6.アウトライン文字太りトラブル!
(白フチ作戦)

 Illustratorで文字をアウトライン化して、プリンタで出力するとなぜか文字が太っちゃう。でもフィルムにすると太らない。逆にプリントで丁度良いと思った文字が、フィルムで細くなっちゃうからたちが悪い。
 アウトラインした文字の偏と旁を組み合わせて作字した場合など、太っちゃったらバランス崩れちゃって赤字だらけ (^-^;。
 何とか太らずにプリントする方法無いのかな〜、助けて!

 ご安心あれ!セッターより解像度の低いプリンタで出力する事が原因。フィルムになればちゃんと太らずに出力される。
 とは言っても、見た目で太らないようにならないと校正する側にいくら大丈夫だと説明しても納得してもらえないし、だいいち作った本人にも一抹の不安が残る。
 こんな時は
白フチ作戦でアウトライン文字を太らなくしちゃいましょう。


 
 Illustratorで文字をアウトライン化すると、オブジェクトの塗りが「スミ」線の塗りが「なし」になる。これはアウトライン化する前の文字がそうなっているのだから別に問題は無いはずなのに、何故かプリントすると太ってしまう。

 プリンタはセッターよりも解像度が低いので、線の塗りを「なし」にするとアウトラインの線上にぶつかるドットを全て外側に追い出して塗りを行ってしまう。だからアウトラインよりも1ドット分文字が太ってしまうのだ。
 そこでこの白フチ作戦の登場である。線の塗りを「なし」ではなく「白」に、そして線の幅を「0(ゼロ)」にすれば、反対にアウトラインの線上にぶつかるドットを全て内側に追い込むのでプリントでも太らなくなるのだ。ただし反対に細らせて見た目をごまかしているだけなので、きちんと理解した上で活用してほしい。
 ではなぜPSフォントは太らないのかといった疑問が出ると思うが、PSフォントはラスタライズの時にドットの面積がどちらに多く含まれるかできちんと塗り分けがなされるように作られている。やっぱスゴイや、PSフォント!
これにはヒント情報等が関係するらしいが、詳しい事はワカリマセン!ちゃんと出力されれば、特に詳しい事知らなくたって一向に問題アリマセンよね。)

 作字の場合、時間があればFontgrapherなどでアウトラインデータを1バイトフォントとして登録すれば太る事もないし、ポイント指定にも対応する。さらに出力の際に作字フォントを添付すればちゃんと出力されるのでお勧めである。よく使う作字はこれで作っておけば後々楽である。


 いかかでしょう、これで問題解決!無事に太らずに出力出来たでしょうか。

 このテクニックは上高地 仁氏の著書に紹介されていました。私が勝手に白フチ作戦などと名前を付けてしまいましたが、軽オフ印刷版下としてプリント出力を使用する場合や、緊急作字を太らずにカンプ出力する場合等に大変役立っています。

 ノウハウ本はざっと目を通して、概略を頭に入れてから身近に置いておく。そして困ったときに、たしかあそこに書いてあったともう一度きちんと読みかえしてみる。でもそれが当たって上手く行けば、してやったりとまた嬉しくなる。せっかく金出して買ったんだから、やっぱ元を取らなきゃネ!

 こんな私の実験が、少しでも同じDTPに携わる皆様へのお役に立てれば幸いです。


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