じゃんけんぽん



聖獣の宇宙。
あいもかわらずな日が続いています。
コレット女王陛下とアリオスが喧嘩したっていう噂はあるけど。
っていうか、ほんとうにアレをやったのか……?
ティムカよ。
せっかくだから、クラヴィスのラブラブクラッシュの様子を詳しく書いて『聖獣聖地タイムズ第2号』で発表してくれないだろうか。
以前ユーイが書いたやつは、女性陣にはオオウケだったそうだぞ。
さて。
ティムカとメルと、ユーイ。
聖獣の宇宙お子様トリオ。
お子様というには一部微妙だが。
今日も今日とて仲良くお茶を飲んでいるようです。
この間微妙に下がった親密度は既に回復済み。
どんな、会話をしているんだろか。
激しく気になるな。

◇◆◇◆◇

「この間さあ、レオナードに毛の件聞いた際に、あいつ変な遊びのことを言ってたぞ」
のっけから期待を裏切らない台詞だな、ユーイ。
しかし、そうやってみんなに聞いて回ったのか。
ご苦労だったな。
「ヘンな遊び……って?」
メル、興味があるけどちょっと恐る恐るという感じか。
「…………」
ティムカ、『レオナード』っていう名前だけで顔しかめて無言。
台詞がクラヴィス化現象。

「野球拳、だってさ」

ろくでもねえこと教えやがるな、レオナード。
そかし、そこへ行き着く会話の流れを想像すると怖い。
あれか?真ん中の飾りの下に胸毛があるか確認しようとしたのか?ユーイ。

「あの方らしい下品な遊びを知ってますね」
ティムカよ、その台詞吐いてる時点で、君も知っていると認めていることになるんだが、それでいいのか。
っていうか、何処で知ったんだ。あれか?ハーレムでお遊びとかあったのか。
そういう女馴れしてるところが素敵。(← 誰も聞いてねえ)
「うん、そうだね。あの人らしいね」
って、メル、何故君も知ってる。

「でもさ、あのルールだと着てる服で不利・有利あるよな。不公平じゃないか?」
野球拳やる時点で不公平も、公平もないんだ、ユーイ。
大人の世界はそういうもんだ。諦めろ。
「あっ、そうか。僕は有利な方かな。でも、もうちょっとアクセサリ増やした方がいいかな」
へたれ文章書きにはどうでもいいけど、絵描き人さんが泣くからそれ以上増やすのはやめれ。
そもそも、実際に野球拳をやらないでいれば別に増やす必要はないと思うぞ。
「ああ、私も有利ですね。でも念のためバングルの数増やしておきましょうか」
だから、実際やらないんだったら増やす必要はないんだってば。
ちなみにティムカ、現時点で君は一番有利だと思う。その何連もの腕輪が。

「うーん、俺はこの中じゃ、不利かな。でも守護聖みんなの中では有利な部類かな」
シンプルなようで、何気にいろいろついてるからな。
「逆にさ、守護聖とアリオス、19人のなかで不利なのってだれだろうな」
何故わざわざ、野郎に限定するんだ、ユーイ。
想像するなら、女性入れたほうが楽しいだろうに。

「そうですねえ」
「えーとねえ」

考えはじめちゃったよ。誰も突っ込み、無しですか。そうですか。
野郎だけで、いいんですか。
あ、ティムカ赤くなってる。一瞬コレットあたりで想像しただろ。
脱がしやすそうだしな。あの服。
それでよろしい。

さて。誰が不利か結論でたようだな。

「……ゼフェル様ですね」
「ゼフェル様だね」
「ゼフェル様だな」

全員一致か。
まあね、ツナギが致命的だよね。
同じツナギでもオスカーは鎧があるから有利なんだけど。
「次に不利なのは印象で言うとレオナードか?」
「あ、でもけっこう細かいパーツがついてるよ」
メル、流石、アクセサリには興味があるらしい。きちんとみてる。
「仮に彼は脱がせても一向に面白くないですから」
って、ティムカ。
それを言うなら、野郎全員同じだろうって。

「そうか、じゃあ、リュミエール様やエルンストあたりがシンプルで不利そうだな」

「リュミエール様はダメ!エルンストはともかく」
「そうです、リュミエール様はダメです。エルンストはともかく」
…… 君たち ……。
だから何で、エルンストはともかくなんだ。
しかしやはりこのふたりは、リュミエールにドリームを持っているらしい。
そもそも、何が『ダメ』なんだか。
まったく。

「そ、そうなのか?じゃあ、クラヴィス様あたりは」
あー、いいね。
どんどん脱がせっちゃってください。
「でも、あの方は、下に何枚着込んでいるか想像できないですね」
そうかも。
「あの水晶の飾りも、意外と侮れないよね」
時間がたつごとに、増殖してるしな。

ところで。
リュミやクラよりシンプルな服装の人がいると思うんだけど。
あえて話題に挙げないのは。

「あえて話題に挙げないのは懲りたってことかな」

やっぱり御出ましですか。
セイラン様。

「…… ああ」
「…… だからね」
「…… あえて除外していたんですけど」
無駄だったみたいだね。
「ところで、僕としてはもっと違った視点で気になっているんだ」
何で御座いましょう。

「ルヴァ様は、やはり、ぱんつよりターバンが後なんだと思うかい?」

流石、目の付け所が違ってらっしゃる……。

◇◆◇◆◇

「ところで、セイラン」
「何だい?ティムカ」
ティムカ、四つ目のティーカップを何気に用意してます。
ユーイは椅子を取りに立ち、メルはお菓子を取り分けて。

「仲間に入りたいのなら、素直にそうおっしゃればいいのに。いつも背後から登場しないで」

うん、その通りだ。


ところで。
ルヴァは結局どっちが最後なんだ?


―― オシマイ
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すみません、すみません、すみません。
ルヴァ様、スミマセン!
…… やっぱり、ターバンが最後なんですよね?(殴)

今回は、お子様トリオの勝ちかな。
ちゃんと、あらかじめティーカップ用意してあったのよ。

何気に『聖獣聖地タイムズ』が発行されていることになっている。
読みたいね。特に、ユーイの書いた、第1号は。