第11話 目覚めの村
さて、前回のスペシャルはいかがでしたでしょうか?実際のゲームにはああいうシナリオはないんですけどね、試しにアレンジしてみたのです。そのうちまたやるかも…… ほだか(以下、ほだ)「前回の事は忘れて、さっさと先に進もうぜ」 まさはる(以下、まさ)「うぷぷぷ……何言ってんだよ、このラブコメ男!」 ほだ「てっ、てめえ!それは言うな!」 ひでかず(以下、ひで)「言うな、といわれると言いたくなるのが人情ってもんじゃない?」 ほだ「そんなものは人情とは呼ばん!」 ……ちょっと後遺症が残りそうですね(笑)。それはともかくとして。 ともき(以下、とも)「そうだぞお前たち。あんまりバカやってると、後がつらくなるぜ」 まさ「どういうことだ?」 とも「……次に餌食になるのは、俺たち3人の中の1人だっていうことさ。ま、俺はグラフィックが老人だから、そんなにこっ恥ずかしい役柄は回ってこないだろうがね」 ひで「……自重、しよう」 まさ「へっ、その時はその時、今を楽しく生きちゃるぜ!……てなわけでラブコメ男、これからどこを目指すんだ?」 ほだ「……まだ言うか、こいつ」 ほだかはため息をついて、道具袋の中から「目覚めの粉」を取り出しました。 ほだ「何のために俺たちが『夢見るルビー』見つけたのか、もう忘れたのか?」 とも「そうだ、ノアニールだ!俺の防具を買ってもらうんだ!」 ひで「そんなこともあったっけね」 ほだ「カンダタから王冠取り戻すっていう目的もあっただろうが!」 まさ「ほう、使命感に燃えとるね。とっととバラモス倒して、あの娘の所に帰りたいのか?」 ほだ「……そろそろやめといた方が身のためだぞ。パーティーアタック、されたくなければ」 ほだかの目が据わっています…… まさ「わわわわかった、じゃあノアニールだ、ともき、ルーラしてくれ!」 とも「あ〜?歩いてすぐだぞ。歩いていこう」 そう、エルフの森からノアニールまでは、そんなに遠くないんですね。一行は村に入ります。 まさ「しっかし、立ったまま寝てるって凄いよな……しかも十何年も。食べ物とか飲み物とか補給しなくて大丈夫なんか?」 とも「あのな……こういう場合の『呪い』っていうのは、見せしめ的な意味合いが強いんだ。寝ている、というのは表面的な事象に過ぎず、要は『時間が止まっている』と考えるべきだ」 ほだ「あれ、ずいぶん知的な意見だこと」 とも「そんなことより、早く目覚めの粉を撒くんだ!新しい防具が俺を待っている!」 ひで「なんだそりゃ(笑)。じゃ、行くよ!」 ![]() ひで「あっ、鼻に……はっ、はっ、はっくしょん!」 目覚めの粉はくしゃみに乗って、村中に広がりました! まさ「くしゃみすんなよ(笑)」 ほだ「ムードないな(笑)」 ひで「うるさいラブコメ男」 ほだ「ああ?何か言ったか?」 とその時、立ったまま寝ていた村人たちが少しずつ目を開き始めましたよ! ![]() とも「おお、こりゃすごい!この粉、目覚まし時計の代わりになるぞ」 ほだ「そういう物じゃないだろうが」 人々は思い思いに伸びをし、あくびをして動き出しました!あれ?ともきがそそくさとお店の方に行きましたよ? とも「魔法使い用の防具、あるかい?」 ま、ある意味これが目的だったわけですからね(笑)。 とも「おおっ、みかわしの服!オッサン、くれくれ!」 *「おうよ、2900ゴールドね!まいど!」 ひで「あっ、もう買ってる……おじさん、はがねのつるぎ、ある?」 *「あるよ〜、値段はなんと1300ゴールドだ!」 ひで「……あっ、残り517ゴールドしかない!」 洞窟で稼いだお金、みぃんな『みかわしの服』に注がれてしまい、はがねのつるぎは買えません! とも「早いもの勝ちってことだな。それに、洞窟で「鉄の槍」拾ったじゃんか。しばらくはそれ使ってなよ」 ひで「……」 とも「俺はずっと『旅人の服』だの『亀のこうら』だので我慢してきたんだ、まだ不公平なぐらいだぞ」 ひで「ちぇ、仕方ないから今回は譲るよ」 さてその頃ほだかとまさはるは、情報収集をしておりました。 ほだ「ども、こんにちわ」
