93年式 YAMAHA GTS1000

このバイクの命、フロント部分。
ブレーキは自動車のようなベンチレーテッドで、車体軸線の真中にある。キャリパーは6ポッド。効きは握った分だけ強烈に効くタイプ。
圧、伸びとも調整可能なフロントダンパー。
本体に伸び側、車体右サイドにあるタンクに圧側ダンパー調整がある。
真正面から。フロントフォークはなく、その代わりこの細い伸縮するシャフトがステアリングをきる。ドカティテーシと決定的に違う部分だ。テーシは複雑なリンクでステアリングをきるが、こいつはFフォークが1本あるような構造。
どう見てもリアにしか見えないフロント周り。
左側が前。
フロントサスは、フックレンチでメッキ部分を回すと、5段階のプリロード調整ができる、リアサスと同じ仕組みだ。キャリパーは真上にある。
白い部分が前後輪のピボットを結ぶフレームでエンジンを挟み込んでいる。その形状からオメガフレームと名づけられている。足回りを含めすべての部品はエンジンにくっついている形となる。 フロント右側。完全な片持ち。なにもない。
フェンダーは結構深く、泥はねは少ない。
当然フェンダーも片持ちである。
燃料はここから。タンクは樹脂製のダミーだ。
キャップの下に転倒時の漏れ防止弁があり、そこより奥にノズルを入れてもらわないと燃料を入れている途中で吹き出してしまう。
スタンドでは神経を使うのでセルフで入れている。
前のへこみはかぎつき小物入れ。
カメラがすっぽり入るがエンジン熱で熱くなる。
とにかくでかい。
Fフォークがないと何か変。
ミラーは車と同じタイプで、ぶつかると落ちる。
このミラーが手の部分の防風を担当する。
このスクリーンはロータイプで、購入時にはもっと背の高いスクリーンもついてくる。ただし、交換は面倒だ。
このロースクリーンの方がいいと思う。
乾燥重量251kg(ABS付)。
重心が低く、こけにくいかと思いきや、アメリカンバイクと同じで、少しでもハンドルが切れるとそっちに倒れこむ。たちごけすること10回以上。
リアにはインナーフェンダーがある。
すれ違ってもだれもFフォークがないことに気づかないのがさびしい。もっと派手な格好にすればよかったのに。
マフラーはノーマルじゃなくSP忠男のスーパーコンバットマフラーが購入時にすでについていた。
音量は小さいが迫力がある。
このマフラーは世界で唯一のGTS用フルエキゾーストセット(エキパイからマフラーまで一体式)だ。
パワーによどみがなくスムーズにレッドゾーンまで回る。
ただし抜けがよすぎるらしく、トップギアでノッキングが出るけど。
キャブじゃないから調整不可なのがつらい。
ノーマルは環境にやさしいキャタライザー付。
FZR1000と同タイプのデルタボックススイングアーム。
ブレーキディスクはベンチレーテッド。
やや効きすぎで、すぐにロックする。
黒い部分はリアフェンダーのステー。後輪と一緒に動く。
マフラーはカーボンだ。
リアサスは伸び側のダンパー調整付。
実は通常のバイクのような三つ又がある。
ただ、この部分は荷重をまったく受けないため、モンキー用よりも小さいが。(上に見える白い部分がトップブリッジ。アンダーの大きさは半分しかない)
通常Fフォークが刺さっている部分にはこの短いパイプがあるだけ。
このパイプにはトップブリッジの動きを前輪に伝える役目しかない。
つまりこの部分は、ハンドルを支えているだけなのだ。
左:台湾製らしき激安(7980円!)の新品トップケースをオークションで手に入れたので、まずはリアキャリアを作ることにした。純正のクラウザー製ケースはすでに発売中止で、クラウザーのホームページから抹消されていたので、キャリアは自作するしかなかったのだ。去年まで販売していたバイクなのに。まずはどうやってつけるか考えてみるためにカウルをはずす。赤いのはアルミ製のグラブバー。キャリアのフロント部分はこいつで支えることにした。
