スコットランド
(湖水地方・エジンバラの旅)

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Stoke on Trent
夫の趣味は 陶器集めです。
どこかの町に行くと、必ず 骨董店に立ち寄り、じっくり鑑賞。
(でも ほとんど買いませんが)
ここStoke on Trentは、かつて 陶器作りの町として栄え、
今でも 数多くの陶器会社があります。
 まずは、陶器博物館に。
かなり巨大なとっくり型の物が目を引きます。
煙突かしら?と思いましたが、どうやら、日本でいう「のぼり釜」のようなものでした。
 かなり昔は、ここで 連日 数多くの陶器を焼いていて、
それらの作業場を復元し、公開しています。

当時、煙害によって、この町の人々の寿命は短く、大変な作業だったようでした。
もちろん、今では 工場も近代的になり、こうした工法は無くなりましたが、記念として残っているのが、この博物館です。
鉢を頭に乗せて運ぶ様子(人形です^^)。
こうした人形を見ても 大変さが伝わりますが、
当時の写真などを見ると、小さな少年達が 真っ黒になって働く写真などがあって、切なくなりました。
 話題が横道に逸れて申し訳ないですが、(それに、何度か書いてる事なんですが)、
我が家で 語り継がれている「かわいそうなアニメNo.1」として『ロメオの青い空』というのがあるんです。
 それは、煙突掃除の少年のお話で、これがもう、家族全員で号泣した感動アニメなんです。
 イギリスで、電車の窓から 家々の煙突を見る度に、ど〜っと悲しくなったり、いわば トラウマ的存在でございます。
 それと同じように、その真っ黒なほっぺの少年達の笑顔を見て、胸苦しくなり、
「はい。ぜいたくは申しません」と、わが身をつねって反省した私です。
 『ロミオの青い空』は、でも、素晴らしいアニメなんですよ。
まだの方は ぜひ一度 レンタルされて ご覧になってみて、そして、ご感想をお聞かせいただきたいと思います。
きっと 手を取り合って泣くでしょう。
ここでは、体験教室もあり、絵付けや、「ろくろ」を使って、自分の陶器を作らせてくれたりしています。

このあと いくつか 陶器店を見て、Wedgwood Factry Shopに行きました。
ここは、ウエッジウッドのアウトレット店で、
ウエッジウッド商品のB級品的なものが販売されています。
陶器の裏に、小さく×の刻印が押されていますが、普通に使う分には 充分なもの。
記念に コーヒーカップと 置時計を買いました。
Windermere
その日は Windermere(ウインダミア)のマナー ハウスに泊まりました。
 マナーハウスというのは その土地の地主さんや貴族の館を 宿泊施設に改築したホテルです。
 ここは、マナー ハウス といっても 小さいものでしたが、レストランや お部屋は なかなかロマンティックでした。
 翌日、Perth(パース)のマナーホテルの方は、かなり大きく、どこか「真夜中のゴースト」を思わせる雰囲気。
 とはいえ、どこに行っても あたふたしている私達。
なるべく そう見えないよう きばってるものですから、つい 写真を撮り忘れます。

「真夜中のゴースト」のように、各部屋には そこに住んだ人達の思い出につながりそうな家具などもあり、
今ここに居る自分の事を考えると、ちょっと不思議な気持ちになります。
 でも、夜中にチャールズ様が来られても 分からん位に 爆睡しちゃった私達でございます。 
明日に行く予定のGren Coe(グレンコー)あたりは、midgeといって、ブヨというか、蚊の小型の虫に注意しなくてはいけないとか。
 夕方になると出てくるその虫に刺されると、アレルギーがひどく、一ヶ月近く痕が消えないとの恐怖のウワサが。
 日生公演まで あと二週間位しかないので(出演するワケじゃないけど)、それは大変!
 ということで、近くの薬局で 虫除けを二種類買って、完全防備しました。
スコットランド地方は、岩山が多く、家々も 石を削ったものを積み重ねている建物が多いです。
 「岩山」と言っても 断崖絶壁の高い山ではないので、どこかのんびりして、ちょっと眠くなっちゃったりいたします。
翌日、一気に 目が覚める出来事が!

Gren Coeを目指して行く途中、高速道路の休憩所で、通りすがりの方から、「タイヤがヘン」と教えていただきました。

なんと、タイヤの一部に コブが出来て、いまにも破裂しそう!

