棋譜検討[2] kiyo 対 rett

途中まで調子良く攻めていたと思ったら、逆に攻められてしまいました。
終盤に大逆転がありました。


NNGS(No Name Go Server) で、打ち始めて間もなく、rett さんとの 初めての対局でした。 講評は、sango(珊瑚) のハンドル名で活躍されている浅井忠さんによるもの です。
【 】内は、本人(kiyo)のコメントです。

      白:kiyo(2k*)
      黒:rett(2k*) 黒5目半コミ出し
              白2目半勝ち

第1図 (1手から20手まで)

白20はやはり、定石の A の方が良いと思います。
【三々の定石で A に打つのはよく見かけて覚えている はずなのに、このように打ったのは、黒を少し圧迫して いるように思ったからかも知れない。 しかし今考えてみるとコスミツケられて押さえると キッてこられたりして良くないようです。】

第2図 (20手から33手まで)


黒31の割打ちはやはり厳しいし、絶好点です。誰が見てもよい点 には、打たれないように、そうなる前に対策を立てるべきです。
このケースでは、白24で A の大ゲイマで受けで対応すべきと 思います。
【白24で A は位が低いように思うので打てない。】

黒31に対して、白32はOKとして、黒33に対しては、B の帽子を一応打つべきです。帽子は上辺の白の一団との関連もあり 面白いと思います。
【言われてみれば B に打つのがよいようです。 32の大ゲイマのところが薄いような気がして守りを兼ねて 次図34に打ったのだと思います。】

第3図 (34手から51手まで)

黒42は、検討図1のヒキが手筋です。黒が2の点にアテならば 白は3とアテ返すのが定型です。

黒51まで、白はいいところがありません。 したがって、黒47または黒49の時点で白は下辺 A に開いて おくしか方法が無かったのではと思います。 そうすれば下辺の黒の薄みも狙えるということです。
【白48、白50は、ハネられるのがいやで、 「どうにも止まらない」状態になっている。 ここで冷静に A に打てるようなら ...】

検討図1

【アテ返す手が読めなかった。 棋譜検討[1]でも類似のコウ含みの形が読めなかった。
このような形が盲点か?】

第4図 (52手から83手まで)

白52以降黒67までのモガキは論外です。
【打ってみないとどうなるかよく分からないのが弱いところです。
「活きがあるかも」、「ひょっとして、相手が間違ってくれるかも」】

以下省略しますが、白が勝ちを納めたのは幸運以外何者もありません。
【白が必敗の形勢です。このあと、黒が信じられないような無理をして くれました。 終局時に白勝ちと表示されて驚きました。】

総評: 私もそうですが、すぐに薄くなってしまいます。ともかく中盤までは 薄い箇所を作っては戦い以前の状況となりますので注意して下さい。 ともかく、大きい石の軍団の生き死には常に念頭において下さい。
自軍の状態が分かることは、相手の軍団の状況も自然と分かるように なります。

本対局の棋譜についてはSGFフォーマットの棋譜データが ここにあります。 棋譜が再現出来るソフトを御持ちの方は、ダウンロードしてご利用下さい。