棋譜検討[12]kiyo 対 igoigo

igoigo さん(囲碁データベースの井上さん)とのWING上での 初対局です。
sangoさん(珊瑚の碁ページの浅井さん)からコメントを頂きました。


      白:kiyo(5k*)
      黒:igoigo(6k*)  逆コミ1目半
               黒5目半勝ち 

【 】内は、本人(kiyo)のコメントです。



第1図 (1手から20手まで)

白8に対して受けずに黒9と様子を見る手も最近流行しているようですね。

白16まで両者落ち着いた布石です。

変化図1 

白20はやはり変化図1のように逆からオサエるのが普通ですか。

【17と19を分断しようと反射的に白20を打ってしまった。
 右上方の配石を考えれば上辺に模様を築く参考図の打ち方が良かった】



第2図 (21手から47手まで)



白22の押さえは頑張りすぎと思います。
黒は27を逃げ出す方法も面白い。シチョウは黒有利ですね。

【白22では27にノビルのでした。
 黒27に切られて大変困りました。】

黒33では変化図2のように打つ方がよかった。

【変化図2は左辺の1子を呑み込む勢いで黒がいいですね。
 黒は、白2で1の左にワリコマれるのを心配したのかも】



黒39では変化図3のように打ちたい。

【変化図3は白が一方的に攻められる感じですね】



白44でどうして参考図4を選ばなかったか不思議です。
何か勘違いがあったのでしょうか。

【白44に黒が下方を受けると勝手に考えていたようです】

変化図2 

変化図3    

変化図4    




第3図 (48手から76手まで)

  変化図5    

  変化図6    

白76は参考図5のようにハネル一手です。
こうしておけば左上スミの死活が問題となり、
白有利の体勢をきずくことが出来ました。

【この手には気が付きませんでした。
 黒の眼形を奪い黒2のキリを防ぐうまい手ですね】





(第4図)黒77ツギは、正直過ぎます。
 もう少し工夫してほしいですね



第4図 (77手から94手まで)

黒79でも変化図7のように白を割いて行く厳しい態度が必要です。

変化図7    




第5図 (95手から100手まで)

第4図白94は、必要がありませんでした。
白は、変化図8のような手で右辺進出と自陣の安全を図るところのようです。

【下辺は黒に与えますが、中央の黒を攻めることが出来そうですね。
 黒2に白3という手を考えられるか難しいところですが】

変化図8    




第6図 (101手から141手まで)

  変化図9    
  変化図10   

前図白100はさすがに飛び過ぎです。
黒はすかさず変化図9のように割いて行くべきです。

黒に119(19)と構えられ、白からのAのハネがなくなりました。
これで白が断然不利となりました。

【白はAの大事さに気が付いていなかったのでした】

黒31ではBと打つところでしょうか?
白140(40)も不要でしたね。
ここは変化図10のように打つのがいいでしょう。

【黒40にツガれても、白Cで活きですね。
 1手パスしたことになります(残念)】

このへん両者エキサイトしておって、余り局面が見えなかったと同情します。
囲碁はネバリの勝負ですので頑張ってください。




第7図 (142手から166手まで)

【白146(46)にヌクことができたのと、
 白150(50)にツグことができたのは有り難いと思った。
 本当のところはどうだったか・・・?】



第8図 (167手から191手まで(以下省略))

変化図11
変化図12
白174(74)では変化図11のように打った方が得でしょう。





黒は189にはつなげません。 参考図のように黒が落ちます。 キット時間が少なくなっていたのでしょう。

【時間は充分ありましたが、この手は気がつきませんでした。
 結果が5目半の差ですからひっくり返す最後のチャンスでした】







総評:
両者とも効き筋を直ぐ打ってしまう傾向がありますね。
出来れば効き筋は、横目でにらんで、一番効果的な時に打つようにしたら強くなります。
それから、大場と急場の概念を身につけることです。 急場は大場より優先することが多いのです。 碁は常に、石の死活が絡んでおります。
常に相手の石の死に対する恐怖を感じさせるように打って行ければ最高です。
今回は、作戦というより、簡単な手筋の読みの不足目立ちましたね。


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