「素子と姉とカメのトラウマ」
 
 

 10分後、清守は神社の本堂に運び込まれていた。
 清守の手足には『縛』の字が書かれた封縛の札が何枚も貼られ、動きを封じていた。それでも亀だけは首を揺らし口汚く涼音を罵ってはつばを吐くのだった
「ええい、うるさい亀はんどすな。はよ封じてしまいまひょ」
 涼音はさらに懐から札を取り出した。『封印』と書かれたその札には手足を封じている札より複雑に文字が模様をなしていた。
 札に『気』を込めるとボウッと淡い光を発した。
「封印!」
 気合と共に札を股間の亀の頭に貼りつける。
「ぐおおぉおっっ !!」
  バチバチッ バキンッ !!!
「きゃっ」
 涼音の手が弾かれ、札が千切れ飛んだ。亀の妖力が札の霊力を上回ったのだ。
「涼音様っ !! お怪我は !?」
「大丈夫どす。けど困りましたなぁ。この札であかんとなると……」
「……」
「……」
「こんなかで、足の早いのは……
 慎吾はん、ひとつ屋敷まで行っておくれやす」
「はっ」
「そんでな、『封印の紅玉』を持ってきて欲しいんどす」
「あ、アレを……ですか?」
「そうどす」
「アレは……本当によろしいので?」
「これはウチの責任どす。この身をもって解決するしかありまへん」
「わかりました。大急ぎで戻ってきます」
「たのみましたぇ」
 男は一礼すると、飛び出していった。
「ほな、残りのもんは……手筈は分っとりますな」
「はい」
「はっ」
「はい、涼音様…」
 涼音が清守の足元に立つと男たちは涼音と清守の回りに五角形を描いて立つと着物を脱ぎ捨てフンドシ一丁になった。どの男も鍛えられた肉体をしている。男たちは次々に印を結んで九字を唱え始めた。精神を集中させ、『気』を高めていく。
 そして…
  しゃら、しゃら、ぱさっ
 涼音もまた袴、胴衣と脱ぎ捨て、さらしを解いていく。ほどなく男たちと同じくフンドシのみの姿を男たちと妖怪亀の前に晒した。
 実に見事なプロポーションだった。厳しい修行で鍛えられた肉体は隙なく引き締まりながら、それが流れるような女性らしい曲線を描いている。
 普段さらしで押さえつけられて小振りに見える乳房は結構ボリュームがあり、締め付けから開放された豊かな美乳が胸の筋肉に支えられてツンと上向きに突き出していた。

