月やあらぬ

あとがき


まーたへんなもの書いちまった、という気がしていなくもないです。

セレンフィア(シェンレン-フェイルォンが長期の間に変じた名)の存在自体は、当初から月さえもシリーズの中に含まれていました。
ただ、はっきり登場させるかどうかは決めていなくて。
微妙に、第2部の3話「惑星監査官」にほのめかされている程度。
今回なぜか、いきなりこの物語というかシーンが浮かんで。
文章に置き換えてみました。
ベッドシーンも含めて異様に書きあがりが早かったです。(半日)
女性主点で書いたのがよかったのかな。

好き嫌いの別れるかなりビミョーな内容かと。
二人の間に愛があったのかなかったのか。
愛はあったのだと。
恋ではなかっただけで。
「月さえも眠る夜〜闇をいだく天使」で、 クラヴィスが思わず(というと語弊があるんだけど)アンジェを抱いちゃったのにはこのへんの経緯もあったからというのが私の中の物語。

私としては、このクラヴィスには非常に萌えます(爆)
しかし、ルヴァやゼフェルとは対照的に彼の一人称は非常に難しい。
主人公を目次にかかなければ、途中でセレンフィアに名を呼ばせなければ、ジュリアスだと思われても仕方がない文章になってしまいました。
いや、もともとジュリアスでもアリだと思って書いていたからいけないのかな。
ただ、ジュリアスなら彼女の裸体を見て、もっと動揺したでしょうし、この展開にはやはりならないのか(笑)

おそらくこの話が今になって形になったのは、チャットで盛り上がった女性経験を彼等はどのようにしてつんでいくのかという話題も影響しているかと。
もっともこの時点で彼は既に初めてではないようですが……。
また、そのチャットで出た「月は微笑まず」もつかわせて頂きました。

BGM:エンヤ
2004.09.01 佳月 拝


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