フォーライフ詣とタクラーナイト
(拓郎さんFan有志によるオフミの雑談レポート)

インターネットの地図によると、この辺なんですけどね。」

「そうですね、この辺なんですよね」

我々は交差点で辺りを見渡した。

「あ、あれじゃないかな」

ビルの窓がフォーライフのロゴに見える。

「あ、あれですね」

温厚な感じの吉田さんが相槌を打った。
 

1997年10月18日(土曜日)
待ち合わせは、事前にメールで打合せをしていたので不安は少なかった。
来年40を迎える今でも、私にとって東京は異国なのである。
彼の携帯の番号を聞いていたから、かなり安心はしていた。

午後3時、渋谷ハチ公前。
正面から近づいた。彼が近づいてきた。
吉田氏との待ち合わせは完璧だった。打合せはメールで綿密に、これはこれからの人生に教訓となった。
まずお会いできて全身安堵に包まれた。
「良かったぁ。」
でかいですという自己紹介メールだったが、たしかにでかい。
優しそうな人だったので、まずは一安心。
ご挨拶もそこそこに渋谷から池尻へと向かった。
ホームにきたのに乗ったのだが、急行だったのか一つ先に着いてしまったので一駅戻ることとなった。
珍道中はお似合いさ。はははは。
「こっちですよね」
フォーライフはいずこ?

ビルが見つかり、記念撮影。
彼はデジカメを持ってきた。
(ちなみにこのページの写真はすべてこのカメラでの映像である)
良く見るとラブラブのゲストが使っているのと同じ、
パナソニックのものだ。
彼も相当の「タクラーだなぁ」とつくづく思う。
お互いの記念に写真を撮り合う。

















 
                   
さて早速「パラダイス・カフェ」に入る。
土曜の午後、客は数人。
「まさか、タレントさんいないよな。」とあたりを見回す。
やっぱりいなかった。あははは。
カフェといっても、オシャレなパブのようだ。
楽しそうなお店である。棚にはカクテル用のお酒がびっしり。
ハワイのバーを意識しているのであろう。
そういえば、ハードロックカフェも昼間はこんな感じだった。
女の子をカクテルで酔わせて口説こうとする、
この店の最高経営責任者の深層心理がうかがわれる。
これは深読みし過ぎだろうか?
店の女の子はみんなかわいい。吉田氏が彼女らの写真を撮ろうとしたら断られた。オヤジじゃだめだな、やっぱり。



飲み物を頼んで、フォーライフを味わった。
(どういう気持ちだったかはこの写真から想像して欲しい。ちなみにこの吉田氏とのツーショット写真は、店の女の子に撮ってもらった。)


この写真は、友情の証として友人吉田氏たっての願いで掲載する。
パラダイスカフェの男性用トイレである。
ここで拓郎さんも、うん*をなさったのであろうか?
(食事中の方ごめんね。)
かなりきれいだった。ここ座ると曲が浮かびそうだ。
先ほどの正面玄関前には時々人影を感じる。
その都度目が行くのだが、拓郎さんではないことを確認する。
あははは。そんなにこちらの都合よくは、人生運ばないよね。
分かっちゃいるけど、やめられない。

30分ほどいて、店を出て歩きだす。この通りは雰囲気が良いのだ。東京じゃないみたいだ、まるで外国みたい。
通りに面する2階のバルコニー席でビール飲んでいる外国人たちもいる。しゃれてるなぁ。大人の街だ。

渋谷まで歩いた。そして吉田氏の案内でぶらぶらとCD屋さん巡り。
まず見たのが拓郎さんコーナー。この店は2枚しかない。出よう。
さすがタワーレコードはでっかいなぁ。拓郎さんも全部揃っているようだ。安心した。
これって何なのだろう、自分は持っているから買うわけではないのだが・・・。でもファンとしては揃っていて欲しい。

電車に乗って地下鉄に乗って、いざ根津へ・・・。
電車を降りたら、sawanobo氏もギターケースを抱えて1両目から降りてきた。
「お久しぶりぃ・・・」

午後6時「鉄兵」
店先で記念撮影をして、2階へ。
店の中、奥の座敷へ。
大きい拓郎さんのサインがある。壁にマジックで書いてある。他のツアーメンバーのもある。心は一気にはしゃぐ。
よこお氏登場、「はじめまして」。しばらくして樫村氏登場。再び乾杯!
これで5人、フルメンバー。今回のメンバーはMLやチャットで知り合った自他共に認める拓郎さんの熱烈Fanたちなのである。突然に決まったこのイベント。気まぐれな、そして行動的な愛すべき男たち。

10時まで飲んでいたのだが、みんなお宝を持ってきた。
誰もが絶対欲しがるものばかり・・・内容はいっぱいあって省略。
話は情報交換に終始したのであった。
この中では拓郎さんを書いた本にはかなりの間違いがあることやライブと実際発売になった時の音の違いなどカルトとしか表現できない話題で、あっという間に過ぎてしまった。
そしてまたいままで疑問だった件も判明した。
コンサートでは歌われ、しかしレコードに収録されなかった曲の曲名など、すべてに答えてもらった。
それにしても、なんという人間たちなのだろう。
タクラーというよりは、博士である。
左から大山、よこお氏、樫村氏(上)、sawanobo氏(下)、吉田氏。sawanobo氏のギターをよこお氏が借りて弾いている。
拓郎さんの「明日に向かって走れ」のジャケットで写っているGIBSON J−45である。
色も同じサンバースト。そして驚くことに音まで一緒だった。彼は5年掛けて鳴るようにしたという。
ダダリオのライトとギブソン製3角ピック(ミディアム)の組み合わせである。これは参考になった。
私の場合は、Sヤイリ 305にダダリオのライト弦。それにべっ甲のピックの組み合わせであった。
これから拓郎さんをやる時は、ピックを換えることに決めた。そういえばマーチンD−35の時はどうだったのだろうか。今の黒のヤマハはどうなのだろうか?新たな疑問が生じた。

