第49話 伝説の不死鳥ラーミア爆誕


 さあ、いよいよお話もクライマックスに向けて盛り上がってまいりました!最後のオーブを手に入れた勇者たち、レイアムランドの祭壇へと向かいます。


ほだか(以下、ほだ)「うー寒い。こんな寒い所にどうして祭壇なんか作ったんだろ?」
まさはる(以下、まさ)「寒いからだろ?普通の人間は近寄れないし」
ひでかず(以下、ひで)「……あと少し、あと少しで世界に平和が来るんだ」
ともき(以下、とも)「そうだな、そしたら思いっきり酒でも飲もうぜ!」
ひで「あっ、僕アルコール駄目だからパス」
とも「……」

 そんなことをしゃべくりながら氷の大地を踏みしめて、ついに祭壇を発見しました!夕暮れになっちゃいましたけれどね。


ほだ「よし、行くぞ!」
とも「おう!」


 勇者たちはズカズカと神殿の中へと入っていきます。こじんまりとした神殿の中にはたくさんの台座があり、そして双子と思われる小美人さんたちがいたのです!まるで「モ○ラ」……


まさ「うわっ、驚いたっ!」
ひで「ハモってる……けど、ちょっとズレてる?」

 双子の小美人さんは驚く勇者たちを後目に、マイペースを守って話し続けます。どちらかというと事務的な口調です。

*「たまごを まもっています。
*「たまごを まもっています。

ほだ「は、はぁ……」

*「世界中に ちらばる
  6つの オーブを きんの台座に
  ささげたとき……。

まさ「オーブって、これでしょ?」

 まさはるが道具袋から取りだしたイエローオーブを小美人さんに見せます。が、小美人さんはそんなことはまるでお構いなしです。

*「伝説の不死鳥 ラーミアは
  よみがえりましょう。


ひで「あはは、声が完全にハモってる」
ほだ「んなこたぁどうでもいいんだよ。でわでわ諸君、さっそく台座にオーブを捧げようではないか」
とも「おう!……って俺さっきも言ったな」


 とにかくまぁ、オーブを台座に捧げますよ。















ひで「さあ、残るはシルバーオーブだけだね」
とも「いいからさっさと置けよ」
ひで「わかってるよ……ちょっとは感慨に浸らせてくれたっていいじゃないか」





 最後のオーブを祭壇にささげると、オーブは突然輝きだしました!

ほだ「ど、どうしたんだ!?」
ひで「し、しらないよ!!」
まさ「置く場所を間違ったのか!?」
とも「い、いやよく見ろ!あの光は……!!」


とも「暖かい、清らかな光だ!!」


 そうです、オーブから生まれた清らかな光が、祭壇の上に安置されている卵を照らしているではありませんか!そして、その6色の光に照らされた卵は、まるで産まれる直前の鳥の卵のように動き出したではありませんか!!


 そして、さきほどまで事務口調だった双子の小美人さんが、とても優しい口調で語りだしたのです。

*「この日を どんなに
*「この日を どんなに
  待ちのぞんでいたことでしょう。
  待ちのぞんでいたことでしょう。

*「さあ 祈りましょう。
*「さあ 祈りましょう。
*「ときは 来たれり。
*「いまこそ 目覚めるとき。

*「大空は おまえのもの。
*「舞い上がれ 空たかく!




 小美人さんの祈りと共に卵が割れ、中から綺麗な鳥が産まれました!これが不死鳥ラーミアなのでしょうか!?
 その鳥は二、三度高い声で鳴くと、悠然と翼を広げて神殿の上空を飛び回り、外へと舞い降りました。

*「伝説の不死鳥 ラーミアは
  よみがえりました。
*「ラーミアは 神のしもべ。
*「心ただしきものだけが
*「その背に のることを
  許されるのです。

*「さあ ラーミアが
  あなたがたを 待っています。
*「外にでて ごらんなさい。


 ぼーっとしたまま立ちすくむ勇者たちです。

ほだ「……」
まさ「……」
ひで「……」
とも「……」

*「さあ ラーミアが
  あなたがたを 待っています。
*「外にでて ごらんなさい。


ほだ「あ、ああ、みんな行くぞ!」


 声がうわずっています(笑)。勇者たちは急いではしごを降り、外に出ました。すると、雪原の上に待っていたのはまさしく先ほどの鳥……不死鳥ラーミアだったのです!!


まさ「よっしゃ、これでバラモスの城へ行ける!」
とも「いよいよだな……首を洗って待っていろよ、バラモスめ!」
ほだ「……」
ひで「あれ?どうしたの?」
ほだ「いや……俺、じつは高所恐怖症なんだ……」
とも「いいから乗れよ、ほら!」
ほだ「うわーい、怖いようっ!!」
まさ「よし、出発だ!!」




 さぁ、無理矢理ラーミアに乗せられた勇者ですが、これでバラモスを倒しに行くことが出来ます!お話もついにクライマックス!!といった所で今回はおしまいです。さてさて、これからどうなりますやら。


 では、次のお話でお会いしましょう。
 世界がこのまま平和でありますように……









次回予告


 旧ネクロゴンド城、現バラモス城に舞い降りるラーミア。そして続く難関を突破した勇者たちが対峙するのは、世界を暗黒に放り込んだ張本人の魔王バラモスだった……!!



???「そうか……ついに連中が……」
???「どういたします?」
???「どういう意味だ?」
???「子でありましょう?」
???「フ、既に断ち切った縁、今さら未練もないわ。我が血の流れがそうさせるのなら、私自らの手でその流れを消し去るのみ。気遣いは無用だ」
???「……ははっ」


まさ「いい加減くたばれ!」
???「この力!?まさか……」
とも「うるさいってんだよ!!」


ひで「いいのかい?」
ほだ「……爺ちゃんも、母さんも苦労してきたんだ……こんな親父のために……みんな、みんな期待して、夢を見て、勇気づけられて……」
???「愚かな……人間というものはどこまで愚かなのだろうな?その愚かさ、その甘さこそが、私が捨て去りたかったものなのだよ!」
ほだ「……俺の親父、勇者オルテガは死んだ!魔王のしもべと戦って、ギアガの大穴で死んだんだ!構うものか、みんなそいつを叩きのめせ!!そいつは親父じゃない、親父なんかじゃないッ!!」
???「フ、我が血族と思えばこそ、私と共に歩む最後の機会を与えてやったつもりなのだが……仕方ない、その甘さを抱いたまま無限の回廊へと落ちるがいい、さらばだ!愚かな息子よ!」
ほだ「まだ言うか、クソ親父ィィィィィッッッ!!!!」




 次回、ドラゴンクエストIII・最終回「決戦、バラモス城」、ご期待ください!
 (内容及びサブタイトルは変更になる場合があります。ご了承ください)










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