谷幹一氏の軽快な「こんちトムさん、今日は今日とて・・・」というナレーションで始まるトムとジェリー。
「一休さん」の藤田淑子さんのねずみのジェリーと猫のトムの日常を描いたみんな知ってる物語ですが、なんなんだあ、あれは!
どうして最新作になるとあんなにひどい出来になるんだあ。(若い人にはわからないか。むかしのやつはこれがテレビ用か、と思えるほどすばらしい映像だったのだよ。)
なんせアニメ作品ではじめて(だったとおもう)アカデミー賞をとったのが1943年だったかなあ。アメリカが日本と戦争していた真っ最中。(子どもの時の記憶です。まちがってたら誰か指摘してください。)いまだにあれ以上の映像はみたことありません。
たしかピアノをトムが弾くシーンがあったんだけど、指の動きと音が完全に一致していました。もう一度みたい!
30分番組で3本立てという構成で、真ん中の一本がトムとジェリーじゃなくハンナバーバラ(映画会社です)のチロリアンハットをかぶった熊やぼーっとした犬などが主人公のになっていてこれが楽しみでした。
このトムとジェリー、おどろくことがいっぱいあって(あくまでも当時の子どもにとって、ですよ)、まずこの作品でチーズを知ったという人、多いんじゃないかな。(普通の店にチーズなんて売っていなかったもんなあ。)
のちに大人になってから、そごうで丸のままのチーズをはじめてみたとき、ああこれがジェリーの食べていた穴だらけの三角形の正体だったのかと、感動してしまいました。
ぱちんとはさむネズミ取りもこのまんがで知りました。ひきがねのところにチーズをつけるんですよね。
あと庭でブルドックの親子がグリルで焼くステーキ。
牛肉なんて見たこともなかったから(当時の子どもはほとんどそうだったはず)それがなんだかわからなかった。
筆者は中学になるまで牛肉も本物のチーズも食べたことなかったんですよ。まじで。
そのかわり今は食えないくじらの肉はいやというほど食べさせられた(食べた、じゃないとこに注意。犬のえさにもくじらの生肉やってたなー。二日にいっぺんはくじらの刺身だった覚えがある。昔は貧乏だから、くじら食ってたのにね)。

その他このまんがにでてきて、当時の日本の生活になかったものをあげていくと、
スリッパで思い出しましたが、このトムさんち、黒人のメイドがいるんですが、なぜか腰から下しかでてきません。
そういや人間はすべて下半身しか見たことないや。すべてがトムとジェリーの視点で描かれてたんですねー。
主題歌は確か次の通り。
トムとジェリー 仲良くけんかしな 
トムトムトム にゃーご ジェリージェリージェリー ちゅう
 猫にネズミがかみついた むかむかと腹が立つ
ネズミだって生き物さ 猫だって生き物さ 
トムとジェリー 仲良くけんかしな
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