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ステラ ----------
車の名前ではない、「青い瞳のステラ 1962年夏…」。 ちょっと古いが柳ジョージの歌った曲である。

著作権があるので詩を掲載してはいけないのかもしれない。
が、このしゃれた詩がないとこの歌も成立しないので
とりあえず絵として載せさせていただいた。
詩だけでは読み飛ばしてしまうも知れないが、じっくり歌を聴くと、これがまあ、とってもいいのだ!!
わずか5分くらいの曲だが、聞き終わったとき、映画館でちょっとした佳作を見たかのような余韻に浸ってしまう。
歌詞には「オレ」と「あんた」しか登場しない。
「あんた」がブルーアイだった事は終わり近くでかろうじて分かるが、名前(ステラ、だと思う… )は出てこない。
「あんた」の思い出が点々と語られるが、「オレ」と「あんた」の立場は分からない。
「オレ」が「あんた」と時間を共有していたのは、いったい「オレ」が何歳頃だったのか?
その時、「オレ」をかまってくれていた、けっこう年上だったらしい「あんた」は、何故か不幸せだったのだろうか?
国に帰りたい気持も持ちながら、どうしても帰れない事情があったのか??
もしや「オレ」がしばらく街を離れ、成長して戻って来てみると、「あんた」は、もう死んでしまっていたのか?
あれこれ考えてみても、この詩だけでは状況はちっとも分からない。
なのに、風景が浮かんでくるのだ。
詩や、メロディー、歌声、バックの演奏、それぞれが達者に役割を演じて、聞く者の心にさまざまなストーリーを映してくれるのだろう。
若い時に聞いていたら、違った感じを持っただろうか … 。
彼(柳ジョージ)の歌っている曲は、風景が浮かんでくるものが多く、じっくり聴くと、はまる人は深みにはまりそうだ。
この歌を聴くと、かつての自分を思い起こしてジンとくる人はたくさんいるだろう。
「音楽」ではなく、母国語の歌というものの重みを味あわせてくれる歌である。
きっと、どんなクラシックの名曲とも、どんな白熱のジャズのライブとも違う …… 。
この曲は、1980年にシングル盤が発売されたとのことだが、私は残念ながらその頃には聞いた記憶はない。
私が、彼の歌をあまり聞いていなかったのは、歌われている空気感が自分の経験とは異質のもので、そのズレのせいでどこか共感できなかったのかも知れないし、また、ちょっとバタ臭いところも馴染めなかったのだ。
しかし、この歳になってからズレが少なくなってきたのか(?)、鈍くなってズレが気にならなくなって来たのか( ? ? )、じっくり聴けるようになってきた。
今回聞いた時も、最初は歌いだしの歌詞「赤いキャンディ 包んでくれたのは … 」を、「赤い紙を … 」と聞き間違えて、訳の分かんない歌詞だな〜、なんて思っていたくらいである。(ごめんなさい!)
聞く度に、作詞者に背景を説明して欲しいな、と思う一方で、自分なりにあれこれ浮かんでくるストーリー(妄想?)を楽しんでもいるのだ。

この写真はWikipediaより転用させていただきました。
({{Information |Description={{en|1=A storm cloud obscures
the setting sun over New Haven Harbor in New Haven, CT.}}
|Source=Own work by uploader |Author=Versageek
|Date=20090703 |Permission= |other_versions
=http://www.flickr.com/photos/v
2011.08.13. ・・・・トップページへ