第61話 城塞都市


 えー、毎回この前口上の出だしに苦労するんですよね。あとはインチキな次回予告、結構元ネタ判らない人もいるんじゃないかと思うんですが……ま、そのうち判るときが来るかも知れませんので気長に読んで下さい、はい。どうしても判らなかったらメールででも訊いてくれればお答えしますが……訊くだけの価値があるかどうかは判りませんよ。

 とにかく、ドムドーラの町から南東にあるというメルキドを目指して旅立った勇者たちです。ところが、歩き続けた先に見えてきたものは……


ひでかず(以下、ひで)「あれはどう見ても祠だよね」


 そう、それはどう見てもこぢんまりとしたほこらそのものでした。


まさはる(以下、まさ)「うーん、とにかく入ってみようか」
ほだか(以下、ほだ)「おうおう、前回とはうってかわって落ち着いたじゃん」
まさ「まあな、俺ももう大人ってことだ」
ともき(以下、とも)「まぁそういうことにしといてやろう」


 とかなんとか言いながらほこらに入った四人です。ほこらは上下二階建てになっていまして、主はどうも二階にいるようです。

ほだ「こんちわー」
とも「酒屋かお前は」


 階段を登ってみるとそこにはきちんと整備された部屋があり、玉座にはエルフの女性が座っていました。



ほだ「ん?なんかどっかで聞いたような声だ……」

*「そして あの日 4月10日に
  ルビスさまにかわり ほだかに
  よびかけたのも このわたし。


ほだ「あ゛!!思い出した!夢の中で俺を『おちょうしもの』と断定した謎の声だ!!」
まさ「断定されたのか……」
ひで「あながちハズレでもないんじゃない?」

*「あの時は ずいぶんと
  失礼なことを いったかも
  知れません。許してくださいね。


ほだ「……ま、今は性格違うから別にいいけどさ」
とも「いつの間にやら『しあわせもの』だもんな」

*「しかし ほだかは ついに
  ここまで 来てくれました。


ほだ「いや、別に来たくて来たわけじゃなくて……メルキドを探してただけなんだけどな」


*「わたしの 想いをこめ
  あなたに この 雨雲のつえを
  さずけましょう。


とも「有り難く頂戴しましょう」
ほだ「あっ、俺にくれるって言ったのに……」
とも「賢者としては、杖だとか帽子だとか魔法っぽいグッズを研究したいんだよ」
ほだ「チェッ」


 とりあえず、貰うものを貰った勇者たちはとっとと退散することにしました。メルキドの町を見つけることが最重要課題ですものね。
 どうも途中で道を間違ったらしいと気付いた勇者たちは、とりあえず引き返して別の道を進み、それらしき町を見つけることに成功しました。ほこらよりちょっと北にありました。


まさ「うわ、あれ土嚢だよ」
ひで「あれで魔王から身を守ろうっていうのかな?」


 勇んで街に入った一行ですが……どうも様子が変なことに気付きました。


とも「なんだ!?店がほとんど休みだぞ」
ひで「武器屋も休みだ……」
ほだ「町を歩いてる人もあんまりいないぞ……」


まさ「うわ最悪……」
ほだ「カベだけ立派でも、肝心の心がこれじゃ駄目だなぁ」


 そう、このメルキドの人々は絶望しきっていたのでした。それでも諦めきれない勇者たち、町の中をいろいろと探索して回ります。

*「むにゃむにゃ……。
  はい いらっしゃい。
  ぐうぐう……。



*「わしは 魔法のちからで動く
  人形の研究を している。
  巨大な人形を つくって
  この町を まもらせようと
  思っておるのじゃ。
  そうじゃ!そいつの名前は
  ゴーレムにしようぞ!
  うむ 強そうで よい名前じゃ!