右:とりあえず純正のバッグをつけるためのねじが4箇所あるので、そこにステンレス3mmからレーザーでブラケットを切り出し、つけてみた。矢印下側2個は純正のねじ穴に装着。上の2個はアルミ製のグラブバー下側に穴を開け6mmの雌ねじを切りボルトでとめた。これでサイドボックスのキャリアまでカバーしようと考えたのである。
左:12.7mmのステンレスパイプをベンダーで適当に車体形状に沿わせて曲げてゆく。それを先に作ったブラケットに溶接し、一番後ろにリアキャリア用のブラケットを溶接。
車体にねじ止めした後、微妙に曲げを追加し、キャリアの高さを調整する。ナンバー前のちょっとした曲がりがあとから追加した部分。それまで、尻下がりでリアカウルに干渉していた。
右:後ろから見るとこういう3次元形状となっている。カウルよりはみ出ているのはサイドボックスをつけるため。今日一日では完成しなかった。
最初はパイプが細いかもと思ったが、この状態でリアキャリアに人が乗れるぐらいの強度があるのには驚いた。厚さ1mmしかないのにすごい。左右に水平にはいっているパイプが上の写真の下側2個のブラケットの穴に溶接されている。
左:トップキャリア部分の構造はこうなっている。
3mmのステンレス板をボックスのベース(樹脂製の黒い部分)の穴にあわせてレーザーカット。
左側を支えているのは45mmぐらいに切った2mm厚のパイプで、6mmの長いボルトでグラブバーのブラケットにとめてある。
後ろ側は上の写真にある12.7mmパイプのエンド部分。そのステンレス板に、ねじの頭を避けるために9mm分のワッシャーを入れた上でボックスベースをねじ止めした。
右:見事についたトップケース。とても全部で1万円しないとは思えないできである。
もっとも、こういう仕事(機械加工)をしていないと絶対無理だが。
実際には左右に同じボックスがつく予定。(ものは買ってある)まだ使っていないシート下のブラケットと、下のパイプをパイプで結び、樹脂製のベースを横向きにねじ止めする予定だ。
左:やっと念願のトップケースとパニアケースがついた!
とてもサイド7980円かける2個、プラス、トップ9800円の金額しかかかっていないようには見えないと思う。容量は42リッターかける2。プラストップ39リッター。
本来、スクーター用のヘルメットを収容するトップケースであるため取り付け強度が心配ではある。
右:樹脂製の付属ベースはこうなっている。
もともと、トップケースなので、当然こういう方向に荷重がかかることは想定していないため、補強を入れる意味で表面にステンレスの1mmを張った。
取り付けは、パイプに4個のU字ボルトで止まっているのみ。
ケースのロックが上の四角いへこみ部分1個だけなので、何かの拍子で外れる危険があるから、使用時にはゴムベルトを併用する必要がある。
ちなみにケースはまったく同じものなので左右どっちでもつく。ただ、通常1台に1個しかつかないトップケースの流用なので、当然鍵が違うから開けるとき間違えそうだ。
左:完成するまで想像できなかったが、できてみてびっくりの幅1100mm!すり抜けは不可能だ。
純正品は車体の隙間に食い込む形で取り付くが、こいつは当然車体の外に沿ってしか取り付けることができないため、これ以上追い込めなかった。
まあ、GL1800に比べりゃ幅は狭いと思うのでよしとする。どうせ、フェリーの料金は高いんだし。(750cc以上は高くなる)
取り付けはワンタッチだが、ロックが外れて落っこちないとはいえないので、必ずゴムベルトをかけることにした。とりあえず、今度の日曜日に荷物を入れてテスト飛行をしようと思う。北海道で荷物をばらまいたらしゃれにならないので、壊すんなら今のうちである。