10時に店を出た。根津駅でこれからのタクラーナイトの話し合いが持たれた。
とりあえず西日暮里へ出ようということになった。
私は夜に電車に乗り、遊びで移動をするなんて学生以来の出来事である。
不良しているって嬉しさが込み上げてきた。
あぁ、これも青春。
西日暮里駅から出てすぐのビル。上の方にネオンが見えるカラオケ屋へ入る。カラオケは久しぶりである。
1年ぶりくらいかな。歌うのはこのところ事ある毎に断ってきた。
拓郎さんの歌を知っている人が少なかったし、仮に少し知っていてもぜんぜん聞いていないし・・・。そんなところでは歌えないね、拓郎さんの歌をBGMにはできないから・・・。でも今夜は違う。ぜんぜん違う。
まず2時間の受付を済ませ、一番広い部屋に案内される。
すぐさま拓郎さんの曲を全部!エントリーする。
おなじみの落陽、外は白い雪の夜、友ありなど10曲くらいは
あったろうか。片っ端から歌う。合唱したり、ギターを弾いたり
思い思いにいきなり全開で楽しんでいる。ものすごいペースだ。
飲み物を運んできたお兄ちゃんのことなどおかまいなしで
フルパワーの合唱は続いた。延々と続いた。
本日の歌い方は誰が歌っていてもほぼお構いなしに歌っている。
そして突然マイクが回ってきて歌うのだ。最初から最後まで全部を
歌うことなど無い。全員がほぼ均等に歌っていた。
私もマイクが回ってきたので恥ずかしながら歌ってしまった。
やはり飲んでいたも恥ずかしい。この宗教の儀式にも似たコーラスは、嵐さえも呼び起こしそうである。
拓郎さんの曲が一通り終わると、今度はメランコリー、ルームライト、
やさしい悪魔など拓郎作品群に移っていく。アイドルに路線が変ると俄然元気になるのは吉田氏。インターフォンが鳴り、予約時間2時間の終了を告げる。このまま再び延長である。そしてついに最終電車は、行ってしまった。
(この写真は、sawanobo氏とよこお氏のデュエットのシーン)

 午前1時過ぎだったろうか、吉田さんがおもむろに携帯とIBMを繋ぎ、おもむろにチャットをはじめた。私にははじめて見る光景だ。
 あれ、あいみやさんの名前がある。せまちゃんの名前も・・・。 私もはじめてのチャットに参加。せまちゃんが初体験の相手となった。きゃー。 かわるがわるチャットに参加し、その他の人は相変わらずに歌っている。 この状態は携帯の電池が無くなるまで続いた。30分は超えていただろう。 他人事とは言え、電話代が気になるなぁ。(左はチャット初体験の模様)

 この1号店は4時までだという。そこで5時までの2号店に移る。 午前3時頃の大移動であった。再び樫村氏の音頭でスタート。 カラオケではない。生オケ?である。よこお氏とsawanobo氏のギターの伴奏に、樫村氏のボーカルである。 私はソファーに横になる。よしだ氏もこたえているようだ。 「朝まで歌うぞ」と樫村氏は歌い続けていたようだ。 この2時間、私はほとんど寝ていた状態なのでレポートはできない。
午前5時5分前、吉田さんに起こされる。 カラオケボックスを出る。まだ朝といっても暗いし、また寒い。みんなでJRに向かった。 始発はもう動いていた。ここでsawanoboさん以外の方々とお別れした。みんな満足した様子だった。 私は、頭がボーっとしていて、吐き気もある。 東京駅でsawanobo氏ともお別れで、タクラーナイトも終わりがきた。 この後午前6時3分のやまびこ始発で福島に帰ったのである。 8時30分には自宅で長い一日の終わりを迎え、午後2時30分の遅い朝を迎えたのであった。 夕方には昼寝をし、この日の夜は11時に迎えてしまった。 その後なんとか体調が戻ってきたのは、3日後の水曜日であった。

現在、再びタクラーナイト(Fan有志 忘年会編)の案内がきているが、会社のイベントとぶつかりそうで、参加が危ぶまれる。一度でも出ると癖になるイベントのようだ。なんとか都合をつけていきたいとは思うのだが・・・。
だから、俺は期日が変更になることを期待している。頼むよ、俺も出たいよーーー。

この夜を共に過ごした戦友たちは、年齢もほとんど同じだったせいもあるのだろうが、 昔からの同級生のような親しさがもてた。 じつに良い男たちだ。 俺たちの思い出が同じなんだ。 拓郎さんに憧れ、ジーパンにこだわり(決してジーンズではない) コンサートで夢を見てここまで生きてきた。 話は拓郎さんだけで充分である。 個人の歴史の大半が、師匠吉田拓郎と共にある。
本当の同級生よりもっと同級生な奴等と酌み交わす酒が大変旨かったことを、 あらためて心から感謝を込めて申し述べたい。ありがとう、みんな。また会おう!