■ラケットボールとスカッシュの違い

●発祥

先ずは発祥からして違うんです。スカッシュ(以下SQ)が英国貴族の遊びから 始まったのに対して、ラケットボール(以下RB)は米国のYMCAが発祥です。

この違いってルールの細部に至るまでけっこう効いてます。


●道具

SQのラケットがバドミントンのラケットを頑丈にした感じであるのに対し、 RBのラケットはテニスのラケットを短くした感じ。

時折「しゃもじ」のようなラケットを想像する方がいますが、それは「ジョカリ」!(ボールにゴム紐がついた奴)球はSQが弾みにくい4cm大のムクのゴム玉(かつては革)を使うのに対し、

RBはよく弾む7cm大の中が空洞のゴムボールを使います。

両者とも、危険防止のためアイガードの着用が義務つけられます。

同コートに対戦相手が居て、基本同方向に向かって打つんで、ハードな試合になるとぶつかったり球を当てられたりもアリ。

直撃弾を受けるとはっきり言って泣きます。(^_^;)


●ルール

壁を使って室内で行う、ということ以外は実は結構違います。

基本は2バウンド床につく前に打ち返す、これはテニスと同じ。

途中どこの壁に当たろうが、打ち返した球が最終的に前の壁に返ればOKです。

ただしSQでは天井は使えません。

両者の一番の大きな違いは、SQが前と横の壁で「これ以上低く打っちゃダメ」 があるのに対し、RBでは高さ制限無し。

どんな低いところへ打っても、要は床につく前に前の壁に届けばOK。

素人さんは「じゃぁ前にポトッと落とせばいいじゃん」と言いますがこれが結構難しい。球がうんと弾むからね。

RBの場合は低い打点から前の壁の低いところへ打ち返し、相手の前で早く2バウンドさせる(キルショット)のが基本です。

試合にはシングルスとダブルスがあります。

ラケットボールの方はバレーボールと同じくサーブ制でポイントを数え、 通常、15点か11点の3セットマッチで行います。

1セットは短くて10分。長くて30分ってとこでしょうか。


●プレースタイル

どちらも球速はかなり早いです。

ちょいと練習すればプロテニス選手よりも早いショットが打てます。

その球を追いかけてコート中をストップ&ダッシュで走り回ることになります。

ただし、SQは球が弾まなくて終速が遅い分、拾いやすく、持久戦になることが多いようです。

RBの方が決め球(キルショット)を打ちやすく、よりスピーディーな感じになります。


●プレーヤーのタイプ

印象としてはSQの方が大人っぽく上品な感じ。

次に何処に打つか、って戦略性がより要求されます。

RBは明るく楽しく何でもアリ!、って感じ。(笑)

ストレス解消にはこっちの方がいいかな。


●長所・短所・特長

個人的にはラケットが短く手から近い分、RBの方が球は捉えやすいと思います。

が、スピードについていけない人には少々きついかも。

どちらもハードですが、SQは持久力が、RBは瞬発力を要求される、って感じ。

現時点での日本ではSQの方がプレーヤー人口は多いかも。

なんてったっていいのは天候に関わらず楽しめること。

球が壁にバシバシ当たる音は室内に反響し何とも爽快です。

僕は硬式テニス出身ですが、色んな種類のショットを打てる分、戦略性を楽しめます。

いい汗かけますよぉ!(^○^)

なお、SQは過去に数回しか経験がないんで記述には嘘があるかも。

石川 明(1999.2.8)