右:実は、何箇所か失敗している。
一番上の矢印のブラケット部分が、スイングアームに固定してあるフェンダーのステー(一番下の矢印)にぶつかった。
まさかこんなツアラーの後輪が、一番上の矢印から一番下の矢印までストロークするなんて思いもしなかったのだ。
おかげでリベットの頭が削れてしまったし、さらに中2個の矢印部分がリアブレーキキャリパーにぶつかって、ブレーキのブラケットが削れた。
今はワッシャーを5,6枚入れて、キャリア自体を外に10mmぐらいずらしてある。

なれそめ

(なれそめの内容は今日の出来事と重複します。)
2000年3月26日
弟がとんでもないバイクを買った。
フロントフォークがない。
前後輪ともスイングアームのバイク、ヤマハGTS1000である。
数週間前からガレージを片づけたり、バイク雑誌を買ってきたり妙な行動が目立っていたのはこのためだったのかあ。
この日は朝から雪が舞い、雹が降る大荒れの日だったのに、我慢できずに引き取ってきたらしい。
早速悪天候の中、試乗会。私も我慢できなかったのである。
サイドスタンドをはずすとずっしりとくる。なんと乾燥重量251kg!。
しかしそこはさすが1000cc。軽く発進した。
弟の視界から消えたとたんに全開。(さすがに目の前でやるのは気が引けた。)
4000回転を越えたあたりから強烈に車速がのびていく。さすがFZR1000と同じエンジン!
しかしそれよりも感動したのは減速だった。
フロントは6ポッドのベンチレーテッドディスクが、ホイールの中心、車体の軸線のど真ん中にある。
リアもベンチレーテッドだ。しかもABS付き。(と思っていたが実際はついてなかった。サイドカバーのみがABS付きのやつに換えてあった)
ブレーキは今まで乗ったバイクの中で、文句なしのベスト1といっていい。
しかもフロントフォークがないためノーズダイブしないし、剛性が高くぶれない。
思い切り減速しても車体後部が浮き上がらないのである。
あまりにも気持ちよくてフル加速と減速を繰り返してしまった。
外観からはかなり重苦しいバイクを想像していたのだが、すばらしくおもしろいバイクだった。
コーナーリングもひらりひらりとねらったラインをトレースしてゆく。
2001年4月、もうすぐ私のものになりそうだ。
弟はヤマハの最新ツアラーFJR1300に心を奪われている。(実際買ったのはわたしの想像を超えるバイクだったが・・・。)
私のものになったら、じっくりとインプレッションを書きましょう。


2002年5月26日
やっとこさ自分のものになったので、ちゃんとしたインプレッションをひとつ。
現在25000km。
普通のバイクだったら、廃車されそうな走行距離だけど、通常4000回転までぐらいしか使わないリッターバイクはちょうど慣らしが終わったぐらい。
天気がとってもよかったので真ん中の弟のホンダST1100と、一番下の弟のBMWR1150RT、GTSの3台で奥三河一周ツーリングに出た。
空気圧を前後3kgに設定し、はねるのを収めるためフロントの圧側ダンピングを5段階緩めた。
このバイクはこれぐらい空気が入ってないと強烈に切れ込んでゆく。
そういや交換ミスなのかFタイヤの回転方向が逆向きについているが、これが切れ込む原因かもしれない。


まずはST1100とのエンジン比較。
発進はローギアードなミッションのため、アイドリングでも軽く発進する。
低速での直進性もよく、安定感もある。ただし、ST1100ほどではない。どちらかと言うとレーサーレプリカに近い。
5速1000回転約30kmからでもグリグリ加速する。ST1100やBMWには絶対無理な芸当である。
50km時の回転数はST1100の1300回転に対し2000回転。
ということはST1100は3000回転まわすとだいたい100kmでるが、GTSは70kmしかでないのである。
これはそのままスピード感の違いにつながる。
ST1100の巡航速度が150km近辺なのに対し、GTSは100km出すと怖い。
そのかわり、操っているという感覚は絶対にこっちが上だ。


操縦性はというと、腰で操縦する、昔のネイキッドである。
ブレーキングしながら軽く倒していくと前輪が切れ込んでいくので、アクセルを開けながらバランスするところまで寝かす。
このときハンドルには絶対に体重をかけない。ひざでニーグリップするという基本的な乗り方が必要。
このブレーキングしながらと言うのが味噌で、ふつう、バイクは寝ているときにFブレーキをかけると起き上がるのだが、こいつはバンク角が変わらないのだ。
ただし、ただ漠然と寝かしていっても思ったほど曲がらない。
ひざでタンクを押さえながら内側のハンドルを引っ張り込み、Fタイヤのサイドを地面に押し付ける必要がある。
これにはかなり勇気がいった。ST1100についていこうとすると、ツアラーとは思えないほど寝てしまう。
しかもアクセルを開けていかないと感触が軽すぎて安定しないのである。
100kmほど走ってやっと、この特性を使えるようになった。
慣れたらこれはこれで楽しい。
アクセルオフと同時にひざをきっちり絞め、フルブレーキング。内側のひじをひきつけ、肩を進行方向に突き出して寝かし始める。(昔のバイクの乗り方だ)
アクセルを開けながらFブレーキをじわっと開放していき、リアブレーキは軽くかけたままゆっくり寝かしてゆく。
バンク角が増えるにつれてアクセルをさらに開けていく。出口を向いたらRブレーキ開放。
そしてアクセル全開。(といってもすぐにシフトアップするので4000回転も回ってないけど。気持ちだけね)
うー、快感!
しかし、今日のわたしは四十肩に見舞われ(肩こりのヘビー版。肉離れのようにとっても痛い)アクセルを開けるたび悲鳴を上げる羽目になった。


燃費は他の2台についていったため約18km。ゆっくり走れば20kmはいくそうだ。(元の持ち主談)
BMWR1150RTの燃費は約18km。ST1100は15km弱だった。