ほだ「あはは、寝ぼけてら」
ほだ「アッサラーム?それって、ジオン軍のMAで足が四本……」 それはアッザムですってば(笑)。
ほだ「寝てたんですよ、ずっとね」 さて、まさはるは……宿屋にいますよ。 まさ「お嬢さん、こんにちわ」
まさ「うたたね?何年寝ていたのか、記憶がないのか……やっぱりともきの言うとおり、時間が止まっていたんだな」
まさ「するわけないでしょ、相手の合意すなわち愛!がなければ、楽しくもなんともないからね」
まさ「だーっ、何落ち込んでんですか!はいはいしましたしました、したということにしておきましょう!これで満足ですか?」
まさ「どうしろって言うんだよ(泣)」 赤面して、1人でなにやら盛り上がっている娘さんを無視して、まさはるは二階に上がりました。 まさ「ども、こんちわ〜」
まさ「……あの、オルテガさんは妻子持ちなんですけど?」
まさ「……命の恩人、ってわけですか」
まさ「昨日?……ってことは、村人が眠らされるギリギリまでオルテガさんはここにいたのか。どこに行ったかは……ご存じないですよね、では失礼」 1人の人から得られる情報はひとつっきりですからね。まさはるは別の部屋にいた戦士から、オルテガがどうも「あっさらーむ」という街に向かったらしいということを聞き出しました。省略しちゃってすみませんね。 とも「勇者オルテガが求めるほど「魔法のカギ」は重要だってことか。次に探すアイテムは、その『魔法のカギ』で決まりだな」 ひで「ちょっと待ってよ、その前にカンダタから王冠を取り戻さなくちゃ」 ほだ「王冠返したら、魔法のカギのヒントも貰えるのかな?」 まさ「でも、アッサラームとかいう街に向かった方が、ヒントはより濃いものが貰えるんじゃないか?ロマリアの王様、魔法のカギなんて一言も言ってなかったし」 ほだ、いや、あの王さんに僕が勇者だと思い知らせてやる!行くぞ、目指すはシャンパーニの塔!取り戻すぞ、王冠を!」 ほだか1人でアツくなってますが(笑)、とにかく一泊して明日、塔を目指すことになりました。 ![]() ほだ「え?」
ほだ「……(エルフの里にいた父親の口から知った方がいいだろう……)」 さて、目的も新たに設定し直した勇者たち。さてさて、これからどうなりますやら。 では、次のお話でお会いしましょう。 世界がこのまま平和でありますように…… 次回予告 人間の役に立ちたいと願うトロル。その真摯な想いに打たれた勇者たちは、難航している用水路建設をトロルと共に手伝うことにした。元々はおとなしかった魔物たちが、バラモスの魔力に触れて狂暴化しているという事実をトロルの口から聞いた魔法使いは、トロルに抗魔の呪符を授けた。 とも「これを肌身離さず持っていれば、理性を失う事なんてないはずだ。理性の木で作ったお守りに、理性の種を埋め込んだからね」 トロル「あ、あ、ありがとうなんだな……お、おいら、みんなと仲良く暮らしていきたいんだな!」 とも「いいかい、水浴びの時も寝るときも……特に夜は外しちゃいけない。夜は往魔ヶ刻と言うくらい、負の魔力が高まるから」 ほだ「そこの杭を取ってくれ!」 ひで「はいよ!」 ほだ「こら、へたくそ!ちゃんと投げろ!」 ひで「そっちこそ、ちゃんとキャッチしなよ!」 まさ「思い出せ、お前は人間と友達になりたいって、そう言っていたじゃないか!」 トロル「ウガアアァァァァ……」 とも「もう駄目だ、完全に暗黒側に染まっちまった……浄化の術も効かない、今のアイツは敵だ!」 使い魔による罠、正気を失い暴力に染まるトロル。勇者たちにできる最後の友情は、彼の息の根を止めることだけだった…… 村人たちも涙を流す。それは、魔王バラモス打倒の気運へと高まっていき、勇者たちは風に乗る。疑うことを知らなかった純な魂が、天に昇ることを願って…… 次回、ドラゴンクエストIII「ほんとうの友情」、ご期待ください! (内容及びサブタイトルは変更になる場合があります。ご了承ください) 第12話へ 「DQ3-Replay」トップに戻る | |||||||||||