大蔵省 七つの大罪

1.護送船団維持と問題先送りによる国家信用失墜罪。
  ジャパン・プレミアムとか、信用状の受取拒否とかにあっても、恥ずかしいと思わぬ不感症の罪。
  ただいま、日本異質論を自作自演中。
2.バブル看過罪と処理不適切罪。
  住専処理のための公的資金投入を、農林省とのクソ約束に縛られ、農林系金融機関救済という中途半端な使い方をした罪。
  あのとき、すべてを法的処理に移行しておれば良かったものを…。
3.バブルの過剰消火罪。経済変化の兆しを見逃し、さまざまな土地税制を存続させた罪。
  日銀との協調消火は当然の義務としても、経済の活力まで奪ってしまうとは…。お見事!
  いまのうちに、当時の責任者の言行録でも作っておいたら如何。後世の指針となりますぞ。
4.自己都合ルール変更の罪。
  BS基準(8%、4%)達成のための株式の簿価評価、不動産の時価評価という表面糊塗、日本だけのルール創造罪。
  市場がだまされる筈がないことを分かっていてやる厚顔無恥罪。
5.税金を納める側より、配る側が偉いという錯覚を作りだした下克上罪。
  経済のための財政という原理を忘れ、財政のため(消費税アップ、減税廃止)の経済政策を取った原理逆転罪。
  むかし「馬鹿と鋏は使いよう」、いま「秀才バカに鋏持たすな」…凶器所持罪。
6.汚職放置罪。「殆どの役人はまじめに働いています」という的外れな理屈構築罪。まじめにやるのが当たり前でしょう。
7.以上すべてについて無自覚の罪。これが一番重い罪。


いまやるべきことは、減税による消費需要の喚起と経済の活性化。土地の流動化。予算を必要としない規制緩和。
一時税収が減少しても、将来倍加して戻ってくるような長期的施策の立案実行。
歴史を逆行させるかのように、78歳の宮沢さんが大蔵大臣に登場。
評論家では一流でしょうが、表舞台できちんとした成果を上げたことのない方だけに不安が一杯。

1998.10.01記


情けないことに、看板は財務省に変わり、首相も大臣も変わりましたが、やっていることはいつまでたっても変わりません。
デフレ下では、不良債権処理が終わるはずもありません。
やるのは減税、規制緩和そして行革による歳出削減。

2002.11.24記


もとにもどります。