第59話 はぐれ勇者情熱系
さて、前回で精霊ルビスを復活させた勇者たちですが、今回はマイラを離れてラダトーム周辺まで戻ってきましたよ。 ほだか(以下、ほだ)「うむ、ロープレの鉄則を忘れていたよ」 まさはる(以下、まさ)「ロープレの鉄則?」 ほだ「そうさ。考えても見ろ、僕たちはいきなり船でマイラに向かった。これは原則に大きく反していると言ってもいいんじゃないか?」 ひでかず(以下、ひで)「どういうこと?」 ともき(以下、とも)「つまり、徒歩で行ける場所をもっと探索せよということだな」 ほだ「そのとおり!例えばここから北には確かガライとかいう吟遊詩人の家があったが……そこに至るまでの道程に何があるのか、我々は知らない」 ひで「ふむ、何か重要なアイテムが手に入るってことも考えられる訳か」 おお、なんか実になる話をしてますね。 まさ「しかし、何もないことだって考えられるぞ」 ほだ「そこで、これだ」 勇者は一枚の地図を取り出しました。 とも「おいおい、上の世界の地図は使えないんだぞ?」 ほだ「ふっふっふ、これは僕が偶然入手した妖精の地図だ……つまり、この地図はアレフガルドの地図なのだよ!」 ![]() ひで「へえ、こんな形してるんだ?」 とも「以外と狭いな」 ほだ「いいかね、この灰色の部分はまだ僕たちが到達していない場所だ。そしてこの地図上から考察されることは、街が少なくともあと2つ、多くて3つはあるらしいということだ」 まさ「その根拠は?」 ほだ「地図の北半分に、ゾーマの城も合わせて街は3つだ。そして広さから言えば南半分の方が広い。となれば、純粋に人の住む街が3つはあってもいいだろう?」 とも「うわっ、すごく根拠がない……」 えっへん、と胸を張る勇者を放っておいて、残りの3人は密談モードに入ります。 まさ「どうする?あいつあんなこと言ってるけどさ」 ひで「船で回った方が楽だと思うけど」 とも「うーん、個人的に言わせてもらえば、地図を全てはっきりさせたいっていうのはあるな」 まさ「ゲー、まさか歩くのか?」 とも「だって仕方ないだろう?それに、地図の縮尺から言うと、ここあんまり広くないぜ」 ひで「僕は別にどっちでもいいけどさ。海の敵よりも陸の敵の方が戦いやすいし」 ほだ「おーいみんな、出発するぞ!」 まさ「げ、あいつやる気まんまんだよ」 ひで「いいんじゃない?前回ルビス様にアイテム貰って張り切ってるんだよ。僕もご褒美くらい欲しいし、ここに来てまだ新しい武器防具買ってもらってないから稼ぎたいし」 とも「ま、ここまで来たんだ、頑張ろうぜ」 まさ「……仕方ないな、俺の新しい防具が落ちてるかも知れないしな!」 というわけで、今回勇者たちは徒歩による探索モードです。まずは北、次いで南下しつつ街を探すというルートに決定です。 まぁある程度レベルも上がっていてしかも肉弾戦能力に長けているパーティーですから、ごくすんなりといくつかの洞窟をクリアしてしまいました。あ、いちおうその模様をお知らせしておきましょうか。 まずはラダトーム北西、ガライの実家途中の洞窟ですが……こちらは回復を含む魔法全てが使えないと言う極めて特殊な洞窟でした。ま、肉弾戦の得意なパーティーにとってはあまり効果のある制限というわけでもなかったのですが、ね。なんたって素早さが高く手の早い武闘家がいれば、大概の敵に対して先制攻撃ができますからね。ちなみに潜入途中でトロルキングを倒したら「雷神の剣」を貰いました。これは戦士ひでかずが装備します。 まさ「手が早い、って表現はちょっとひっかかるな……俺はプラトニック派なんだ」 ……まぁとにかく、ここでの戦果は「勇者の盾」でした。ご想像通り、勇者専用の盾です。 ![]() ひで「よし、じゃあ次は僕用のだぞきっと」 まさ「甘いな、次は俺用に決まってる」 さて、そこから今度は南下します。まだ見ぬ南大陸へと突入です!……と、北と南の境ぐらいに洞窟を発見したのでさっそく潜入する勇者たちです。ここは別に制限などはありませんでしたが、やけに小部屋やダミーの通路が多く、迷宮とまではいきませんが比較的面倒なタイプのダンジョンでした。ここでの戦果は…… ![]() ![]() まさ「くわーっろくでもねぇ!お前にやる!」 ひで「いらないよ、なんで呪いの武具なんか装備しなくちゃいけないんだ」 その他はお金や小さなメダルだけでしたので、あまり実のある洞窟探査ではなかったようです。でもまぁ、経験値少し稼げただけでも良しとしなきゃ、ね。 とも「うむ、どうせ俺用の武具は店で売ってるだろうから……金を稼げたのは大きいな」 ほだ「くふふふふ、順調に揃ってるじゃないの!主人公専用の武装が!」 まさ「いいよな、どうせ俺たちは量産型みたいなもんだからな」 ひで「せめて汎用型くらいにしとこうよ……」 ぶつくさ言いながらも南大陸に入ります。ちょっぴり強い敵と戦いながらさらに南下を続けていくと……そこにあったのは…… ![]() まさ「街だ!」 南大陸で初めて見つけた街、そこでどんなドラマが繰り広げられるのか!?新しい武具や情報は手にはいるのか!?それは次回明らかになる……といった所で今回はおしまいです。さてさて、これからどうなりますやら。 では、次のお話でお会いしましょう。 世界がこのまま平和でありますように…… 次回予告 ついに決勝大会の朝が来た。気勢上がる北明高校ナインの中で、ただ一人賢者だけは今日の対戦相手・新得工業のエース、倉田の投球に不安を抱いていた。かつて練習試合で対戦した時、僅か2安打に抑えられた苦い過去の相手がさらに腕を磨いて登場する……陽気に浮かれる勇者たちを後目に、ビデオでチェックを始める賢者だった。 まさ「よっし、ここらで本気を出すとするか!」 ほだ「おう、じゃあ俺もそうしようかなっと!」 ???「どうですうちのエースは?なかなかの仕上がりでしょう?」 とも「クッ……」 ???「悪いですけど今日は打たせませんよ?もっとも、打たれるとは思ってませんがね」 ひで「なかなか速くなってるよ」 とも「馬鹿言え、アイツは確実に球威を増してる!油断してたら、こっちが負けるぞ!」 倉田のセンターバックスクリーンへの2ランで幕を開けた決勝大会。油断したナインは、倉田の変身ぶりに驚愕し、戦意を失う。しかしその時、ベンチ裏でビデオチェックしていた賢者は、ついに倉田の致命的な欠陥を発見する!! 次回、ドラゴンクエストIII「唸れ白球・予選最終日」、ご期待ください! (内容及びサブタイトルは変更になる場合があります。ご了承ください) 第60話へ 「DQ3-Replay」トップに戻る |