寂然法門百首 76
2022.11.27
未嘗不以仏性義経懐
たまゆらの心かくればすむべきを身に持ちながらいかが忘れん
半紙
【題出典】『金剛?』湛然序
【題意】 未嘗不以仏性義経懐
未だ嘗て仏性の義を以て懐に経ざるはなし
【歌の通釈】
ほんの少しでも仏性を心に掛ければ心は澄むはずなのに、仏性を身につけていながらどうしてそれを忘れるのだろうか。
【考】
我が身にも仏性つまり仏となる可能性があるのに、それを忘れて過ごすことを悔いた歌。
(以上、『寂然法門百首全釈』山本章博著 による。)