第48話 目指せバラモス城


 さて、勇者サイモンの魂からガイアの剣を託された勇者たちです。火山と言えば、イシスの東にある火山くらいしか思いつかない勇者たちは、さっそく火山へとやってきました。

 ちょっと急いでます(苦笑)。ストーリーをきっちりすすめるためには、冗長な部分をカットすることも必要なのですよ。今まではカットしてなかったんですけどね。


ほだか(以下、ほだ)「火山の火口に投げ込めってかい。なんかもったいないな」
まさはる(以下、まさ)「船はこれ以上進めないし、道もない。投げ込むしかないだろ?」
ひでかず(以下、ひで)「どうせたいした威力の剣でもないしね」
ともき(以下、とも)「あっさり言うなぁ」


 ま、悩んでいても始まりません。勇者はガイアの剣を火口に放り込みました!



ほだ「さて、何が起きるのかな?」



 と、突然地響きが起こりました。ゆさゆさと地面が揺れています。地震です!


まさ「おおう!大震災だ!」
ひで「見て!火口からマグマが!!」


 なんと、流れだしたマグマが川を埋めていきます!これは意外な展開になってきました。


まさ「おおっ、向こう側に溶岩流が!」


 溶岩流は瞬く間に川をせき止め、冷えていきます。そして待つこと数時間(ゲーム内時間)、すっかり冷え切った溶岩によって向こう側へと渡る道が出来たのでした!


ほだ「なるほど、この先がいよいよバラモスの城ってわけか」
とも「行こうぜ、旅の終着点がもうすぐそこに迫っているんだ!」
ひで「はて?オーブって何のためにあるんだっけ?」


 小さな疑問を抱えたまま、一行はずんずんと未知の大地を進んでいきます。途中で出てくるモンスターも、今の勇者達には障害にすらなりません。いやあ、強くなったものです。


まさ「洞窟だ」


 まさはるが指さす先には、岩山にぽっかりとその口を開ける洞窟がありました。いかにも『ラストダンヂョン』といった感じの漂う洞窟です。


とも「へへ、テンション上がってるからな、一気にクリアしちゃる!」
ほだ「行くぞ者共!」
まさ「おうよ!」


 さて、洞窟の中における勇者達の詳しい中継はカットさせて頂きます。だって、『ぬお〜!』とか『こなくそっ!』とか『でりゃあ〜!』とか『殺すぞコラ!』とか、そういう感じのことしかしていないんですもの。

 あっ、とりあえずこの洞窟内で『稲妻の剣』と『刃の鎧』を手に入れたことだけを明記しておきます。


 洞窟から出た勇者達の目の前には、なんとぼろぼろに朽ちた城の姿が!あれが噂のバラモス城(旧ネクロゴンド城)なのでしょうか!?


ひで「……どうでもいいけどさ、橋がないよ」
ほだ「うそ!?」


 なんとバラモス城は湖上にあり、かつてガイドブックにデートの名所として載ったこともある橋は橋脚を残して無惨に破壊されていたのでした!しかも島は岸壁に囲まれており、船やイカダでの上陸も無理そうです。


まさ「ここまで来ておあずけかよ!?」
とも「ううむ、まだ何か足りないっていうのか……ん?あそこになんかあるぞ」


 ともきは右手の方角にほこらを発見しました。このあたりのモンスターは結構強いのですが、それにも負けずに頑張っているほこら、きっと何かがあるに違いありません!


ほだ「あそこから地下道で行くってことか?」
ひで「さあ」


 ちょっと気勢をそがれた格好の勇者たちですが……とにかく、ほこらの中を覗いてみることにしました。

とも「こんにちはぁ……」


 ほこらの中には一人の禿げ上がったオヤジがいました。こんな危険な場所とは場違いの、ふつうのオヤジです。



 オヤジはあたりに轟くくらい大きな声で怒鳴りました!

ひで「つっ……嫌な予感はしてたんだよね……」
まさ「耳がキーンとしてるぞ……」
ほだ「ちゃーんと耳栓用意してたもんね、俺は♪」
とも「俺だって♪」
まさ「き、きったねぇ!」

 なにやってんでしょうかね、この人たちは(苦笑)。とにかく、オヤジはよく通る声で高らかに叫びます。当人は叫んでいるつもりなど微塵もないのでしょうが……


*「さあ このシルバーオーブを
  さずけようぞ!

ほだ「シルバーオーブ!」
とも「これで6つのオーブが揃ったということか?」

*「そなたなら きっと 魔王を
  うち滅ぼしてくれるであろう!

ほだ「当たり前だ、そのために長く苦しい旅をしてきたんだ、なぁ?」
とも「そうそう、大船に乗ったつもりで任せてくださいよ!」

*「伝説の不死鳥 ラーミアも
  そなたらの助けと
  なって くれるであろう。


 オヤジの話が一段落したのをきっかけに、まさはるとひでかずは一目散に逃げ出しました。耳を塞いでいても普通の音量で聞こえるほどの大声、これはたまったものではありません。

ほだ「おいおい、どうしたんだそんなに慌てて」
まさ「鼓膜が破れるかと思ったぞ!」
ほだ「こらこら、私に怒っても仕方なかろう?それに、まだ不死鳥ラーミアについて聞いてないんだ。戻るぞ」
ひで「冗談!」
とも「ま、それはともかくとして……これでオーブが揃った。そして不死鳥ラーミア、これも一連のイベントの続きと考えてまぁ間違いないと思う」
ほだ「……なんかまとめに入ってない?」
とも「いいから聞け!……次の目的地は……」
ひで「レイアムランドだよ!ユキちゃんが教えてくれたろう、オーブを捧げる神殿があるって」
まさ「そ、そうだったっけな……」
とも「そうそう、とにかくレイアムランドだ!」
ほだ「うーむ……まぁいい、行こう!」


 そのへんの顛末は第30話あたりを参照してくださいませませ……というわけで、お話が盛り上がってきた所で今回はおしまいです。さてさて、これからどうなりますやら。


 では、次のお話でお会いしましょう。
 世界がこのまま平和でありますように……









次回予告



 エジンベア沿岸に位置する30バンチ島へとたどり着いた勇者たち。そこには、かつて魔王バラモスに対抗すべく人々が集った街があった……
 地上支配をより強固なものにするために、バラモスは30バンチ島に対して毒ガス攻撃を仕掛け、街は全滅しその廃墟のみが現在も悲しげに揺れている……



???「魔物は、人を恐れているのだ……」
ほだ「勇者を生むから?」
???「勇者をエスパーか何かのように考えているから、いつか人間に主権を侵害されると思ってしまうのさ」


???「気をつけろ!そいつはタダモノじゃない!……今私は、タダモノじゃないと言った……この感じ方が、知らず知らずのうちに反感になる……これが、オールドタイプということなのか……」



 戦いの中で散り行く命……その光芒の中に、少年は何を見るのか。

 次回、機動勇者ドラゴンクエストIII「サイド1の脱出」、君は刻の涙を見る……
 (内容及びサブタイトルは変更になる場合があります。ご了承ください)










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