特異なフロントサスペンションには2度ほど助けられた。
フルバンク中にセンターラインをオーバーしそうになったが、寝たままブレーキングしてハンドルをさらに切り込み、インに戻れたのである。
ブレーキングはほんとに操縦性に影響しないのだ。
現在のフロントのセッティングは圧側ダンパー最弱、プリロード最弱、伸び側ダンパー5段目。
これでなめるように路面をトレースしてゆく。リアも最弱セッティングだ。


一日乗って感じたこと。
これってほんとにツアラーなのか?
寝かしている割に曲がっていかないとき、バイクがもっとハンドルを切れといってくる。
切り込むとバイクがおきるので腰を落としてさらに寝かす。
そしたらもっとアクセルを開けろといってくる。
アクセルを開けていくとグイグイ曲がってゆく。加速しながらコーナーを抜けていく。
ヤマハはこいつをレーサーレプリカスタイルで売るべきだったのでは?
面白いよーこれ。


このバイクが最近中古車として出始めている。大体50万円前後だ。
そんなGTSの前の持ち主はこのバイクの持っているもう一つの特性に気づいたのだろうか。
持っている人。
サイドボックスをはずしてワインディングで一度全開かましてみたらいかがでしょう。
もっと好きになるかも。

ただし、ノーマルマフラーのGTSに乗っていないため、この快感はこのバイクだけのことかもしれません。
その場合はご容赦を。



93年式ヤマハGTS1000 残念ながら2001年モデルで生産終了。
国産初の前後スイングアームサスペンション搭載車。
FZR1000のDOHC5バルブエンジンからEXAPをはずし、キャブからEFIに換装。145psから100psにデチューンして搭載。
本来キャタライザー付で、EFIと連携して排気ガスを浄化している。うちのはキャタライザーがないが車検には不必要。
100.6ps/9000回転。10.8kg−m/6500回転。5速ミッション。トップギアでアイドリングから加速可。
タイヤサイズが専用のため、現在入手が難しいのが難点。FZR1000も同じサイズなので困っている人も多いのでは。
そのため本来 F:130/60−ZR17 R:170/60−ZR17 なんだけど、うちのには F:120/70−ZR17、R:180/55−ZR17というサイズが購入時からついている。
タンクは20リッター。リザーブはなく、燃料警告灯が点灯して知らせるのみ。
結構困るのが水温計がないこと。警告等でオーバーヒートを知らせるのだが、暖気の目安がないのはちょっと。
乾燥重量は、ABS無し246kg ABS付で251kg。
長所は未知のコーナーリング感覚。強烈なブレーキ。気持ちのいい5バルブエンジン。ぴったりくるポジション。
あと、トリップメーターが2個あるのはとっても便利。
短所は強烈な振動。手が馬鹿になる。タンデムで後ろの人間が根を上げるほどでる。
(原因はたぶんFフォークがないから。通常ハンドル(トップブリッジ)の下には重量物であるフォークがあるため振動を吸収するが、こいつのトップブリッジにはハンドルが着いているだけだ。エンジンの振動がもろに来るのである。これは推測だけど)
あと、整備性は最悪。パズルのようなカウルをはずさないと何もできない。プラグ交換は大ごとである。
もうひとつ、シートが低く足がべたべたにつくのに、Uターンするときなど立ちごけしやすく、転ぶと必ずといっていいぐらいカウルが割れる。
燃費は15kmから18km前後。けっこういい。20リッターのタンクで航続距離300km以上。
これから買う人はABS無しを選んだほうが軽いから楽しいかも。ついてても支障はないけど。(ついてないもののひがみです)
中古車は50万円から。
サイドボックスはオプションで、クラウザー製。ヤマハに頼んでも、もうはいらないため、代理店であるモトコから間接的に発注するしかない。ただし在庫のみの販売とのこと。クラウザーからはもう手にはいらない。
しかもトップケースはサイドボックス付であることが前提で単独ではつかないときてる。
ついている中古車があったらラッキーである。