*「ぐうぐう……。



まさ「なんだよ、どいつもふにゃふにゃしてるか現実逃避してるかのどっちかじゃないか!」
ほだ「んむ、格闘場はヒートアップしておったぞよ」
まさ「な!遊んで来たのか?」
ほだ「それがボロ儲けでな。笑いが止まらないよ」
ひで「凄いんだよ、【まほうおばば:1.2倍、ヘルコンドル:180倍、シャーマン:32倍】でさ、この人いきなりヘルコンドルに480ゴールド賭けてんの」
とも「ほー、それで?実力的にはそんなもんだろうな、まほうおばばのベギラマ2発くらいでヘルコンドルもシャーマンもアッサリ死ぬからな」
ほだ「フッ、忘れてないか?ヘルコンドルには伝家の宝刀【バシルーラ】があるってことを!」
まさ「あっ!!」
ひで「いきなりまほうおばばを吹き飛ばして、残ったシャーマンもバシルーラ。それでおしまい」
ほだ「あっはっは、実戦経験者を舐めんなよ!モンスターの特性を知り己を知れば百戦危うからず!!武器屋も道具屋も営業放棄してる町なんぞに舐められてたまるか!」


 そんなことを言いながらぶらぶらと町を歩いていると……バリヤー地帯に囲まれた場所に、一人の変な老人がいました。

まさ「ま、無駄だろうが一応話しかけておこう」
とも「そだな。すみませーん」


ほだ「うわっ!?」



 なんでこう、突然本題に入る人ばっかりなんでしょうね?

ひで「ったく、脅かさないでよ」
まさ「待て、重要なこと言ってるぞ。よく聞いておけ」


*「この3つを たずさえ
  聖なるほこらへ むかうがよい。


ほだ「……それだけ?」
とも「……意外にアッサリしてんな」
まさ「待てよ……【聖なるまもり】は確かルビス様を助けたときに貰ったよな」
ひで「あ、【太陽の石】は僕が持ってるよ」
とも「そして【雨雲のつえ】はさっき貰った」
ほだ「……と、言うことは」
まさ「うむ」


 一同、うなづきます。

まさ「その【聖なるほこら】とやらに行けば道は開ける!」
ほだ「うおーっ、なんか盛り上がってきたなぁ!頑張っちゃうよおじさんは!」



 さあ、なんだか大詰め感が漂って参りました今日この頃いかがお過ごしでしょうか……って、ここでボケても意味がないんですがとにかく!魔王の島へと渡るための最重要ヒントを手に入れましたよ!そしてそのヒントが示すアイテムは、既に勇者たちの手中に!!いやがおうでも盛り上がって参りました今日この頃……って、もういいですね。さあ、いよいよ魔王征伐の時は近い!……といった所で今回はおしまいです。さてさて、これからどうなりますやら。




 では、次のお話でお会いしましょう。
 世界がこのまま平和でありますように……







注・一部ゲーム画像に見えるものは合成画像です。実際には存在しないイベントがありますのでご注意ください。

次回予告


 ネタ切れ……それは創作者にとって恐怖すべき事態である。そんな時、よそから持ってきたものを自作に流用する行為がどこまで許容されるのか……それは、どこまで開き直れるかどうかにかかっていると言っても過言ではない。題材にしたことを隠さず、また判りやすく使うことでそれは【パロディー】や【オマージュ】と呼ばれるものになるが、あくまで自作だと言い張り何の工夫もなく流用すればそれは【パクリ】となる。


まさ「だからって!!それ自体をネタにしてどうするんだ!!」
???「フフフ……そうも言ってられぬ事態なのだよ!更新の時は刻一刻と迫る、本文は出来ている!なのに、なのにオマケが完成していないという理由はあまりにも情けない!!」
ほだ「馬鹿な!?それは自殺行為だ!!」
???「だから!一度きりの過ちだとするならば問題なかろう!!」
ひで「そんな身勝手が通用するかよ!そうやって逃げ道を作れば、またそこを使うことになる」
???「フ、青臭いことを言う!……そこのは、現状を理解しているようだが?」
とも「確かに……このまま遅延することは許されないことだ……」



 見切り発車と呼びたければ呼べ!まさか次回予告のネタに困ることになろうとは……というより60回を越える連載回数になろうとは、神ならぬ管理人に判ろうはずがない!!


 次回、ドラゴンクエストIII「次回予告、ネタ切れ」、ご期待ください!
 (内容及びサブタイトルは変更になる場合があります。ご了承ください)










第62話へ

「DQ3-Replay」トップに戻る