「娘、何のまねじゃ?ワシを悦ばせてくれるのかのう」
 宿った人間の動きを封じられ身動きが取れない亀が首をくねらせ前後に振りながら訊ねた。
「ふふふ、ザンネンどすなぁ。悦ぶのはこのものたちだけなんどす」
 涼音は背後で印を結んでいる男のもとに行くと、フンドシの上から男の股間をなでさすった。
「ううっ」
 男が快感にうめいた。フンドシの前は既に膨れ上がり、布を突き上げている。
 涼音はその男のフンドシを脱がせ、すでに固く屹立している男を手にすると、軽くこすり上げた。
 男は快感に腰を震わせながらもなおも九字を唱えて懸命に精神を集中している。
「ほな、いきますえ。よろしゅうな」
 涼音は男の返事を待たず、シャフトを口に咥えた。たっぷりと唾液を出して太い肉棒にまんべんなく塗りつけ、根元まで飲みこむ。一度離してからカリの裏側に舌を這わせる。
 男は苦悶の表情を浮かべながら快感に耐え、九字を唱えて『気』を練りはじめた。快感によって生じる『性気』を集めて練っている『気』に取り込んでいく。ぼわっと男からオーラが立ち上ってくる。
 涼音は豊満な乳房を寄せて剛直を挟みこみ乳房を上下に揺らしはじめた。柔らかい肉に包まれる感触もまた例えようもなく、さらには舌先で鈴口をちろちろ舐めるのだから男は堪ったモノではなかった。
 男が感じるほどに『性気』があふれ『気』は膨れ上がっていく。
「涼音様! も、もう! く、おおっ!」
 男がもう限界と見た涼音はパイズリをやめ、シャフトを咥えた。さらに男の腰に手を回して抱きしめて深々と飲みこんだ。
 亀頭が生暖かい喉奥の粘膜に触れる快感を合図に、男は快感を集めて練った『気』を睾丸に送りこんだ。
「うおおっっ !!」
 溜りに溜った快感が男の股間で爆発した。雄叫びをあげて男は涼音の喉奥に射精した。
   ドピュッ ドピュッ ドピュッ ……
 男の腰が何度も涼音の喉を突き上げ、大量の精液がしぶいた。涼音はその全てを受け止め飲み下していく。精液と共に『気』も飲み下され、それだけでは足らないとばかりに貪欲に男の全身から精気を吸い取っていく。『気』の制御は陰陽術の基本だ。涼音も男たちも自在に自他の『気』を扱う術を極めている。その気になれば、口だけで男の精気を吸い尽くすこともできるのだ。
「ふぅう……」
 たっぷりと放出した口の中の肉棒が力を失ってしぼんでから、ようやくそれから口を離した。気力のほとんどを涼音に注ぎ込んだ男がガクッとひざを付きその場にへたり込んでしまった。
 一方涼音の方は注ぎ込まれた『気』を取り込んで、身体からあふれるほどだった。その『気』を漏らさぬように丹田(へそのあたり)に集中させる。ほとんどが性欲を元に練った『性気』である。それに触発されて子宮がうずき淫唇が自然と濡れてくるのを感じていた。
「ふう、お疲れどした」
 涼音は男をねぎらうと、次の男にも同じように奉仕し始めた。3人、4人と精を受けると、集めた『気』はもはや押さえきれずに涼音の身体から溢れ出していた。全身を男たちの『性気』が包み込み性感帯を刺激する。乳首は痛いほど屹立し、乳房や喉を剛直で擦られる快感でイキそうになるのを精神力で押さえつけていた。股間はしとどに濡れ、フンドシが股間に貼りついて、肉のカタチがあらわになっていた。フンドシの中央に溜まった蜜が床まで滴り落ちていく。
「ふうぅ……、ハア…ハァ…お疲れどした」
 最後の5人目が果てた。男がひざを付くと同時に、涼音もその場にくず折れてしまった。
 しかし涼音がイッてしまうと集めた『気』が四散してしまう。なんとか精神を集中して『気』を留め続けるのだった。

「涼音様、紅玉を持ってまいりました」
 ほどなく、道場までお使いをしてきた男が戻ってきた。肩で息をする涼音の前に持ってきた包みを広げると、その中にはピンポン玉くらいの大きさの白い玉があった。
「お疲れ様どしたなぁ。
 早速どすが手伝うておくれやす。もう動けんのやわ」
「はっ……では、御免」
 男は涼音の背後に回り、腰を持ち上げて四つん這いにさせた。涼音の花蜜でぐっしょりのフンドシを脱がせると、むわっと雌の匂いが立ちこめた。その中心では淫華が咲き誇り、花芯から止めど無く蜜をこぼして床に染みを作っていた。
  グビリ
 男は喉を鳴らして手にした白い玉を入口に押し当てた。
「ひぃっ」
 涼音はそれだけで快感が股間から脳髄まで貫き、身体を震わせた。
  ピュッ ピュッ
とオシッコのように花蜜が噴き出し男の手と紅玉を濡らす。
「辛抱めされよ」
 男は涼音の腰を押さえながら紅玉をぐいっと押しこんだ。すっかり柔らかくなっている涼音の蜜壷はずるりとそれを受け入れてしまう。
「ああっ くぅっ あ、入ってくるぅ……」
 涼音の中に埋まった紅玉は自ら回転しながら奥に向って動きはじめた。丹田に集めた『気』に反応して吸い寄せられているのだ。
「あっ はああっ 奥に、奥に入ってくるぅ く、ううっ
 い、痛っ いやあぁっ!」
 膣奥に進んだ紅玉が処女膜を押し破り、玉の回転によって膜を引き千切っていた。膣内に血が噴き出し、白い玉が破瓜の血を吸って深紅に染まる。『紅玉』の所以である。
「ひい ひぃいい」
 敏感になっていた肉襞が引き千切られる痛みは尋常ではない。まして、好いた男と情を交わすことなく魔物封じの道具に処女を散らされ、胎内を掻きまわされる痛みと悲しみに、気丈な涼音もつい悲鳴が漏れてしまう。
 しかしこの紅玉は処女の血を触媒にして発動するのだ。しかも5,6人分の精気を与える必要がある。過去には処女の村娘をいけにえにして、魔物を封じたこともあったという。娘と村人が精気を吸い尽くされて命を落としたと伝えられている。
 危険極まりない封印の玉ではあるが、思いのほか手ごわい妖怪亀を封印するには最早この紅玉でなければできないだろう。素子を守るために妖怪に取り付かれてしまった清守は何としても救わなくては。
 その一心で痛みに耐えながら時を待つ。

