７７年式　ＨＯＮＤＡ　ＣＢ４００Ｔ　ＨＡＷＫⅡ

幅の広いアップハンドル、前にあるステップが当たり前の時代に登場し、われわれを驚かせたＣＢ４００Ｆ。
ＣＢ３５０のＯＨＣ並列４気筒エンジンを４０８ＣＣにボアアップし、低く幅の狭いコンチネンタルハンドル、史上はじめて採用された４イン１マフラー、バックステップ、明るい黄色や赤の原色塗装等で固めた画期的なバイクでした。
しかし、コストの問題もあり、ホンダはＣＢ４００Ｆの製造を中止し、新しいバイクを出しました。
そのときのホンダの言い分はというと、４００ＣＣなら２気筒の方が効率がいい。
２気筒で十分。
というわけで現れたのがＣＢ４００Ｔ。
のちにＺ４００ＦＸとともに暴走族御用達となるホークⅡでした。
ＯＨＣ３バルブ２気筒（ごろがＺ４３２みたいやな）、初のコムスターホイールを採用（このころやっとスポークホイール以外が認められた。ヤマハのＧＸのキャストホイールが最初だったかな。）４００Ｆを越えた４０馬力の出力。
確かに数字上ではＣＢ４００Ｆなんぞ足元にも及ばないバイクでした。
しかし、しかし。
あれがあのＣＢ４００Ｆの後継車なのか、という声があちこちで上がりましたねえ。
ちなみにＦは３７馬力／８５００回転。１８３ＫＧ。６速ミッション。当時の販売価格３２万７千円。
Ｔの方は４０馬力／９５００回転。１８１ＫＧ。５速ミッション。３１万９千円。
２年間の隔たりを考えると確かに安く、早く、軽い。燃費も２倍近く走ったけど。
でもねえ。
ライバルがすべて４気筒を選ぶ中で、この判断は決して正しかったとはいえなかったのでは。
結局、４年後、ホンダはＣＢＸ４００Ｆを出すことになったし。
うちでは、新車がでたとき弟が購入しました。
あまりにも音が悪いため、イギリス製のダンストールマフラーをつけたんですが、ださい音がでかくなっただけ。
ぶぶぶぶという音でした。
ただ、とにかく当時最強の４０馬力。
最高速は１７０ＫＭ前後。
３０ＫＭ／Ｌを越えるすばらしい燃費。
確かに速いシグナルスタート等、特に問題となるとこがなく、逆に言うといいところもなく、約２年間２万ＫＭ走ったのです。

新採用のメカニズム
もっとも、このＣＢ４００Ｔシリーズで発明されたものが後のバイクに生かされているのも確かです。
エンジン関係では２バルブから、吸気２個排気１個の３バルブへ。（これはいまでもＮＶ系に採用され続けている）
そうそう、バランサーを採用したのってこのバイクが最初じゃなかったっけ。
ＣＶキャブもそうだ。（Ｆは強制開閉式）
車体関係ではコムスターホイール。
アルミのリム部分に５本スポークのプレス鋼板をリベットどめした、高剛性、軽量のホイールだ。
これは後に総アルミ製になり、チューブレスタイヤとともにその後のほとんどのバイクに採用された。
２代目のホークⅢ（ＣＢ４００Ｎ）に採用されたＷディスク、３代目のスーパーホークⅢ（ＣＢ４００Ｄ）に採用されたジュラルミン鍛造ハンドル、セミエアサスのＦフォーク、アルミのステップも国産車じゃ最初だったんじゃないかな。
ブレーキ関係も国産初の２ポッドキャリパーにトリプルで採用した穴あきディスク等、思いきりおごっていたね。
結局、このバイクはホンダの実験室だったんじゃないだろうか。
ホンダは結局、少ないコストでいろんなものを手にいれたんだろうなあ。
ＣＢＸからあとは、気が狂ったようにいろいろだしてきたからね。
ＶＦ、ＶＴ、ＭＶＸ、ＮＳ、ＣＢＲ、ＶＦＲ、ｅｔｃ

ツーリングの思いで
実をいうとこのバイクには、ちょい乗り以外乗ったことがないのです。
弟が買ったのだけど、私がちょうどこのころ福岡に２年間行っていたから。
だからごめんなさい。
この項目はパス。
まあ、故障もなく、優秀なバイクでしたということで。（今じゃ絶対買わないけど）

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