八階に上がると、三人は扉が二つある小部屋に出た。扉は三人の 正面と、左側にあった。 三人は最初に正面の扉を開けて、隣の部屋に入っていった。 その部屋に三人全員が入ると、突然、扉が閉まった。 三人は思わず、上を見た。しかし、天井は少しも動き出す気配は 無かった。 「今度は何だ?」ジルファーが回りを見回す。 「わからんな。レングはどう思う?」 「僕は……」言いかけて、レングは意識を失い、その場に倒れ込ん だ。 それに続くようにジルファーも倒れた。 それを見て、シルファードは急いで、口と鼻を手で抑えた。しか し、すでに意識が朦朧としていた。 (しまった! 催眠ガスか? それとも、毒ガスか……?) しばらくして、シルファードも意識を失ってしまった。 |