ご安心あれ!迷わず「トリムマーク*」を使用しよう。ただしそのままではブラック版にしかトンボが入らないので(AI8は自動的にレジストレーションになる。)、忘れずに線の色を各色100パーセントに変更しておいてほしい。
特色を使用する場合はトンボをコピーペーストして、それを特色にすれば問題無い。 *トリムマークが二重トンボにならない場合は、環境設定でトンボを日本にすれば二重トンボのトリムマーク
になるので直しておこう。
なぜ自動トンボに問題があるかだが、フィルム出力の方法にはいくつか方法がありアドビセパレータから分版出力する場合は自動トンボが各版に入るが、EPS保存してQuarkXpressに配置してフィルム出力する場合には自動トンボではブラック版にしかトンボが入らないのだ。安定性とRIP処理の早さからQuarkXpressに配置してフィルム出力する場合が多いので、トリムマークを使わないとトンボ抜けのトラブルになりやすい。
気を利かせてQuarkのドキュメントを仕上がりサイズにしてIllustratorのトンボを使わないように加工してくれればQuarkの自動トンボで問題無く出力出来るが、位置合わせに非常に神経を使うので通常は一回り大きなドキュメントにトンボごと配置して出力してしまう。
トリムマークにしてあればアドビセパレータ、QuarkXpress配置どちらでもきちんとトンボが入るのでトラブルの心配は無いのだ。
Illustratorのトンボを「自動トンボ」「トリムマーク」それぞれで作成しEPS保存のうえでQuarkXpressに配置したドキュメントを、プリントドライバからEPS書き出しした書類を作成。
これをPhotoshopでセパ4色にラスタライスした場合にトンボがどうなるかを試してみた。以下を見てほしい。 |
チャンネル表示で4色全て表示すると、どちらもトンボが入っていて問題無いようにみえる。
しかしそれぞれC/M/Y/K各チャンネルだけを表示してみると自動トンボとトリムマークのトンボの差がはっきり判る。
「トリムマーク」は各チャンネルにトンボが入っているが、「自動トンボ」ではKチャンネル以外のトンボが抜けてしまっているのだ。
当然フィルム出力でも同じ状態となるので、「自動トンボ」ではなく「トリムマーク」を使用してトンボの色指定を各色100パーセントに設定して使用してほしい。
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C版 M版 |
Y版 K版 |
いかかでしょう、これで疑問解決!トンボの正しい入れ方が判ったでしょうか。
Illustratorで「自動トンボは使うな!」と教わった方は多いと思いますが、何で使っちゃいけないのかまではあまり説明されていない場合がほとんどではないでしょうか。
今回の実験ではそのなぜかを実際に目で見える形で表現してみました。名付けてトリムマーク作戦って何かそのまんまの作戦名ですが、覚えやすいので迷ったときは是非思い出して下さい。
こんな私の実験が、少しでも同じDTPに携わる皆様へのお役に立てれば幸いです。
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