 やがて紅玉が膣の最奥に達し、なおも奥へと押し上げ子宮口をぐりぐりと擦るのを感じた。
「はああっ!」
 機は満ちた。息を整えると「発動」の念を込めて『気』を押し下げ紅玉に触れさせる。紅玉に触れた『気』はすかさず紅玉に吸い取られた。男たちから集めた『気』が瞬く間に吸い尽くされた。
  どくん
 涼音の胎内で『気』を帯びた紅玉が胎動する。
「さあ、準備は整いましたえ。亀はん、これで最期どす」
「ほう、そんな様子でなにをすると言うのじゃ」
 亀から見ると、涼音が悶え苦しんで、折角集めた『気』が霧散して消えてしまったように見えた。あの白い玉が何か知らないが、
「封印じゃと?できるものならやってみい」
 亀がうそぶいた。

 男2人に抱えられて涼音の身体は清守の股間から生えた亀の真上に運ばれた。膣口から滴る愛液と鮮血が亀の頭を濡らす。そろそろと身体が降ろされ、淫裂が亀を迎え入れる。
 亀の頭と胴は常人のモノより2回りも太く長い。それがずぶりという音と共に紅玉によって穿たれた孔に消えていった。
「ああっ、ふ、太い! はぁああん」
「おおっ柔らかい肉じゃ。これで処女とは信じられんの。どれ、どぉれ」
 亀の声が涼音の腹の中から聞こえてくる。亀は肉棒と化している首を巡らせ、長い舌を繰りだし肉襞を舐め、愛液をすすった。
「はあぁあ 掻きまわされてるぅ はぁああ、んあぁ」
 敏感な膣肉を抉られ、舐められて、涼音は清守の上で腰を振るって快感に悶える。鮮血混じりの愛液が半ばまでしか入っていない胴を伝わって清守の下腹を濡らす。
「奥の玉が邪魔じゃがおぬしの中は絶品じゃぞ。
 これでどうワシを封ずると……
 ん? お、おお !?」
 亀は紅玉が自分の妖気を吸い取っているいることに気が付いた。
「くおお! こういうことか…… おのれぇ!」
 亀は涼音の中で大きく口を開け、紅玉を飲みこもうとした。涼音の腹が異様に脹らみ蠢く。しかし紅玉の回りは霊気の壁ができていて飲みこむことができず、妖力だけがどんどん吸い取られていく。
「ぐぉおお ヤ、ヤメロ! ぐぉお! ぎゃぁああぁぁ……」
 ついに妖怪亀の妖気は全て紅玉に吸いこまれた。
 涼音の胎内で清守の男根に戻ったそれが力を失って萎んでいった。
「やりましたえ 亀はんを封じましたわ、清守はん」
 清守が気絶しているだけで命に別状がないことを確認した涼音が微笑んだ。
 瞳の端に溜まっていた涙が1筋こぼれて落ちた。
 

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