第8話 錯綜する情報


 前回はよりみちで一話潰しちゃいましたので、ちょっと進行をスピードアップしないといけませんね。このままでは壮大な大河ドラマ並みの話数を必要としちゃいますから(笑)。


ほだか(以下、ほだ)「あ〜あ、もう眠たい」
ともき(以下、とも)「昼寝したのに、どうして眠いんだよ」
ほだ「そんなこと知るか。良い子は早寝早起きが基本なんだよ」
まさはる(以下、まさ)「良い子ってガラかい」
ひでかず(以下、ひで)「いいな、はがねの剣……」
ほだ「そのうち買ってやるって」

 なんかダレてますが(苦笑)、前回のすごろく場でもらった「はがねのつるぎ」をほだかはみせびらかしていますね。夜ももう深いのに、何をやっているんでしょうか。


まさ「おおっ、村があるぞ村が!とっとと休もうぜ、ほら急げよ!」


 そういう意味での「スピードアップ」ではないのですが……まあいいか。とにかく一夜の宿を求めた勇者たちは、村の探索を後回しにとっとと眠りにつきました。




とも「さて、まずは買い物だ」

 朝起きるなりともきは言いました。誰ですか、『老人の朝は早い』なんて言っているのは?見かけは確かに老人ですが、これはグラフィックの能力によるもの……みんな幼なじみの親友なんですからね!そんなこと言ったら武闘家だってみんな弁髪結ってなきゃなんないでしょ?……これは余談ですが僧侶って、ぴっちりしたオレンジ色のタイツみたいなのを着ているんです。青い貫頭衣みたいなのの下はタイツというかレオタードというか、体のラインがくっきり出る素材のスーツで……女僧侶ならちょっと嬉しいですけど、男僧侶の、とっても気色の悪いチラリズムは敬遠したいですよね。


まさ「あっ、武闘着!鉄の爪!」
ひで「ちぇ、はがねのつるぎはないのか……」
とも「俺だってなにもないぞ。鉄の鎧なんか装備できるもんか」
ほだ「おいおい、あんまり買うなよ。どうせこの先のダンジョンで落ちてるだろうからさ」


 それを言うなってば(笑)。とにかく、適当に買い物を済ませて情報の収集へと移りましょうね。


まさ「まずは、王冠を盗んだ盗賊の……アリババだっけ?」
とも「アリババは違うだろ」
ひで「寒サバかな?」
ほだ「惜しいな、ちょっと違うような気がするぞ」
とも「サンダガか?」
ひで「どうしてFFの魔法になるんだ(笑)」


 とにかく、村の広場近くでうろうろしていた戦士に話を聞いてみましょう……


*「わたしは カンダタを 追って
  ここまできた。


まさ「ああっ、カンダタか!」
ひで「僕の『寒サバ』が一番近かったね」
ほだ「んなことはどうでもいいんだよ!」


*「なんでも どこかの塔に
  逃げこんだらしいのだが。


とも「なるへそ、それが例の『シャンパーニの塔』だな」
ほだ「おおっ、ボケないの?」
とも「スピードアップしなきゃ、ね。それでなくても更新遅れてんだしさ」


 しかし(笑)。


まさ「ここまで核心的な情報がある、ということはだな。誰かがその塔の場所を知っているに違いない!俺たちは『踊る盗賊魔王魔物退治捜査線スペシャル』だ!行くぜみんな、事件は会議室で起きてるんじゃない、現場で起きてるんだ!」


 すいません、筆者あのドラマ(含ム映画)一度も見たことありません(爆)。
 とにかく、話を聞くことにしましょう!


まさ「うわーい、いきなり大ヒント(笑)!」



ほだ「ほんなら、どうする?どうも北に街があるらしいけど」
まさ「俺はどうでもいいぞ。鉄の爪、買って貰ったから」
ほだ「……ひでかず、お前は?」
ひで「僕はまだくさり鎌だしな……ここじゃはがねのつるぎ売ってなかったし、先の街の武器屋覗いてみたい気もする」
ほだ「で、ともきお前はどうしたい?」
とも「……魔法使い用の防具、買ってくれ」


 というわけで、一行は塔のカンダタを無視して北の街を目指すことにしたのでした!でも、買い物の残金が500ゴールドと少ししかないのに、はがねのつるぎなんて買えるのかな?さてさて、これからどうなりますやら。


 では、ちょっと早いですが、次のお話でお会いしましょう。
 世界がこのまま平和でありますように……








次回予告


 種族の壁が壁として存在する故の悲恋……涙は切なく流れ、刻は残酷にもその想いをもかき消していく。胸の奥に小さな痛みを抱え、明日を駈ける若者たちの青い性に、人はいったい何を見るのだろうか……少なくともそこには、打算などと言うものはない。ただ純粋に互いを求め合う。そんな二人を引き裂くからこそ、壁は壁としての存在を主張するのだ。


ほだ「……いけませんか?」
女の子「それがバカだっていうの。そうでなければ素っ頓狂」
ほだ「そうかなぁ……」


まさ「うーん、判るなぁその気持ち……禁じられた恋、か」
???「お願いします、見逃してください!」
???「僕からもお願いします!彼女と別れるなんて、僕にはできない!」


ひで「奥さん、ちょっとくらい話を聞いてあげても良かったと思いますよ……そうすれば、少なくともこんな悲劇だけは避けられたと思いますけどね」
???「人間ふぜいが大きな口を叩くな!!娘はあの若者にたぶらかされたに決まっておる!」
とも「そんなんだから、お嬢さんは出ていってしまったのでしょう?反省はないのですか、反省は!」


まさ「やばい、勇者、やめろ落ち着け!」
ほだ「……僕はムーンレイスだ……僕は、ムーンレイスなんだ!」
まさ「……言っちまったか……いい奴なんですけどね」
ほだ「僕は、魔物と戦います!だけど、人間とも戦います!命を大切に思わない、そんな者たちと戦います!」



 悲恋は実らず、しかし心を打つ。二つの命の尊さと悲しみは、荒れる波の泡と消えていく運命なのか。夢、恋、希望……誰もが通る青春の回廊を、勇者が駆け抜け仲間たちが叫ぶ。



 次回、ドラゴンクエストIII「ホダカの牛」、風は、ミルクを運べない……
 (内容及びサブタイトルは変更になる場合があります。ご了承ください)







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