「天覧山タカの渡り」ができるまで


年とともに記憶が薄れていくので、このサイトを作るまでの過程を書いておきます。ただし忘れていくほうが多いので、記憶違いもあるかと。


パソコン通信時代

むかしむかし。「パソコンで通信ができる!」そんな記事が雑誌に載っていました。面白そうだ。やってみよう。しかし商用のサービスをやっている会社は米国にしかない。のちにニフティが提携する「コンピュー・サーブ」は日本からの接続ができず「The Source」というパソコン通信会社に加入。
 黒電話に300bps(!今はギガビットの時代)の音響カプラーとパソコンをつなぎ、国際電電のVENUS−Pというデータ回線で接続。英語のメニューがでたときは、体中がゾクゾク鳥肌もの。これがパソコン通信というものか。
 ただし、問題は英語が分からないことと、電話代がかかること。メールができるといわれても、出す相手がいない。また、接続中の会員とチャットができるというサービスで、チャーリー?やジョージ?からの誘いがあっても、英語ができないから、すべて無視するしかなし。すごすごと米国から撤退。
 そのうち、日本でもアスキーがパソコン通信を始め、富士通(ニフティサーブ)NEC(PC−VAN)も商用のパソコン通信を開始しました。そこでおもむろに加入。

富士通が始めたニフティの中に、F−BIRDという「鳥見好き」のフォーラムがあり、参加しました。そこでは、秋に「タカの渡り会議室」が開かれ、全国各地で観察している方が渡りのデータをアップしていました。
 自分もタカの渡りを見てみたいと思いましたが、東京周辺の情報がありません。野鳥の会東京支部では、高尾山でタカの渡りを観察する探鳥会が開催されていました。しかし、ちょっと遠い。たまたま見つけた奥武蔵のガイドブックに、天覧山でタカの渡りが観察出来るという記述がありました。(後に、このガイドを書かれたのは、天覧山タカの渡り観察グループ代表のichiさんだということを知りびっくり)

ある年の秋、天覧山に上ってみました。ビギナーズラックか、その時サシバがたくさん飛んでくれました。詳しい方にいろいろ教えてもらい、すっかり「タカの渡り」にはまりました。
 F−BIRDの会議室には、tsukaさんという方が天覧山の渡りについて、よく書き込まれていました。教えてもらった方かなと思い、後日、天覧山に上ったとき声をかけると、やはりそう。(tsukaさんは、「天覧山の渡り」観察の世話人になってくださいました。観察者の手配から最後のまとめまで、ほとんどtsukaさんにおんぶにだっこ状態です)

自分も見にいった時は記録をアップしようと、ろくに識別もできないのに会議室に書いたりしました。

インターネット初期

まだウインドウズ95がでる前。パソコン通信・会議室のなかでは、白樺峠で観察されていたHASさんなどが「グラフや画像が交換できたらいいねえ」という話をされていましたが、DOSのパソコン通信では画像が表示できない。(マックでは画像表示できましたが、持ってる人少なかった)
 インターネットというものがあって、そこでは文字だけでなく画像も表示できるサービスがあるらしい、という話は聞くようになりました。しかし、それはまだ大学や研究所のネットワークで、自分とは無縁の世界。(それでもパソコン通信から、メールやネットニュースに接続できるサービスが始まってはいました)

しばらくすると、ウインドウズ95が発売され、マックと同じようなことができる。すぐに購入。インターネット接続が少し普及してくると、プロバイダもつぎつぎに設立されてきました。家の近くにもプロバイダのアクセスポイントができたので加入。なるほど、これがインターネットというものか。
 それじゃあホームページというものを作ってよう。というわけで、F−BIRD会議室に記録していた1996年分の観察データを表組みにし、グラフをつけてみました。適当に作ったけど、ちゃんとブラウザで表示できるじゃないか!
 tsukaさんに「ホームページを作りました。公表してもいいですか」と聞くと、OKとのことで、アップロードしました。
 「ホームページ作りました」というと、HASさん、岐阜県支部のどんぐりさん、広島のTAKAさんなども作られてました。見たよ・見たよで、お互いにリンクを張り合い、全国の観察している方々のページができるといいねえといってました。(ただし、ここらあたりの記憶もおぼろげ。パソコン通信時代のログやメールは消滅してしまい・・・)

その後

1997年から、パソコン通信時代と同じ体裁で、詳細な記録を残すようにしました。

1998年ころまでは、パソコン通信にデータをあげていましたが、tsukaさんが同報メールで関東近辺の観察者データのやりとりを始められました。その後メーリング・リストでデータ交換をすることになり、パソコン通信は終了。わたしはMLのデータをウェブにアップロードする係りになりました。観察のほうでは、目も識別能力もだめなので、参加することに意義があると居直っております。

2000年ごろ、どんぐりさんが「タカ渡り全国ネットワーク」のページを作られたので、そこに参加させてもらいました。

2007年に表の体裁が変わっているのは、海外の観察者も「全国ネットワーク」を見ているので、観察地、種名、日付、数ぐらいは、半角表記にしたほうがという要請があったためです。

継続観察終了後にも、11月ぐらいまでノスリの渡りが続いていることをtsukaさんがみつけられました。2012年から、一覧表にノスリの項目を追加しました。

2012年、MLに写真を添付している方がありました。その写真を詳細ページにのせる許可をもらいました。




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