2002年6月14日
台湾製らしきテールボックスが低価格で売り出されていたのをオークションで発見。
写真で見る限りGIVIのコピー品のようだ。
だめでもともと、即入札。
2日後届いたボックスはお値段から想像していたよりはるかにできのよいものだった。
以前BMWR100で使っていたクラウザーとほぼ同等品である。
かぎ1本でボックスの取り外しとふたのロックができ、ふたのバックルを閉めてしまえばボックスはキャリアから取れなくなる。
取り外しはバックルを開けてボタンを押すだけ。はめるときは押し込むだけでいい。
本来スクーター用として販売されているため、キャリアに付属の金具を使ってボルト止めして使うようになっている。
しかし、GTSにはキャリアがない。
で、土曜日にこそっと工場に行き、キャリアを作ることにした。
まずは取り付け方法の検討だ。
GTSのテールにはゴムのふたがある。
この下にはテールカウルを固定するため4本の6mmねじがある。
これをはずすとサイドカバーとテールカウルのふたがはずれる。
出てきたベース板は思ったほど頑丈そうには見えなかった。しかし両端はアルミの極太アシストグリップで支えているため、何とかなりそう。
旋盤加工で13mmのステンレスパイプを32mmと20mmそれぞれ2本作った。
これをテールカウルの6mmねじ穴の上に4本立てる。
そしてレーザー加工機で、3mm厚のステンレス板をベースの形に切り抜いた。もちろん6mmのねじに位置を合わせ穴が開けてある。
さらにボックスのベース板にある8mmボルトの位置にも穴が開けてある。
これを先ほど立てた足の上に乗せ長い6mmボルトをつっこみ締めこんでいった。
こうして、晴れてカウルの上5mmほどの空中にステンレス製のキャリアが出来上がったのである。
これにボックス付属の樹脂製ベースを8mmボルトで固定して終了。
早速ボックスをはめてみる。うーん、ワンダフル!
で、はずしてあったサイドカバーをつけシートを取り・・・・・・・つかない。
シートは後ろから刺すということを忘れていた。キャリアにあたって取り付けできないのだ。
で、泣く泣く、もう一度取り外し、穴を開けなおした。
今度こそちゃんとついた。
次は同じボックスを使ってサイドボックス装着への挑戦だ。


2002年6月22日

と、思っていたら、テールカウルをはさんだ状態でねじ止めしたため、ボックスの重みでカウルの穴部分が割れてきた。
そこでもっとちゃんとしたキャリアを作ることにした。
上の写真がそうである。12.7mmのステンレスパイプで、足を作った。
ただし実はオークションでGIVIのボックスも落札してしまったので、上の写真についているキャリアはGIVI用であり、ついているボックスは偽者である。
写真のボックスは台湾製の、サイドに使おうと思っているやつだ。
実は今日工場へ行く途中でボックスを落として割ってしまった。ちゃんと台座にロックしてなかったのである。これは全面的にわたしが悪く、ボックスが安かろう悪かろうだったわけではない。
いくら安くても使う前に壊して、また1個買う羽目になったらなんにもならない。とほほほ・・・・。
(完成した暁には、積載に困っているGTSオーナーのために市販します。・・・ただし、商品としてはかっこよくないなあ)


2002年7月6日
先週、今週でパニアケースの取り付けを行った。(写真参照)
パイプキャリアを作ったまではよかったが、どうしてもボックスの取り付け方法のイメージがわかない。
単純にキャリアの外にベース板をねじ止めすると、ダンボール状に補強の入った厚さ20mm近いケースのベース板が張り出してしまうし、前後、上下の固定もしっかりしない。
結局トラス状に補強の入ったベース板の裏側をパイプの通る部分だけえぐり、パイプにかませたうえ、U字ボルトで固定した。
これで、キャリアの張り出しはベース板の板厚である5mmほどとなる。
まあ全幅が30mm狭くなったって大勢に影響ないのだが、この取り付け方法だと、上下、前後のずれはなくなる。
問題は、プラスチック製のベース板と、ボックスの間の取り付け強度である。
もともとリアキャリアの上に取り付け、真下にしか荷重のかからないトップケースを、普通の取り付けにたとえると、前方向に全重量プラス慣性がかかるように取り付けるわけだから、ワンタッチで外れるつめ部分の強度がもつわけがない。
そこで、とりつけたあと、十文字のベルトで車体側へ引っ張り、補助することにした。
ベース板の強度も心配なので厚さ1mmのステンレス版をベースの形に切り抜きねじ止めした。
これで、1カ月がかりで、サイド、トップの3個のケースがついた。
で、後ろから確認。
・・・・・・幅、広すぎじゃないか。
測ってみたらボックスの外外で1100mm。弟のST1100は、ボックスの外外寸法が850mmしかないので、なんと25センチも幅が広い。
もっとも容量が1個42リッターもあるためしょうがないか。3個つけるとなんと120リッターもの積載能力があるわけだ。
ただし、前述したように想定された荷重のかかる方向が違うため、重いものを入れる勇気はない。
キャリアが折れそうな気もする。
自作ってとってもリスキーなのだ。自分の腕ほど信用ならないものはない。
そこで、北海道へ行く前に同じ量の荷物を積んで、近くをツーリングしてみようと思う。
壊れなければラッキーだ。


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