《アランフェス協奏曲 個人盤》コレクションより一部ご紹介


jazz
  JIM HALL「コンチェルト」 KING RECORDS
ジャケット
 

 CTIレーベル最大セールスを記録した大ベストセラー盤。ジム=ホールのため息のよなギターがテーマを奏でたあと、夭逝の色男チェット=ベイカーのトランペットとポール=デスモンドのアルトサックスが対話しながらテーマを織り合わせてゆく。哀愁と男の色気、ダブル攻撃されちゃあたまらんです。19分23秒の長編だが極上級メンバーの名演ならヘのカッパ。もっと長くていい。泣きのアランフェス。


classic
  NARCISO YEPES「ワークス=フォー=ギター」グラモフォン
ジャケット
 

 この人の名前は知らずとも映画「禁じられた遊び(1952)」のテーマソング「ロマンス」の、あの美しい旋律とギターの音色はご存じのはず。本人が亡くなろうと、名前が売れまいと、音楽は心に残る。10弦ギターの開発者にしてギターの父イエペスの演奏は慈しみに溢れ、 弦楽器の器を超える。こんなギター聴いたことない。こんな音色を出す楽器など知らない。アランフェス法悦境。


classic
  木村 大「アランフェス」SONY RECORDS
ジャケット
 

 国内外の有名ギターコンクールに参加するや、ビッグタイトルを取るわ取るわ、バルセロナ音楽祭の招待演奏家になるわ、ギターの本場スペインでデビュー=リサイタルするわ、傑作な経歴を誇る超絶技巧派19才時の録音。カッティング・アルペジオ・トレモロとも異様に精確な早弾きよし。情熱よし。哀感はちと弱いが、オジサンになってから出してくれればよし。今は恐るべきテクニックを存分に楽しませてくれ。痛快のアランフェス。


classic
  村治 佳織「アランフェス協奏曲」ビクターエンタテイメント
ジャケット
 

 売り上げ枚数泣かず飛ばず日本クラシック界に舞い降りた美貌の若手女性ギタリスト。出すCD、出すCD、クラシク部門第1位あるいは特選に輝く。アランフェスは、前盤までみられる情熱的で分厚い演奏がなりをひそめ全編が繊細。まるで別人のよう。良くも悪くも綺麗すぎ。ジャケットとピクチャーCDの迫力の意匠が素晴らしい。ヒマワリはゴッホでおなじみスペイン名物。


classic
  SARAH BRIGHTMAN「タイム=トゥ=セイ=グッバイ」東芝EMI
ジャケット
 

 1997年、全欧で900万枚を売った(今は全世界で2千万枚超えてるんじゃなかろか)、盲目の声楽家アンドレア=ボチェッリとのデュエット曲(盤タイトル)を擁すアルバム。「ジプシーキングス」のカバー入り、11曲目に「恋のアランフェス」。渡辺のために作られたよな1枚。えッ、オペラでもないのに歌詞? 誰がつけたか、あるのです。サラのソプラノは「絵筆を持った天使」と評される。


jazz
  MILES DAVIS「スケッチ=オブ=スペイン」SME Records
ジャケット
 

 帝王マイルスとギル=エバンスによるオーケストラjazz。マイルスは友人から借りたレコードを2週間ほど聴きくうち頭にこびりついて離れなくなり、ついにはレコーディングしてしまった。渡辺が本サイトを作ったパターンと同じだ。カッティング奏法ができぬトランペットだけに同じ曲と思えぬほど曲想が異なる。ジム=ホールのうっとりまったりに比べて冷たく厳しいこと。


classic
  JHON WILLIAMS「ロドリーゴ」SONY RECORDS
ジャケット
 

 映画「ディア=ハンター」の主題曲「カヴァティーナ」を美しいギター曲に編曲し、世に広く知らしめたキング=オブ=ギター。カッティング〜トレモロ間の継ぎ目のまったくない加減とテンポのまったく乱れない加減たら比類なし。素人耳に聴いてもどこにも破綻がない。逆に、一聴でウィリアムスとはわかりにくい。これぞ無個性という個性。ギターの教科書。アランフェス端麗辛口。


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