3，forbidden lover （hydeless version）

　「ark」のレコメンドで原曲を『短編映画のよう』と書いたが、ボーカルを取ったらそのままサウンドトラックになった。骨の髄から映画的な作り。しかし聴くためのではなく歌うための一曲だ。歌ってみよう。おお、案外かんたんに歌える！ ‥‥わけはない。
　彼らのアレンジは歌い手にとって結構、厳しい。ken と tetsu が主旋律と関係なくあっちへ、こっちへ勝手きままに弾いていくよな曲さえある。そんな歌伴を織り合わす強力な糸になっているのが hyde の歌唱だ。本曲はベースが低音でドロドロいうにとどまっているのでそれほどでもない。しかし自由主義者たちを従え、自分で主旋律を取り、一発で歌いきるなど自分ごときにできるはずがない。
　よくよく聴きなおすと。なんだ、歌ってるではないか hyde。歌伴の背後でうっすらと。hyde が道先案内を果たしていたのだ。一般人が歌うには難しいためか。にしては前作の「snow drop」や「winter fall」の「hyde抜きver.」にはまったく入っていない。もしや道先案内は hyde のためか？ 天下の hyde が歌いにくいほど至難のアレンジなのか？ まさか、コーラス？　残念なことに、本曲をもって「hyde抜きver.」は姿を消す。

−2001.06.09−