 急いで 休憩所内のガソリンスタンドに行ったのですが、こちらのガソリンスタンドは、全て セルフサービスです。
 コンビニのお姉さんが居るだけで、しかも、とても忙しそう。
第一、スコットランド語が入っているのか ますます言葉が通じません。

日本のクレジットカード会社に電話をしても 「カーサービスに電話して」って。それが難しいから 頼んでるっつうに。

 なんとか、通りすがりのトラックのお兄さんをつかまえ、タイヤを指さして、「電話してくらはい」と頼み込みました。
 だって、今 自分達が どこに居て、どう状況を説明し、どんな指示を待てば良いのか、サッパリ分からないんですもん。

約1時間後、修理の方が来てくださって、スペアタイヤを交換して下さって ほっ。
 
 だいたい、昨日も10時間以上、今日もそのくらい運転することになって、タイヤも私も お疲れです。 
ということで、早めに、次の宿泊先 Perthに向かうことにしました。
湖水地方は、ピーターラビットの故郷だったり、数々のメルヘンが生まれた土地にふさわしく、美しい風景です。
寒いので 泳いでいる人は居ませんが、ボート遊びなど、リゾートに訪れる人も多いとか。
 日本の 山中湖みたいな感じかな〜なんて思ったりしましたが、こちらは、ぐっと静かで、落ち着いた風景です。

英国政府観光庁写真提供
翌日は、スコットランドの首都Edinburgh(エジンバラ)に向けて出発。
エジンバラは、今、サマーフェスティバルの最中で、特に、
「ミリタリー タトゥー」といって、世界各地からの軍楽隊のよる軍楽祭があり、素晴らしいパフォーマンスが見られるそうです。

ただ、既に 数ヶ月前から予約がいっぱいで、とても入れそうにありません。
エジンバラ城については、HPなどでご覧いただくことにして、お写真ご紹介だけ少々・・・。

ここが入り口です。
城内の見学も出来、広い敷地内を、ざっと見学しました。

どちらかというと、質実剛健。
華やかな栄華を誇ったお城 というより、常に戦争を念頭において 守り固められた要塞、という感じです。
大砲台の横から エジンバラの街を見下ろした風景です。
 以前、TOMさまの個展「心の旅」で、こうして、穴の中から外を見た風景がありましたっけ・・・
などと感慨にひたりつつ・・・
街に向けて置かれている大砲。
今は 子供達が のんびり遊んでいます。

 ミリタリー タトゥーが見たくて 未練たらたらでしたが、当日券も手に入らず、
雨が強く降ってきたので あきらめて 帰ることに・・・。

エジンバラのホテルは高かったので、アフタヌーンティだけ堪能し、
少し離れた郊外に予約しておいたB&Bに向かいました。

・・・と、雨の中を走ること2時間半。
だいぶ離れた郊外の町JedburghのB&Bに着いたら 夜10時近くになっていました。
B&B(ビー アンド ビー)というのは、
Bed&Breakfast(宿泊と朝食だけ) で、民宿的なホテルです。
 あまり安いと、お手洗いも共同だったりするので、多少 良さそうな所を予約しました。
 一般道路から 細い道を入り、ようやく見つけて、入ろうと思ったら カギが閉まっていて ドキっ。

でも、呼びリンを押すと、人の良さそうなご主人が、温かく迎えて下さいました。
遅くなったお詫びを言って、この近所に夕食が食べられるお店が無いかを尋ねると、
ご自分が作って 部屋に持ってきてあげる、との事。
30分ほどして、熱々の美味しいスープとグラタンを持って来て下さったのでした↑。

 食事の後、居間に下りて、CDを聴いたり、ポートワインを傾けて、
そこに置いてあるDVDを借り、部屋で見ました。あまり 見るつもりは無かったのに、ついつい見入って、
ラストがと〜っても怖く、すっかり眠れなくなっちゃいました。
(日本では「ピアノ・レッスン」1993年)

翌朝は、きれいな奥様がコーヒーをいれて下さって、美味しいフル ブレックファーストでした。
 こちらの定番は、↓のような内容です。

 旅行中は、たいてい この朝食を頑張って食べて、お昼は抜きでした。
ソーセージ、ハム的ベーコン、巨大マッシュルーム、焼きトマト、卵、
それに、ブラック・プディングとホワイト・プディングが、必ず添えられています。 
プディングといっても 「つなぎの多いハンバーグ」みたいなもの。
ご親切な B&Bのご主人様と。

また来たいな〜と思います。
広大で 平坦で、そして お天気が変わりやすい、そんなイングランドの代表的風景かも、と思って撮りました。
遠くの山を のんびり見ている牛さんを のんびり見ている私たちでした。
こうした景色に、時々 可愛い家や、羊の群れなどが見えたりして、アルプスの山々のような雰囲気です。 のどか〜。
3泊4日、走りに走った今回の旅行、最後は
高級保養地として有名(だそうです)な、Harrogate(ハロゲート)に立ち寄りました。

 ここは、推理小説作家のアガサ クリスティの愛の疾走事件があった町、だそうです。

 でも、私のお目当ては、「イギリス一番」と呼ばれるお菓子屋さん「Bettys」(ベッティース)!

 到着は2時頃でしたが、かなりの人気店とあって、店内は、カフェを待つ人達で長蛇の列が出来ていました。
 ん〜〜〜〜お味は、期待が大き過ぎたかな、という感じでした。
 別のものを注文したら 感想は違うかもしれません。
 でも、それなりには美味しかったし、自宅用に スコーンと紅茶など買ってゴキゲンで〜す。

そして、ここは、アンティークでも知られた町なので、何軒か ぶらぶらして、
結局、近くのスーパーで晩のおかずなど調達し、ケンブリッジに戻りました。

 思うに、この4日間、北海道から九州まで走ったような距離感です。ぐったり。