MY REVOLUTION(渡辺美里、1986)

小室哲也が渡辺美里へ提供した4発目。この曲のHITがなければ、現在のプロデューサー小室哲也は有り得無いと断言可能な名曲。

イントロ、コード運び(Gのキーであるにも関わらず、Gコードは使用せず、明るい感じを出している。)、間奏、さび、ラストのリフレインの方法論、どれをとっても、俺の思う所の理想的なJ−POPとなっている。

これでもか、と言わんばかりの転調(計3回)も非常に斬新であった、というか現在でも他のJ−POPにはあまり見る事の出来ない手法である。(プログレ的アプローチ)

加えて、喉をつぶす直前の透明感のある渡辺美里の声が、この曲をより完璧なものにしている。キーの高低が非常に激しく、また、メロディー間の音が取り難く、おまけに大声量が必要なこの難曲を歌いこなせる日本人シンガーはそんなに多くはいないだろう。(但し、美里の声質は、1stアルバム”eyes”の表題曲”eyes”をピークに悪化傾向にあった。(つまり美里のヴォーカルだけに焦点を絞ると、必ずしも最高のものであったとは言い難い。)

最近では、猿岩石がカバー(聴く必要は無し)したり、ASAYANのオーディションに使用されたり、小室の特番でクリップが流されたりと、15年近くが経過してなお人々の耳を魅了し続けている。そしてこれからも魅了し続けるであろう芸術品である。

 

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