−最終日−
外は小雨が降ったり止んだりしている。バスの窓の外には畑が広がる。ここ淡路の特産は玉葱である。畑のあちこちに屋根だけで壁の無い小屋が幾つも建っていて、その中いっぱいに玉葱が干してある。そういえば昨夜の夕飯の玉葱、そして朝のバイキングの玉葱もなかなかの美味だった。あれはこうして干されて出荷されているのだねぇ…と改めて知る。そんな風景を眺めている間にもバスは一気に淡路島を縦断し、あっさり明石海峡の橋まで着いてしまった。橋の向こうはもう神戸である。風を切って走るバス、対岸とこちらの風景の差に唖然としながら、一行は無事淡路島を脱出した。
途中一度出るには出た。神戸まで来てスイーツを食べずに帰るのは嫌だったから。ハンズの前にあるケーキ屋さんでケーキとお茶を楽しむ。そしてまたハンズに戻るのであった。荷物もお土産も大量だから、見るだけ…のつもりではあったけれど、このお店でそれは有り得ない。出てきた時にはしっかりと紙袋が増えておりました。 その中のひとつが“アントクアリゥム”。これ、NASAが宇宙実験で蟻を飼育するのに使ったのと同じ、特殊なジェルを封じ込めた蟻の飼育キット。ジェルには蟻が生きる上で必要充分な栄養と水分が含まれていて、そのジェル自体を掘る事で巣穴も作れるという代物なのである。 そんなこんなでハンズを出たのは夕方の5時過ぎになっていた。外は本格的な雨。既に神戸観光はどこへやらという感じだが、流石にもう帰らないと今日中に家まで辿り着けるかすら不安だ。預けてあった荷物を抱えて帰宅の途に着く我が一行であった。
そして帰りついた晩、超大型台風が四国に上陸しました。勢力が強い上に極めてゆっくりとした台風で、四国地方には甚大な被害がありました。旅の途中に通ってきた、あの町、あの村の名前を、何回もニュースで聞きました。後1日ズレていれば、無事に帰れたか判りません。それを思えば、3日目までの晴れた天気は本当に運が良かったと思います。被害を被った四国の場所場所の、一日も早い復旧を祈ります。 来年はどこへ行くのでしょう。でもきっとどこへ行っても、新たな発見と感動を見つけるに違いありません。そんな旅をまだまだ続けたいものです。 |