三人の王 序章
三人の王

序章


 新世界暦一三四五年。二国間の紛争を切っ掛けに大陸全土を戦場
とした、大戦争は勃発した。
 大陸は弱肉強食の世界となり、力の無い人々は家を捨て、安全な
場所を求めてさまよい歩いた。その数は約二千万人にも及んだ。
 新世界暦一三五〇年。この戦いにより三十七ヶ国あった国々は減
少し、力のある国々だけが大陸に残った。
 その国々とは、無敵王国ファーサル、龍王国ルーフィス、最も古
き王国ローフーン、古代文明を操る機械王国グレンザード、新興国
ジャルサス、そして、ヘルロス、ルーンス、リッペス、リゲンド、
ハームズの十ヶ国である。
 そして、ギース島のロガルド王国がこの大戦争に加わらなかった
唯一の国であった。
 しかし、そんな平和なロガルド王国も含めた、全世界の国々に新
たな驚異が迫ろうとしていたのであった。
第一章 旅立ち


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