BCNR33腐食修理の記録  トップページへ戻る

お客様の車(スカイラインR33GT-R)がお決まりのリヤフェンダーの錆修理と
防錆処理で入庫しましたがリフトで揚げてみるとかなりの腐食車!
両ステップ下はシーラーで固められ下回りはアンダーコートと
シャーシーブラックでカモフラージュ。
両ステップのみみ(ジャッキアップポイントになる鉄板の合わせた部分)は形がなくなっている!
これではいつフロアが落ちてもおかしくないとお話しして作業を承諾していただきました。
今回は大事なところのみの修理です。(ほんとうは足回りの錆も心配)

 エアロパーツである
 サイドステップを
 取り外してみれば
 大変なことに!

 純正パーツはシルインナー
  左右と右リヤインナーの
 3点のみしかもう供給されず
 ステップ外板やインナーパネルも
 無いので全てボンデ鋼板で
 作製することとなりました。
 朽ち果てた部品の形状を
 型取するため生きている部分の
 曲がり具合をコピーをします。
 ステップ外板は形状を
 コピーするため
 一番型の残存しているところで
 型取を取って作製します。
 実物の外形をなぞるように
 なるので本物より一回り大きいです。


 反対側(左)側は
 もっとすごい状態
 こりゃ−やりがいがある?
 ドア下のステップ形状は大体
 同じですがリヤフェンダー下側は
 後ろに行くにしたがって
 だんだんと盛り上がっており
 その部分も3次元(かっこつけて言ってます)
 で骨の型取を作製しました。
 左右対称に方の残っているほうを参考に
 作っていきます。
 型取が終われば腐れた部分は
 カットしていきます。










 型取した
大切なゲージ
 これを使って合わせながら
 平板を折り曲げ機で
 ステップの形状に
 折り曲げていきます。











 鉄板の折り曲げ機です。
 (METALBREAKメタルブレーキといいます)
 最大幅900mm厚さは1mmまででしたら
 何とか作れそうです。
 ステップは1600mm以上有るので2つ作り
 使用します左右で4ヶの作製です。
 国産は高くて購入できなかった為
 輸入品を購入し今まで使用してます。
 もう7.8年使ってますがどうしても
 長い部品の曲げ加工になると
 真ん中の曲がりがあまくなることがあり
 ハンマーで修正しながらの曲げ作業です。






 ジャッキアップポイントは
 4箇所ともつぶれ
 朽ちている状態
 運転席下側前です。
 シルインナーやフロアパネルまで
 腐れているようです。
 フロアはステップ側がやや腐れているくらいで
 今回はステップ周辺を重点的に治すことを
 考えました。リヤフェンダーのインナー側や
 後部座席後ろ側は今回は錆止めのみの処理で
 進めるようにしました。









 
切り取った中は発泡ウレタンがごっそり入ってます。走り屋のボディ剛性を上げる為に入れたのか?
あるいは腐れて型が崩れないようにする為か?どちらにしても修理に邪魔で大量の錆とともに
取リます。切り取るとごっそり錆がたまってます!


 
腐れはかなりのものサスペンション取付け部の一部までもぼろぼろ。もちろんボルトも外れません!
折れたボルトも交換ですが車体側に埋め込まれたナットは作り直しです。
以上2018.9.14までの作業



 錆びていない使える部分を残して
 シルインナーパネルを切断します。
 向こう側にフロアパネルも見えます。
 純正部品のシルインナーパネルを
 その先に合わせ切断して
 溶接します。
 溶接の終わる度に錆変換剤を塗付し
 熱で酸化しやすくなった部分の錆発生を
 防ぎます。








 こんな感じでステップの
 ベースがやっと出来上がりです
 これを基準に中間の内部補強板や
 外側のステップが取り付けが
 出来る状態となります。
 錆と削った金属片であたりは
 ペール缶いっぱいになりました。
 ジャッキアップポイントの切欠が見えてきました!













