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自転車道における”バイクゲート”の実態:淀川左岸上流域編
淀川、木津川および桂川沿いには、堤防上や河川敷を利用したサイクリングロードが整備されており、
比較的快適かつ安全にサイクリングを楽しむ環境が行政の手によって整えられてきています。
近辺に居住、通学、勤務する自転車愛好者(山好きを除く)にとっては大変好ましい環境であり、
素材としては、例えば東京近郊の江戸川沿いなどに勝るとも劣らないのではないかとおもいます。
いくつかの点を除いて。
そのうちの1点は、例の”車止め”問題です。
”車止め”といっても、
単に車=四輪車およびエンジン付き2輪車が入り込まないようにするための柵というものとは何やら様相がことなる設置物なのです。
ブツは”サイクリングロード”上に鎮座し、あたかも自転車の円滑な通行を阻害するかようなの様相を呈しています。
設置者にもいろいろ言い分はあるのでしょうが、通行する自転車の側からは、
”車止め”というよりは”バイクゲート”といったほうが、感覚的には近いかな?
車止めの種類や体験談等に関しては、今回のページづくりに大いに参考とさせていただいた
淀川のサイクリングロードを考える会(http://www36.tok2.com/home2/ponsu/index.htm)
に詳述されていることから、
本ページでは上述サイトでは取り扱っていない「太間公園」から上流域におけるゲート設置の実態について
まとめる事と致します。
★16Aug.'05 写真追加しました。
★9Oct.'05 写真追加しました。
1.ゲート設置状況
淀川左岸沿いのサイクリングロードとバイクゲートの実態〜太間公園から上流域
出典:国土地理院2万5千分の1地形図より抜粋(一部改変)
ルート着色:
(■マゼンダ)サイクリングロード、
(■緑)河川敷管理道路、
(■黄)堤防上未舗装路、
(■赤)その他/一般道路
ゲート記号:G-1〜G-8=サイクリングロード、G-a〜G-e=河川敷管理道路、g-1〜g-3=堤防上未舗装路、G-0およびG-f=境界
ゲート記号をクリックするとゲートの写真が表示されます。
2.各ゲート及び障害物などの評価:下流側から
- G-0
-
水生生物センター(旧大阪府淡水魚試験場)横から太間公園にのびる道路を直進し、
堤防上道路に突き当たって、すぐ上流側の”車止め”。
対象は四輪車と考えられる。バイクゲート機能はなし。
一端(河川側)には車椅子用と思しき屈曲通過路が設けられているが、
もう一端は、原付スクーターならば悠々通過することのできる隙間があいている。
トライシクルは通過可能か?
休日は、河川敷に設けられる臨時駐車スペース
(写真bg-1)
に車を導入するために開けられている事がある。
車止めが開けられている時には、一応”門番役”の人がいるが、
通過車両をいちいちチェックしているかどうかは不明。
- G-0〜G-1、G-aの間
-
G-0上流側すぐのところに、河川敷から堤防上に上がってくる、
サイクリングロードとの合流点がある
(写真bg-2)。
ここから下流向きにサイクリングロードを下ると河川敷管理道路に降りる事ができる。
さらに上流側に進むと、河川敷におりる砂利敷の導入路がある。
ここからでも河川敷に降りる事ができる。
もともと工事用に設置されたもののようであるが、
現在は河川敷の臨時駐車スペースにおりる為の通路として役に立っているようだ。
車止めは設置されているものの、事実上何の役にも立っていない
(写真bg-3)。
川と反対側からの堤防上への導入路
(写真bg-4)。
- G-1
-
太間公園から上流側サイクリングロード上、最初の車止め。バイクゲート、車椅子ゲートを併設。
回転式の車椅子ゲートを手すりとして用いる事で、ふつうのMTBやロードバイクなら、
バイクゲート部分をビンディングペダルをはずさずに通過可能。
BB位置が高く、乗車位置が低いリカンベントでは、乗車通過は困難。
トライシクルは、車椅子ゲート、バイクゲートともに乗車通過は不可能。
ちなみに、ここに限らず淀川のサイクリングロードに設置された車椅子ゲートのサイズから類推すると、
スピード競技用車椅子の通過は不可能であろうと考えられる。
一方、ホンダモンキーなどの小さな原付き自転車なら、車椅子ゲートを通過できてしまうのでは?
G-1を通り河川敷管理道路上に設けられたG-aまで繋がる柵が、
堤防法面に設けられている
(写真bg-5)。
ここだけはなんと念の入った事。
- G-a
-
河川敷管理道路上に設けられた車止め。G-1と一体となって機能する事を期待されているようである。
バイクゲート、車椅子ゲートを併設している。
ところが、車椅子ゲートが破壊されたままとなっているので、
自転車だけでなく、自動2輪でも支障なく通行可能(15Jun'04現在)。
- G-1〜G-2の間
-
サイクリングロードであるにも関わらず、”駐車場”的な使われ方をしている区間
(写真bg-6)。
住宅地側からは、全くゲート類を経ることの無い導入路がある
(写真bg-6-1)。
車から、および車の陰からの飛び出しには注意が必要。
- G-2
-
車椅子ゲートの併設は無く、車椅子の通行は不可能。
車止めの川側に”けものみち”が形成されている
(写真bg-7)。
リカンベントの乗車通過は困難か。G-1からの距離が近いだけに不快な車止めである。
- G-3、G-b
-
サイクリングロード上にはバイクゲートと車椅子ゲートが設置されているが、
並行する河川敷管理道路上にもバイクゲート、車椅子ゲートを備えた車止めが並び、
あたかも一体となった巾広の車止めの様相を呈している。
堤防にはハッキリとした”けものみち”が形成されており
(写真bg-8)、
今後の行政側の対応が注目される。
- G-3〜G-4の間
-
舗装自体は良好ですが、休みの日は人が多いので、スピードは控えめに。
河川敷管理道路は、駐車場の近辺で、
ロープやワイヤーを併用した柵を設置している事があり、注意が必要。
サイクリングロードを走行する方が無難です。
(16Aug'05)
皇太子が枚方の淀川河川敷に来たのを機に、その会場となったあたりが改修されました。
舗装がきれいになりました(写真きれいな舗装)。
なんとその当日、このサイクリングロード沿いに、花が植わったプランターがずらーッと並んだのです!?
