第45話 骨の道標


 忘れられた島、ルザミを離れて船に揺られる勇者たち。「船乗りの骨」の指し示す方向にどんぶらこっこ、どんぶらこっこと揺られていきました。


まさはる(以下、まさ)「やっぱりロマリア近くに来たな」
ともき(以下、とも)「俺の計算通りだね」
ひでかず(以下、ひで)「ロマリアと言えば地下の闘技場!1度行ってみたいんだよなぁ……」
ほだか(以下、ほだ)「一連のイベントが終わってからな。変に息抜きしちまうと、後がつらくなるぞ」
ひで「むふ〜、ならせめて宿屋に泊まろうよ、ね?」


 というわけで、久々の上陸です。ロマリア城下の宿屋で一泊します。



ひで「イヤッホー!大当たりだ!」
ほだ「うはは、ボロい儲けだ♪」

 ……宿屋に泊まっているはずなんですが、ひでかずとほだかだけ宿屋を抜け出して闘技場にいます。賭事なんて勇者のすることではないと思うのですが、思わぬ大当たりに大興奮の二人です。


ほだ「ぬお〜、外れた〜!!」
ひで「だからはぐれメタルだって言ったのに」
ほだ「馬鹿言え、1.3倍なんていうシケた倍率は駄目だ!」

 ……アホですな。



ほだ「ほれ見ろ、負けなんかこれでチャラだぜ!」
ひで「儲かるね〜、大富豪気分だよ」


 とまぁ、こんな調子で勝ち続ければ胴元に睨まれて当然です。さんざん勝った後で怖いおにいちゃんが数名でてきまして、つまみ出されました(笑)。さすがに一般市民相手に戦いを挑むことは、勇者たるものできません。


ほだ「しかし勝ったよな〜、金額的には大したことはなかったけど」
ひで「爽快感を買ったようなものだよね。いやいや、堪能した堪能した」
ほだ「あとはそしらぬ顔で宿に戻ればOK、と」
ひで「明日も早いから、さっさと寝よう」


 次の朝、ほだかとひでかずは睡眠不足。重たい頭を振りながら船に乗りました。

ひで「眠い……」
ほだ「ふぁ〜あ……」
まさ「何あくびしてんだよ」
とも「たっぷり寝たじゃないか」


 さて、寝ぼけ眼を擦りながら「船乗りの骨」を使ってみると……「南に2、東に3」と出ました……


ほだ「ん?ずいぶんぼろっちい船があるぞ」
ひで「眠い……」


まさ「あっ、あれが噂の幽霊船か!?」
とも「そのようだな……よし、さっそく乗り移って探険だ!」
ほだ「眠たいなぁ……」
ひで「早く終わらせて寝よう……」



 さぁ、いよいよ幽霊船にたどり着きました!オリビア岬を通るためのアイテムは手に入るのでしょうか!?そして勇者サイモンの運命は!?といった所で今回はおしまいです。さてさて、これからどうなりますやら。


 では、次のお話でお会いしましょう。
 世界がこのまま平和でありますように……









次回予告



 軌道を失った船が接舷したのは、古びた帆船だった。しかし、船体ナンバーから照会したその船はわずか数日前に行方不明になったはずのものだった……



???「この船内の荒れ方は、だいたい100年くらい経過したものです。誰も手入れをしないと、こういう荒れ方になります」
ほだ「合成強化繊維の服がボロボロだ……」
???「管理委員会に報告してきます」


まさ「真っ暗だ……誰か乗っているぞ……」
???「サスクハナの動力を回します」
ひで「うわっ!!ガガガガ、ガイコツだ〜!!」


とも「誰か来る!」
???「そそそそんな、生命反応はないのに!」


 時を進める能力を持った魔女は、勇者たちの若い息吹を感じてサスクハナを解放する。自分の胸にも、青春の炎が燃えていた時があったと、涙を流して微笑んだ……その涙を見て、勇者たちは後悔なきように明日を生きることを、密かに胸に誓う。
 しかし、後悔というものは、どんな場所から発生するか判らない……だから、精一杯生きて、誇りを持ちたいとも思うのだ。


 次回、ドラゴンクエストIII「時のサルガッソー」、ご期待ください!
 (内容及びサブタイトルは変更になる場合があります。ご了承ください)










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