 ステップシルインナーリヤ側です
 ここはリヤサスペンションフレーム一部が
 取り付く場所で部品が右側しかもう供給が無く
 左側は右側を参考に作製してみました。












 


 黄色の輪の部分がボルトが付くところですが
 なくなっているので
 作製した部品を
 上側に溶接します。 














 左リヤインナー
 作製した部品を
 周りを補強して溶接
 サスペンションフレームの取り付け
 ナットは錆びてなくなっているので
 事前に作製した物にナットを
 溶接しておき、ボルトを仮付けしながら
 溶接しました。
 ちょうど上写真の黄色の輪の
 部分がナットです。



 



 こんな状態です。
 右後ろ側のステップ部分です。
 発泡ウレタンがぎっしり
 スポーツ用車両なので
 防錆処理は最低限なのでしょうか?
 醜いくらい錆びてます。
 写真の下半分は切り取ることになります。











 ざくざくの部分を切り取ったのが
 写真です。
 同じ場所で右側でちょっと違う角度で
 写したところです。。
 同じく黄色部分に
 部品を溶接します。
 表面錆の部分はサンダーで錆取をして
 錆変換剤を塗付し必要部品を
 溶接します。









 
 上記の作業後です。
 ようやく見れるようになって来ました。
 溶接は箇所は必ず錆変換剤を塗付して有ります。














シル部分
 ベースを作製したものです。
 シルインナーにもう一枚
 中間に補強パネルを貼ってます。
 フロアのへこみも修正しながらの
 作業でした。

















 左前側ジャキアップポイント付近。
 インナーベースが基準になるので
 その外側に中間の補強板を取付けます
 これだけでかなりの強度が保たれます。
 ひとつ溶接する毎に錆変換剤とESCOを
 塗付し後から溶接する時その場所のみ
 塗料をはがすようにします。
 次にようやく外見が形になる作製した
 ステップを溶接します。










 事前に型取したリヤフェンダーの下側の外板は
 2重になっているフェンダー内のパネルを溶接してから
 取付けます。
 写真ではステップ外板はまだ付いてません

















 外板を溶接し終わって錆変換剤を
 塗付した物です。
 黒くなっているところが変換剤を塗付
 したところですが溶接箇所と金属の地肌が
 出てしまったところは全て実施します。
 その上にエスコを塗り次に
 防錆金属パテを付けサンダーで粗仕上げをして
 金属面が出たところにはまたエスコを塗付し
 下地が出来上がります。











  
 やっと外パネルをつけることが出来ました
 この上にサイドスポイラーが付くので
 スポイラーと外板の形状を合わせながらの
 作業です。
 ステップはボンデ鋼0.8mm厚のサブロク板より
 90cm幅で2枚を接合して作製しました。
 メタルブレーキで多重曲げなので2枚の
 曲げ具合をきっちり合わせるのはかなり
 困難です。前述で作ったゲージで合わせ合わせ
 何とか大体あわせました。
 接合は半自動炭酸ガス溶接機で点つけし
 錆変換剤とエスコをたっぷり塗布し
 錆要金属パテで段差を修正しました。
 リヤフェンダー下は3次元曲がりで結構苦労しますが
 切断前に大まかなゲージを作っていたので何とかなりました。








 エスコを塗付した車内
 ステップ付近あとは内装をつけるだけです


















 両ステップができあがり
 フロントフェンダーとサイドスポイラーとの
 取付け微調整をして塗装部門へ送り
 サイドスポイラーも取り付き外観は完成です!。















 塗装が終わった時点で下回りのノックスドール塗付です。
 出来る範囲で錆落としとアンダーコート落としを
 してから綺麗になったステップ部分の下側に穴を
 数箇所開けノックスドールを注入しました。

 

 










dす
完成です。まだ細かい場所は腐食が有りますが一応ベースの部分が蘇ったので今後少しずつ直しましょう!

足回りの部品は錆が進んでおり今後交換が必要となります一通りの錆からの復活となった
BCNR33でした。作業時間は約1ヶ月でした。作業料金は一部外装塗装も含め約60万円位でした。 トップページへ戻る

ダルマセリカの錆修理完了!はこちら!