銀天盤 七万TOP ○ストーリー


差出人 : "YASHIROシステム スタッフ" <staff@yashiro.sys>

宛先 : iruza-ku@yashiro.sys

件名 : 緊急メンテのお知らせ

日付 : Fry 20, Dec 2002

 寒い日が続くようになってきましたがお元気ですか?

 YASHIROシステムでは、去る師走上旬からのトラブルへの対応として、一度システムを落として全体メンテナンスを行うことになりました。この際、細かなバグへの対応も行う予定です。

 ついては明後日22日の12:00より丸一日の間、システムが全面的に使用不可となります。

 ご不便をお掛けしますが、ご了承下さい。


「……これは、アレか」

「そうだな。貴様が入ったときの負荷の影響だな。しかし……」

 多津丘は不可思議なものを見る顔でそのメールを読み直す。

「不正規ユーザにも届くんだなあ。こういうお知らせ」

「そんなことよりどうする。この日程で停止されたら、第二回の追放会議が出来ないぞ。ここは期間を延長するなり、なんらかの対応を……」

「問題ない。次のターンに二名同時に追放する。何故って? ……その方が盛り上がるじゃないか」

 イルザークは多津丘の顔をまじまじと凝視した。

 萌えフォースを集めるという目的を第一に考えたとき、この男の言っていることは正しい、とは思う。

 しかしその瞳に映る光は、何故か不安をかきてる。

「……盛り上がる、か」

「観客は常にハプニングを望んでいる。彼等のトーンが上がれば、萌えフォースとやらも集まりやすくなろう。何も、問題は、ない」

 ではまた次のインターバルに。

 そしてロワイヤルは続く……。


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