[数人のパーティの場合]

 数人のパーティを組んでキャンプする場合は、テント、ストーブ、ランタン、予備燃料、コッヘル、食糧などは共同装備として分担すればいいから一人あたりの背負う荷物は少なくなります。パッキングの仕方は今まで説明したセオリーと変わりありませんが、パーティの際のポイントは、体力に合わせてそれぞれの分担を決めることです。とくにいちばんの重量物であるテントは、いちばん体力がある人が持つようにします。分担が決まったら、それぞれの装備に関してそれぞれの担当者が管理に責任を持つことも大切です。
●追記
 パーティでの共同装備の分担は、公平にするのがなかなか難しいところです。いちいち秤にかけて重さを調整するわけにもいかないし……。ぼくがパーティを組む場合、よくやる方法は、装備の重いものから体力順に振り分けて行くという方法です。テントを持つのはパーティの中でいちばん体力のある人、次に重い食料は二番目に体力のある人に、次に重い予備燃料は三番目といった具合に割り振っていくわけです。負担の山分けとでもいったらいいでしょうか。

[オートキャンプの場合]

 オートキャンプの最大の特徴は、積める荷物の量が圧倒的に多いということですね。ラゲッジスペースの大きなワゴンやRVなら、キャンプ用品以外にもマウンテンバイクやフォールディングカヌーなども余裕で搭載できます。
 しかし、いくらスペースがたっぷりあるからといって、なんでもかんでも適当に放り込んでは、どこに何があるのかわからなくなってしまうし、コーナリングで横Gがかかったときに荷崩れを起こして危険です。
 車に荷物をパッキングする場合、まず注意しなければならないのは、左右と前後のバランスです。重量物は、なるべく車の中心近くに集めたほうがハンドリングに与える影響が少なくなります。ツーバーナーストーブやキャンプテーブル、ファミリーテントなどは、なるべく後輪の車軸より前の中央部に積むのがコツです。また、上下のバランスはザックへのパッキングとは逆で、重量物は下、軽いものは上に載せるようにします。重心をなるべく下にするというわけです。
 ステーションワゴンタイプの車なら、ブレーキング時に荷物が居室のほうへ滑り落ちないようにブロックするカーゴネットの使用をお薦めする。
 車のルーフに積載する場合も積み方は同じですが、この場合は、荷崩れを起こすと、そのまま道路に落下して非常に危険なので、全体を覆うカンガルーネットを利用するなどして、荷物の固定は確実にすることが大切です。
 さらに、荷物が多い分、きちんと整理されてないと、いざその装備を使おうというときに、みつからないといった事態も多々起こります。装備はその用途毎に、例えば、食料品とコッヘル、ナイフ、まな板、水タンクなどをキッチン関係として一まとめにコンテナやスタッフバックなどに整理しておくといいでしょう。
●追記
 ぼくがオートキャンプに使用しているのは、4WDのトラックです。このタイプの車は、非常にルーズに荷物が詰める反面、荷崩れなどのトラブルも多いので、気を使います。それでも、ダートを走っているときに、荷台に乗せておいたクーラーバックが暴れて、中のビール缶が破裂、クーラーバッグの中がビール浸しなんてことがよくあります。このときは、2000mを越える峠を越えたので、気圧が下がっていたこともあって、噴水状態でした。その他、ランタンのマントルはバラバラになるし、火屋が割れたこともありました。
 クルマに積む場合、パッキングの方法と同時に、乱暴な運転をしないということもポイントですね(^O^)。

before
next
step5