そのときだけね。。なんだかなあ。
- G-4
-
クラボウ跡地の整備のついでに隣接する堤防が化粧直しされたのですが、
その際に新設されたのがG-4です。
淀川建設事務所の裏手だからなのか?なんとなく他所の車止めよりも立派な感じ。。
非常にきれいな仕上がりですが、バイクゲート、車椅子ゲートはともに工夫のない形状であり、
使い勝手は劣悪です。手押し車を押したおばあさんや杖をついたおじいさんはどこを通るのでしょう?
自転車では、足からペダルをはずさずに通過する事は困難ですねえ。
”けものみち”はできかかっていますが、今後の成りゆきに注目です。
早い時期に何らかの対策を施されてしまう可能性も否定できません。
(16Aug'05)
G-4も改修されました(写真お直し)。
ずいぶん”しつこい”感じの柵が設けられています。設置者の性格がうかがわれます。
ちなみに後ろに見えている建物は、関西医大病院です。○い巨塔を想起させますよね。
- G-5
-
この場所には、以前から車止めがあったのですが、周辺の整備にあわせて、改修されてしまいました。
なにぶんG-4からの距離が近いので、うんざりです。。
以前は通り抜けやすかったので、気にならなかったのですが。
(16Aug'05)
やはり、というべきか、植え込みに踏み跡が、、
(写真こうなるよね)
- G-6
-
ここも以前からありました。
しっかりした”けものみち”のおかげで良好な”通り抜け性”を維持していたのですが、
周辺の改修工事にあわせて、”けものみち”が塞がれてしまいました。
それにしてもこの”3連発”には
うんざりしてしまいます
(写真bg-9)。
(16Aug'05)
車椅子ゲートが壊されていました(写真破壊)。
本当に必要なものならば即刻修理しなければならないし、
どっちでもよければこんなものやめてしまえ!
要不要の検証すらなされていないのでしょうが、これって税金で出来ているんでしょ?
役人にチェックする権限がなく、議員にもやる気がないのなら、
基本に立ち帰って国民ひとりひとりがやらなくっちゃいけないのかあなあ?
とすると、今の選挙制度って何?
- G-c
-
バイクゲートや車椅子ゲートの類いはありません。
立ちふさがっています。車止めの脇に歩行者等が通れる通路を設けていないので、
歩行者も自転車も、橋の端にある30cmほどの段差を乗り越えなければなりません。
人が通る事を全く想定していない、というか歩行者には通ってほしく無い、
というつくりです。
- G-d
-
車止めのみです。バイクゲートや車椅子ゲートの類いはありません。
車止めの両脇には歩行者等が通れる通路があり、
リカンベントでも乗車したまま通り抜けられるかも知れません。
(90ct'05)
ここのゲートは、やっつけ仕事のようなやり方で、車止めの両脇が”とおせんぼ”されてました。
(汚いバイクゲート)
- G-e
-
車止めのみです。バイクゲートや車椅子ゲートの類いはありません。
車止めの両脇には歩行者等が通れる通路があり、
リカンベントでも乗車したまま通り抜けられるかも知れません。
- G-7
-
車止め+バイクゲート+屈曲型車椅子ゲート。
「牧野パークゴルフ場」側の車止めはほとんど開きっぱなしですね
(写真bg-10)。
- G-8
-
バイクゲート+屈曲型車椅子ゲート。
公的なインフラとしてのサイクリングロードの上流側終点近辺。
ロードバイクの場合、ここからさき淀川上流へは、一般道を通る事となる。
ということで、
G-7、G-8を通るルートはあまり使い勝手がよろしくありません。
- G-f
-
車止めのみです。バイクゲートや車椅子ゲートの類いはありません。
車止めの両脇には歩行者等が通れる通路がありますが、
狭くえぐれているので、通りにくいです。
比較的安全なサイクリングルートはここが最上流地点。
ここから上流へは、一般道を通行します。
くずはゴルフ場の管理道路として用いられている河川敷管理道路が一般に公開されれば、
もう少し上流(府境)まで、自動車にびくびくせず自転車を楽しむ事ができるのですが。
(16Aug'05)
狭くえぐれていた所が”改修”され、バイクゲートが設置されました。
御大層なフェンスとともに。
(写真改修)
- g-1〜g-3
-
車止めのみです。バイクゲートや車椅子ゲートの類いはありません。
車止めの両脇には歩行者等が通れる通路があります。
未舗装路なので、ロードバイクで走ってもおもしろくありません。
サスペンション装着の自転車なら、その動きが良く判って、
それなりに面白いかも知れません。