとんど市場で見かけません。
ツーリングの思い出

春のある日、キャリアにキャンプ用具一式を積み込み、1号線を西へ。
亀山から42号線を南下。
松坂から一路奈良へ。
道路沿いの満開の桜に見とれぼーっと走っていると、いつのまにか隣に白いオートバイが。にこっと笑う口元がまぶしい。
いつのまにか、50kmだった制限速度が町に近いためか40kmになっていた。
赤いおみやげにサインし、気を取り直し出発。
奈良の東大寺、京都の比叡山などを見物し、本日の宿、琵琶湖畔へ。
適当な場所でテントを張り、自炊し、さて寝ようとテントへ入る。
そして夜中。
誰か、話をしながらテントの周りを歩いている。
どうやらアベックのようだ。さっさとどっか行けよー。
しかしいっこうに去らない。
あんまりうるさいので意見しようと顔を出したのだが。
私がテントを張ったのは結構広い砂浜の真ん中だった。
でも・・・。誰もいない。100m四方誰も。
朝まで寝る事ができなかったのはいうまでもない。
だってテントにはいるとまた始まるんだもん。
日の出とともに急いでテントを畳みアクセル全開でそこを後にした。
それ以来あの場所は避けて通っている。
1980年式 YAMAHA XT250

最高出力 21馬力  最大トルク2kgm 5速
車重114kg タンク8リッター 平均燃費35km/l
新車価格 29万8千円
すでに20年前のバイクで、販売も芳しくなかったため生き残っているのはわずかだけど、このエンジンはSR250にも搭載されていたためなんとかなりそうです。しかし,お勧めはしません。苦労したい人だけどうぞ。
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